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防音製品と模倣品の出現

ある程度、予測はしていましたが、防音相談を偽装した輩が取引先に現れ、ウェブサイトの情報を見様見真似で、オリジナル製品の模倣品を作っているようです。

知人の取引先が比較的大きな防音材の画像を掲載しているので懸念はしていました。後発で自営業者になった知人には焦りもあったと思いますが、無断流用する人間が悪いのは間違いないです。

私の場合は、オリジナル製品は高画質の画像は載せませんし、商品名を伏せています。これは取引先メーカーに要望されたので、そのように表現しているわけです。他の代理店が比較的高い価格で通販しているので、メーカーも遠慮しているのだと思います。

受注生産の防音材には定価がなく、メーカーの卸売希望価格という設定があり、これが標準の設計価格になります。しかも、これは取引先の業態や実績に応じて個別に調整されていますので、私の場合は大手代理店並みの価格設定になっているようです。

私の受注生産品は市販ではない

私の防音材は市販品ではないので、模倣品を作っている業者にバレてもメーカーは分からないと思います。それに私の提携先であるメーカーは契約業者の紹介があっても簡単には取引しません。まず、信用調査をしてから判断されます。私の場合は、会社勤め時代から先代の社長や前任課長との取引があったので、自営業になっても特別価格で取引できたのです。

それを一部暖簾分けして、知人に紹介したのですが、もう少し情報管理に気をつけて扱ってもらいたかったですね。私が苦労して探して見つけた防音材ですから。そのうえ、自己負担と長い年月をかけて実験して検証した製品です。彼には事の重大性がいまいち理解できていなかったようです。

かりに防音材を入手できても、設計仕様や施工要領が無ければ「絵に描いた餅」と大差ないです。防音効果は半減すると思います。

取引先が流用された製品はパネル遮音材です。私が現場で施工する内容とは異なります。一部の素材製品が共通しているだけです。防音設計や防音工事には流用できません。

ウェブサイトの情報・表現には注意が必要

一時期、キレーションサイトが批判を浴びましたが、無断流用する業者にはモラルも専門知識もない点が共通しています。専門家の苦労も理解していません。流用する業者は、本来の専門ではなく、異分野から衣替えしただけの業者です。

一般的に、専門業情報が単独で独り歩きする事例は、多くの分野でも同様で、出典が明記されていないだけでなく、情報を流布している人が内容を理解していません。コピペと同じです。

例えば、ヤフーなどの情報掲示板で投稿されている記事は、オリジナル情報が乏しく、無断流用の情報の寄せ集めであり、素人の投稿が多いです。読者は注意する必要があります。

また、通販業者の防音材情報は、メーカーの自己申告資料やカタログを無断コピーしているものが大半です。中にはメーカーの施工要領が間違っていて長年更新されていない製品があります(笑)。鵜呑みにするのは危険です。

私の防音職人サイトでは、現場の実例や検証データなど裏付けのない防音材は載せていません。現在、作成中の情報サイトについても注意して加筆したいと思います。→木造防音サイト

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