見出し画像

防音相談とDIY防音材の見直し(2022年)

最近の防音相談は、大半が元契約者と建築士からの紹介案件(本業の防音設計)、そしてサービスで行っているDIY防音材の見積り依頼です。

ですが、取引先の防音材メーカーが、輸送費・梱包材など諸経費の値上りを理由に注文数の制限をするようになりました。事情を電話で確認したところ「専従者を取引先企業の取引業務に集中したい」「わずかな注文では輸送コスト・保険料が無駄になる」「大口の注文によって生産工場との契約が成り立っている」ということです。

大半がカンバン方式という在庫を持たない防音材の生産ラインのため、少量注文による新規の生産は出来ないという事情があるようです。そこが市販品との違いだと思います。単価や製品の性能を考慮すると、倉庫があれば取引先に保管を依頼できるのですが、前払いと諸経費負担が条件になるので、少量注文では、私のほうが赤字になります。

このため、一部の製品の最低注文数や支払条件を見直すことになりました。

紹介者によるリピーター増加(防音設計・工事)

今まで完成した木造防音室(ピアノなど音楽室、音楽教室)の依頼者より毎年誰かの紹介案件が来るようになりました。それは費用対効果と防音材に対する高い評価があります。

ただし、昨年と今年に仕入れ価格が大分値上りしたため、当時の見積よりは増額になります。ですが、みなさん事情はご存知のようで理解はされています。出来るだけ諸経費を少なくする努力はしています。

DIYユーザーが注文している防音材は、実際の新築木造住宅や音楽防音室で使用している製品と同じですが、一部の製品はプロ用よりも小さくカットして梱包しています。この製品の梱包・加工手間賃が上がり、注文量も5ケース以上をメーカーから要望されています。

市販品より単価が安くて、性能が上ですから、私も値上りや注文条件を飲むしか無いのです。先日、知人職人から注文された製品が少量であったため、メーカー工場からの返事が遅くなっています。おそらく、生産調整をしているためと思われます。

自営業による防音材取引は厳しくなる

倉庫を持たない自営業は防音材の確保が難しくなると思います。大半のメーカーが大手企業との取引を優先していますので、後発の自営業者は取引条件が厳しくなり、前払いが基本になるでしょう。

私の取引先に「ある大規模な現場の取引としてゼネコンを紹介した」のですが、防音職人経由の発注なら単価を据え置くと返事が来ました。要するに新規取引の企業は大手でも、取引先社長が承諾しませんでした。信頼できる取引先との関係を重視するという方針を変えないということでした。

大手企業でさえ、新規取引は簡単ではなく、まして後発の自営業者には実績がないので、受注生産の防音材メーカーは非常に厳しい条件を付けてくるようです。

なので、知人職人(元私の専属職人)でも例外はなく、特例は認めないと取引先の社長から返事が来ました(笑)。私よりも年齢が上なので、この世代の経営者は頑固ですから、決めたことは変えないと思います。

防音材など個人ユーザーの防音相談

諸事情により、DIYなど個人ユーザー向けの防音材納品は、最低注文量を製品ごとにご提示して、了解されない場合は、取引を辞退させていただくことにしました。元々、防音材納品業務は、契約現場の一部の事務作業として行っていたので、本業ではありません。

私も仕事場で、直接お会いして防音材のサンプルに触っていただいたほうが説得力があるのですが、現在、対面相談は10日間に1回に制限しており、どうしても「本業の防音設計・防音工事」の案件が優先になります。

個人ユーザーのかたには、防音職人のホームサイト及びブログ記事を、じっくり読んでいただいて、ご判断していただくしかないのです。→問合せ・相談ページ:防音職人の問合せ・相談

ちなみに、地方の契約現場の依頼者は、すべて防音職人のウェブサイトを読んでいただいてから判断していただいています。あとはメールと電話で補足説明をしています。もちろん、提案書(計画書)によって了解を得てから契約しています。一度もお会いしたことがないのが、ネット経由の取引として普通になっています。

また、無断流用されているネット上の「防音材記事・画像」に留意してください。私の担当した防音室の画像が、知人職人(元専属)のツイッター・インスタから流用されたようです。通販業者に防音職人のコンテンツが盗作されたこともあります。だから、私はツイッターやインスタ、通販業者をあまり信用していない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?