そろそろ本気で「リアル」に御前崎の人口減について考える時期ではないかと思うんですがどうですか?

こんにちは 御前崎市議会議員のさいとうけいこです。

おかげさまで一般質問の通告は間に合いました。最後から2番目ですが、いつもこのくらいの順番なので平常運転かと思います。今回は「保護者の負担軽減について」をやる予定です。実は主にはお母さんたちの負担についてをやるつもりです。ただお母さんたちと書くと、子育てはお母さんがやるものだ的なステレオタイプな表現になってしまうので(とは言え、実態はかなりそうなんですけどね)散々迷った上で「保護者」と言う表現にしました。

さて今日のお題への質問です、御前崎市の今の人口は何人かご存知ですか?

市役所の資料を見ると、8月末で30205人と言う数です。
これに外国の方々を入れて1058人を入れて合計31263人です。

実は私、1年くらい前に人口推移のデータを分析していて「令和3年度末には3万人を割るかもしれない」と推察していました。

今年の1月が30620人(外国籍の住民を除いてです)だったので、7ヶ月で415人のマイナス=ひと月で約60人の減っている事になります

ですから、単純計算すれば後4ケ月後の12月末には3万人を切ることになります。これは私が想定していた令和3年度末(つまり令和4年3月)よりも3ヶ月はやいことになります。
 
実際には外国籍の方1000人もいれてで言えば3万1千人、でもこれもひと月60人マイナスの計算で行けば、どちらにせよあと2年の間には外国の方を入れても3万人を割り込んで行くと言う計算です。

この人口減少については、あまり問題意識を持ってるとか、このように改革した方がいいとか、はたまた「人口減少など気にしなくてもいい」的な意見があるようにも見えないかったりで、ちょっと思考停止しているようにも感じます。私自身はどちらかと言えば人口が減ってもDXなどの別の形で少数精鋭でも充実させて行く事もできるだろうし、そもそも出生率の目標を決めるとかどうなの?と言う感覚もあったので、この部分については数字は横目で見ながらもあまり自らは行動を起こしてはこなかったし、それよりも自分のやる事(子育て支援とか環境とか福祉とか)をやっていました。

ただ、ここに来ても誰も何も言おうとしない事には、かなりの危機感を感じています。データ読んでる?大丈夫?って。

これ、多分、市役所の組織機構上の難しさもあるかとは思うんです。何を目指すのかのビジョンや計画、そしてどの部や課で誰が担当するのか?の明確な采配(予算や人の配置も含めて)がないと、個々の職員さんたちには課題意識があっても具体策とするのはなかなか難しいんじゃないかと思うんです。でもそれでほんとにいいの??とは思います。
 
私も、じゃあ議会として何をどうしたらこのような課題を取り組んでいけるのか?については、この課題だけでなく議員としては初心者マークの自分の無力さを感じることが多々あるんですが、それでも言えるのは「人口減の課題が何なのか?」は、しっかり押さえておいて、解決をしていくという意思があるならば的確な解決策を取らないといけないという事です。

まず基本的な事、人口を増やすと言うのは、ざっくり4つの方法しかありません。
(1)お亡くなりになる人を減らす
(2)新しい命を生み出す
(3)御前崎から出て行く人を減らす
(4)御前崎に入ってくる人を増やす
のうち、(1)は神仏の領域なので、ちょっと脇に置いておくにしろ、残りの3つは女性に関わることなんですよね、それもある年齢域の若い女性。

これは御前崎市だけでなく静岡県全般に言える事なんですが、若い女性の流出が多いです。御前崎市議会でも若い女性の流出についての質問があり執行部から答弁があった時に、答弁内容について「それ違うよね、、」とか「その前に考えることあるよね」って思いながら聞いていたと言う事があります。私の質問じゃなかったので、そこで手をあげて違います!!とか言えなかったけど、実はとっても言いたかった。

私が何を言いたかったのかと言うと、土台に、女性への、やっているほうは気がついてなくて悪気がないにして、性別役割分業や蔑視があるような状態をなんとかしないと、そりゃ若い子出て行くし、戻ってこないよねって思ったんです。そこを本気でなんとかしようとするかどうかだと思うんですよね。

女性蔑視?なんだそれと言う方用に、想像しやすいように2つのエピソードを書いておきます。

あるとき、関東に住んでる叔母から電話がありました。「あなた、すごい所に嫁にいったのね、大丈夫?辛くない?」との内容。聞くと、御前崎出身の女性と出会ったので、うちの姪が御前崎に嫁に行ったのよ(嫁にいくと言う表現もどうかとは思いますが、、)と話をした所、御前崎の習慣などを聞いて、びっくりして電話をかけて来てくれだのです。この叔母も私からしたら、豪雪地帯で育ち、法事の時なんかも女性の役割としっかりとこなしている方で、あの叔母がびっくりするくらい何を聞いたんだ と私がびっくりしたほどです。

もう1つは、「お父さんの言う事なんて適当にハイハイって言っておけばいいからって、こっそり言ってやったわよ」と語ってくれた知人の話。子どもが大学進学で御前崎を離れて、いざ就職となった時に、父親は「地元に戻ってこい」と言う。で、父親には「そうよね、、」って口裏を合わせつつ、子どもには「あなたの思うようにしていいし、こんな場所に帰ってこなくていいからね」って言うお母さん。

この2つのエピソードは、実は割と男性には見えてない事だと思います。

このリアルについて、内閣府の報告では(参考「内閣府有識者会議もようやく指摘した女性の流出原因は女性蔑視」)女性の流出原因は女性に対する偏見だと言う見解を出しています、国の第5次男女共同参画基本計画には以下のように書かれています。

地方出身の若い女性が東京で暮らし始めた目的や理由として、進学や就職だけでなく、「地元や親元を離れたかったから」といったことが挙げられている。その背景として、固定的な性別役割分担意識や性差に関する偏見、無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)が根強く存在しており女性の居場所と出番を奪っていることや、地方の企業経営者や管理職等の理解が足りず女性にとってやりがいが感じられず働きにくい環境であること、女性も男性も問題意識を持ちながらも具体的な行動変容に至っていないことなどが考えられる。

女性も男性も問題意識を持ちながらも具体的な行動変容に至っていない事などが考えられるという部分については、確かにそうで、例えば議会でも議場に私一人しかいないと言う光景にだんだん感覚が麻痺してしまいそうになるんですが、そもそも人口比だったら半分いてもいいんはずなのにたった一人。議会というまちの意思決定機関に女性が私一人しかいないことも含めて、固定的な性別役割分担意識についてを、抜本的になんとかして行かないと、御前崎市の人口減は止まらないと思うです。

で、今の一番の課題が、1)政策の問題→2)その原因が固定的な性別役割分担意識や性差に関する偏見が原因ではないか?と言う気づき→3)人口減に繋がるので、早急にしっかりと短期的&中長期的に変えていく と言うフローで行きたいのですが、実は1)から2)ですら理解してもらうのが難しい時もあると言うのが現実。そういう時には「異文化感受性発達モデル」の表を眺めながらため息をついたりしています。ともかく、この点については、めげずに頑張りたいと思っています。

最後になりますが、私は男女共同参画の目的は人口減対策だとは思っていませんので、そこは誤解なきようお願いいたします。



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