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メガシンセシス・ケンブンロク pt1・サウンドメイク

やっぱ新しい機材を導入したら色々と研究したくなるでしょって事ですね。
んでもって研究したものを後からでも俯瞰して見られるように記事にしておきたいでしょ?って事で大方予想はされていたかと思いますが、今回もスタートです。
SONICWAREからリリースされた最強のメガドライビック・ハードウェアシンセ、メガシンセシス(MEGA SYNTHESIS)に関する実験記録「メガシンセシス・ケンブンロク」。
尚、何話やるか、何を書くかは未だに全く決めておりません。
とにかくメガシンセシスを色々と触りまくって思いついたことをメモ代わりに記録していくお話となる予定です!

と言うワケで第1回目はメガシンセシスの全体像について。
尚、おおまかな概要に関しては導入時の記事にて書いている感じになりますので併せてご覧いただくとわかりやすいと思います。

メガシンセシスはLIVENシリーズの一つとなっていますが、初代である8bit warpsがシングルティンバー機材であったのに対し、メガシンセシスでは6トラックのマルチティンバー機材となっています。
これはインスパイア元であるメガドライブ搭載のYM2612チップをメインとした音源が6chFM音源(うち1chをPCMチャンネルとして使用可能)・3ch PSG(相当)+1ノイズch音源として動作する事を目指した結果の構成だと思われます。
実機に即した形であればFMトラックを6ch、PSGを4ch、PCMを1chとする事も可能かと思いますがLIVENベースの設計や使用できるリソースの関係を考えてFM音源3ch(トラック)、PSG音源2ch、PCM 音源1chと言う形になったと考えられます。
音源部分はトラック固定で1~3がFM、4と5がPSG、6がPCMとなっています。
しかしFM音源は3トラック内で同時発音数6音を使用、PSGは2トラック内で同時発音数4音を使用(トラックごとのBankパラメータで矩形波やノイズ派などを選択可能)、PCMトラックでは3音同時発音またはサウンドに音階を付けられるショットモードでは1音同時発音を利用できます。

こちらがサウンドメイキングを行うメインパート(通常モード)で使用する操作子。
操作子のすぐ下にある1~6のボタンでトラックを選択し、トラック毎に個別の調整が出来る形となっています。
尚、一番左にあるfuncボタンは各種併用する事によりサブ機能(ボタン下側に記載されたパラメータ)にアクセスできます。
例えば1~6のトラック選択をfuncボタンを押しながら押すと各トラックのMuteオン/オフを行う事が出来ます。

BANKノブ・・FMトラックでは音色バンク(32個)を選択します。
PSGトラックでは基本波形(11種)を選択します。
PCMトラックではBANKノブで音色バンク(6個)を選択します。

SOUNDノブ・・・FMトラックでは音色プリセット(バンクごとに16個)の選択ができます。
PSGトラックではデチューニング(矩形波および関連波形)もしくはディケイタイムの変更(ノイズ波形)を行います。
PCMトラックではサンプル(バンクごとに16個)の選択ができます。

ATTACKノブ・・・ノートの立ち上がり(ノートオン)速度を調整します。
FMトラックでは音色毎に設定された値を中心に-10~+10までの範囲を、PSGとPCMトラックでは0~127の値を設定できます。

RELEASE&GATEノブ・・・ノートを離した(ノートオフ)時の減衰速度を調整します。
パラメータの範囲とトラック種によってリリースに影響を及ぼす、ゲートタイムに影響を及ぼすなど役割が変わりますが基本的には音が消える速度に関する調整項目になります(詳細は公式マニュアルを参照)。

OCTAVEノブ・・・本体鍵盤で演奏するトラックのオクターブを-3~+3の範囲で設定できます。
これに関しては8bit warpsではOCTAVEボタンの-+で行っていたので若干の慣れが必要かもしれませんが、逆に言うと演奏をしながらノブをいじるとオクターブが変化するのでダイナミックなサウンドを楽しむこともできます。

SPEEDノブ&RANGEノブ・・・音色をスウィープ(SWEEP)させる設定です。
これを設定すると音色が設定した時間軸やタイプによって音程を変化させながら鳴らす事が出来ます。

  • PANノブ・・・トラック毎のPAN(定位)位置を設定できます。
    0~127までで64がセンター、0が左、127が右一杯になります。

LEVELノブ・・・0~127までの範囲でトラック音量を設定します。

→FXノブ・・・トラックのFXマシン(エフェクト)へのセンド量を設定します。
メガシンセシスは10種類のエフェクトが搭載されており、パターン毎に1つを使用する事が出来ます。
全てのトラック毎にFXマシンへのインサート(→FXが1以上)、またはセンド(送信)量(S.DLYとReverb)を設定できます。
→FXノブの右側にある2つの黒色FXノブで各エフェクトのパラメータを調整できます。
例えばLPF(ローパスフィルター)を選択している場合、左側の黒FXノブでカットオフを、右側の黒FXノブでレゾナンスを調整できます。

その他、本体にあるノブはBPMやベロシティ(Velノブ)、または全体の出力ボリューム(Volノブ)を調整します。
Valueノブに関しては左右どちらでも無限に回り続けるエンコーダー・ノブとなっており、各種パラメータやプリセット選択等の様々な調整を細かく行う事が出来ます。
これらは全体に影響を及ぼすノブとなります。
つまり、本体の白色のエリアがトラック毎、黒色のエリアがメガシンセシス全体への調整を行うノブとなります。

ちなみに今後記事にする予定のFMエディットモードでは各FMトラック毎に音色作成が行えますが、PSGトラックとPCMトラックでのエディットはメインのパラメータ調整項目でのみ行います。
FMエディットは付属のオーバーレイシートを被せて行う、全く別物の操作体系になると言う形になるのが特徴的ですね。

と言ったところで今回はここまで。
次回はもう少し表層的な部分をサラーっと書こうかなって思っています。

お試しのデモ動画。
PS千年紀の終わりにのOPです。
PSGとPCMトラックあるので、よりオリジナルに近い感じの再現が可能なのが嬉しい。

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