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貴方の目はビイドロ

ヨルシカが好きだ。そりゃもう最近のバンドではダントツでハマっている。
元々歌詞の良い音楽が好きなんだけど、n-bunaさんの書かれる歌詞は解釈の余地が多分にあるから読んでいて楽しい。
「エルマ」と「だから僕は音楽を辞めた」の関係性とかめちゃくちゃ好き。

というわけで「晴る」を聴いていたんだけど、歌詞を見ていると「春」という言葉も使っていて面白いと思った次第。

明らかに「晴れる」という言葉を「晴る」と読ませるのは「春」を意識はしているんだけど、音楽で歌詞を書く身としては「春」自体も歌詞で使うならば「晴る」という言葉に意味合いとしての「春」は持たせないんだろうな、って考えてしまう。意味で言えば「春」が欲しい時には「春」を使わないと読んだときに混乱を招いてしまうから。

あくまで音の響きとして共通性を持たせたいんだろうなーと。

加えて葬送のフリーレンのタイアップな訳で。YOASOBIの「勇者」が思いっきりストーリーそのままだったことを考えれば、クリエイターとして「捻りすぎ」ていいものかは一考してしまうと思うんだ。

なのである程度アニメストーリーにも準じていると考えれば、この曲の歌詞って1番、2番、3番で目線が明らかに違うんだよな、と思っている。

ヨルシカの楽曲において「夜」は常に「人生の終焉」を意味していて、それは「夜行」等の曲を含む「盗作」のアルバムで明らかな形で描かれている部分。

「晴る」においては1番冒頭で「夕暮れ」という言葉が時間を含む空模様の描写として出てくるんだけど、曲全体としてこういう類の表現って唯一なんだよね。だから晩年を描いている、ってことになるんだろうと思っている。

で、「目を閉じては夕暮れ~思っているんだろうか」とあるのに、次の節では「目蓋を開いていた」と続く。一見矛盾に見えて後者は過去形。つまり「少しだけ晴るの匂いがした」というのは過去の思い出を踏まえてのこと。前述の通り「春」とは言葉上響きが一緒なだけで意味合いは違うと考えれば、これは別の意味。で、フリーレンのストーリーと沿っていると考えれば「天空」「天国」「空」を意味するヒンメルのことで妥当だろうし、ヨルシカの世界観でも「天国」辺りで解釈しておくといいんじゃないかなーと思った。

で、「晴れに晴れ」も言葉の意味上、片方が天国とかヒンメルなら辻褄が通る。「天国に晴れ」とかそういう意味合い。
「胸を打つ音よ凪げ」は「鼓動よ凪げ」という意味合いになるから心拍の停止を受け入れることを示しているのかなと。つまりここは総括すると1番はフリーレンがヒンメルを葬送するシーンなのかなーと。

で、2番は逆に「ヒンメルの晴れ舞台である葬儀に、彼からみたフリーレンの状態」なのかな、と思った。そして3番はそこから続く旅なのかな、なんて。(詳細はもう書かない)

んー。いい歌詞書くよねー…。

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