【車やバイクの話1】エンジンオイルの役割
ガソリン車の新車販売が禁止されるのが2035年と言われています。
しかし、ガソリン車の代役となる電気自動車EVの販売台数は伸び悩んでいます。
今後のガソリン車のエンジンは動き続けるでしょう。
エンジンの駆動に必要不可欠なものは、ガソリンとエンジンオイルです。
エンジンオイルは実は非常に大切な役割を持っています。
今回の記事ではエンジンオイルの役割について解説します。
エンジンオイルの役割
エンジンオイルには大きく以下の8つの役割があります。
詳しく見ていきましょう。
潤滑作用
密封作用
応力分散作用
清浄分散作用
防錆作用
冷却作用
極圧作用(バイクのみ)
クラッチ摩擦作用(バイクのみ)
潤滑作用
エンジン内部の金属部品など、擦れ合って動く部分や、回転部分の動きを滑らかにし、摩擦や摩耗を軽減します。
潤滑作用が作用しないと、金属同士が摩擦することにより、傷をつけたり、出力を低下させてしまいます。
密閉作用
燃焼圧力(エンジンパワー)が外に漏れないように、ピストンリングとシリンダーライナーの隙間を密閉する。
エンジンの密閉性が高まることにより、エネルギーの精製効率と少燃費性も向上します。
応力分散作用
エンジン内の金属同士が、ぶつかる時のクッションの役割です。
応力分散作用がないと金属同士が強い衝撃を受けた時に、摩耗していきます。
清浄分散作用
燃料の未燃成分や、酸化劣化による汚れがエンジン内に付着したままになることを防ぎ、エンジン内をキレイに保つ。
清浄分散作用がないと、エンジン内部が汚れ、エンジンに性能が引き出されなくなります。
防錆作用
燃焼ガスにより発生する酸を中和し、エンジンを錆や腐食から守る。
防錆作用がないとエンジン内部が錆びつき、出力が低下したり、エンジンの寿命を縮めることになります。
冷却作用
燃焼熱、摩擦熱を吸収してエンジンを冷却し、オーバーヒートや焼き付きなどを防止します。
極圧作用(バイクのみ)
ギアにかかる負荷に耐え、ギアを摩耗から保護する。
極圧作用がないと金属同士が直接接触し、摩耗が発生します。
クラッチ摩擦作用(バイクのみ)
オイルの摩擦により、クラッチプレートを滑りにくくし、クラッチをつなげる役割をする。
クラッチ摩擦作用がないと、クラッチプレートが滑り、動力が伝達されません。
エンジンオイルの交換
エンジンオイルの働きはエンジンによって生じるエネルギーを効率的にタイヤへと伝えながら、金属同士の接触から部品を保護し、熱を逃しながら汚れを流すなどの役割があることがわかりました。
このような重要な役割を持ったエンジンオイルは劣化していきます。
エンジンオイルが劣化し役割を十分に果たせなくなると、結果的にエンジンが十分な力を発揮できなくなり、部品の劣化や摩耗からエンジンの故障にも繋がります。
そのため、エンジンオイルは適時交換をする必要があります。
エンジンオイルの劣化する理由
エンジンオイルの性能が低下する理由と症状は下記の3つです。
エンジンオイル自体の酸化 →粘度の上昇
(熱による酸化、燃焼・未燃焼ガス、水分の混入による酸化)添加物の消耗 →粘度低下、機能低下
異物の混入 →粘度上昇
このように、エンジンオイルは劣化すると、その粘度が変化します。
まず、添加物が消耗されて粘度が低下します。
その後に、オイルの酸化や異物混入から粘度が上昇します。
エンジンオイル交換のポイント
エンジンオイルが劣化すると、下記ような症状が現れます。
オイル警告灯点灯
エンジン音が大きくなる
水温計が高い
アイドリングが不調
このような症状が出た場合は交換のタイミングを過ぎているといっても良いでしょう。
このような症状が出るまでに交換をしましょう。
まとめ
エンジンオイルの役割と、劣化、交換について解説しました。
次回も引き続きエンジンオイルについて学んでいきます。
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