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1/23.976と1/29.97の違いを聞き分ける

昔の話で恐縮ですが映像と音声を合わせるためには、
同じスピードの維持が必須です。Filmの場合は映像と音声トラックが物理的に同じところにあります。(20K先行とかまたの機会に)
そして画と音を合わせるには撮影現場ならカチンコを打ちます。
実は関係者でも知らない人がいますが、「よーい はい!」「カチン!」って技術的に意味あることなんですよ。まあ最近はTimeCodeの進化で格好だけ鳴らす所もありますが。

さて、ポスプロでも後々のためにきっかけを入れます。
これを「ブツ」といいます
20年くらい前は映写機からブツを出したりしていましたが、シネテープで出すようになり、徐々マルチ、Protoolsから出すようになります。

20代の後半のころ毎日のように映画の予告編を作っていました。
ネガ合わせも必須なので当然ブツをProtoolsにから出していたのですが、
後々フィルムレコーディングするので、1秒の24分1のブツつまりFileの1コマの物を使っていました。
(正確には1/23.976 sec)

ある時後輩の仕事を後ろで見ていた時、ブツの音に違和感を感じました。
「ん?短!」
まあそりゃそうですよね、予告編のMIxをする時って少なくても数十回、多ければ100回以上繰り返し素材を聴きながらMixをします。
ってことはブツもそれくらいの回数聞くわけです。
あの頃は1週間で10本以上の予告編の仕事をしていましたので、週間で1000回はブツを聴いています。

後輩が出していたブツは1秒の30分の1、つまり1秒=30フレームのブツだったんですね。(正確には1/29.97 sec)


それほど優秀とも思っていない脳味噌ですが、
1/23.976 と1/29.97の違いを聞き分けられるってのはすごいと思いませんか?




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