見出し画像

防音職人と防音相談(木造など)

ここ数年の相談者の価値観の変化は著しいものがあり、無料相談にこだわる人が増えました。一方で、女性は木造音楽室に限らず、マンションも含めて、非常に真剣で最初から有料相談・契約を前提とした防音相談が変わらず多いのが特徴です。これは開業前の準備期間を含めた19年間、変化はないです。

ただし、主に変化したのは首都圏の相談者ですが、地方の木造案件は依然として契約率は首都圏に比べて高いです。

オリジナル技術の防音コンサルティング

女性の有料相談や契約業務が多いのは、音楽関係の自営業や自宅で独立した仕事をされている人が多いのが影響していると思います。男性は会社員が多く、自営業者は少ないです。

ですが、地方の契約案件は、男性も会社員は多いので、まとめると「首都圏の相談者の特徴」と言えるかもしれません。ある元契約者の音楽家(男性)が「私は無料相談は断ります。自分が心血を注いできた技術を安売りするつもりはないです。」と言われました。私も同じ気持ちです。

長年苦労して習得してきたオリジナル技術(防音設計・コンサルティングなど)は、他の専門業者には無いコンセプトと理念で積み重ねてきました。

それを無料相談で教えて欲しいと言われると返事に困ります。結局、やんわりと相談自体を辞退させていただくことになります。これはお互いに不幸なことであり、有益な技術をご提示する機会を失うことになります。

市販の防音材の相談にも対応してきました

一般のDIYユーザーや新築の施主は、受注生産の防音材に触れる機会そのものがないので、当然、市販品をネットで調べます。中には購入した製品があまり効果がなくて、無料相談を希望される人が居ます。

もちろん、具体的な防音材を選ぶための基本的なアドバイスは、18年間、行ってきました。その間、市販品は廃番になったり、マイナーチェンジして性能が低下した防音材もあります。

私の場合は、製品説明と試験データを読めば、概ね製品の弱点は推測できます。大半が過去の製品をベースにして開発しているからです。私の頭の中には、会社勤め時代を含めて約25年以上の主な市販品と受注生産品の概要が入っています。自分で現場で使用した防音材もあります。

世の中、不景気になると、DIY対策の需要が増えますが、問題は適切な製品選択と施工要領です。これが最も重要です。

無料相談は、あくまで一般論ですので、具体的な説明図や施工要領をお渡しすることは出来ません。民間の専門業者には限界があります。公務員ではないので。取引先の建築士は、無料相談と分かった瞬間に、即行で断ります(笑)。私よりもドライな対応をします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?