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チームワークが高まる話し合いの進めかた①-現状の見える化と安全な場づくり-(伊藤)

こんにちは!SOUNDコーチ養成講座・講師の伊藤隆慶です。
(自己紹介はコチラ

本記事では、「SOUNDメソッド®」のSTEP1:Statusによって、チームワークが高まるような、会議や話し合いの序盤の進め方を説明します。
テーマは「現状の見える化と安全な場づくり」についてです。

※「SOUNDメソッド®」は、以下の「S、O、U、N、D」の5つのステップで進めていく、話し合いの手法です。

「SOUNDメソッド®」の各ステップ
©Authentic Works inc.

1.起きている問題

話し合うべき議題があり、関係するメンバーも参加しているのに、建設的な話ができた実感が持てない。
そんな会議を経験したことはありませんか?
以下は会議の主催者からよく聞く、気になる点の一例です。

  • 誰も発言しない、または発言し始めるまでに時間がかかる

  • 話される内容が、当たりさわりのない意見しか出ない

  • 会議中の雰囲気が悪い、または参加者の気持ちが散漫になっている

話し合う議題が明確になっていたとしても、会議に集まったメンバーの問題意識は様々です。
この問題意識の対象や程度がバラバラなことが、話し合いを停滞させる原因の一つになり、会議を行ったとしても余計にわかり合えなさを生みやすくなります。

ここでは、組織・チームの雰囲気やメンバー個人の特性ではなく、会議の進め方に注目してみましょう。

2.進めかたの解説(STEP1:Status)

「SOUNDメソッド®」の中では、最初のステップとして、現状の共有を“Status”としています。

(1)議論に入る前に問題意識を言葉に出し合う

まずは、本題を議論する前に、バラバラな問題意識を共有します。
共有する時は、一人ずつ、2~3分程度と時間を決めて、話してもらいます。
話す人以外のメンバーは、その話に意見や質問をせず、ただ聴くだけにとどめます。
ホワイトボード等で議事をメモする場合、発言者の名前は書かずに、話された内容のみを記録します。

(2)実際の事例

私がとある会社(製造業)で、工場の行動方針を話し合う会議のファシリテーションをおこなった時のことです。
もともとその会社の社長が会議を進行していたのですが、その時の会議は社員のみなさん(10名程度)がほとんど発言せず、重たい空気が流れていました。
そこで、社員のみなさんと社長に「工場の行動方針を話し合うことについて、今感じていること」から話してもらうことにしました。
最初は従来と同じように、言葉を出しにくい雰囲気がありましたが、何人かの社員が話し始めると、徐々にご自身の意見を話せるようになりました。

(3)“Status”で注目する観点

話し合いが停滞しやすいチームでは、思っていることが話せるようになっているか、相手の話が聞けた体験になっているかが、会議前に比べて高まっているかに注目してみましょう。
話されている内容の是非を一旦保留することで、話し手は、受け取ってもらえたという体験と、話してもいいんだという度合いが徐々に高まっていきます。

メカニズムの詳細は、こちらもご覧ください。

3.まとめ

本記事では、SOUNDメソッドのSTEP1:Statusを使った、会議の序盤の進め方を説明しました。
実践のポイントは以下の3つです。

  1. 参加者の問題意識を言葉に出して、ただ聴き合うだけの時間をつくる

  2. 出された問題をすぐに議論しない(次のSTEP2:Outcomeに続く)

  3. 会議前と後で、話しやすい雰囲気と参加者同士の理解が高まったかに注目する

今回の記事は以上です。
まずは少人数のミーティング等で試してみてください。

4.参考リンク

話し合いをサポートするツールや、より深く学びたい方は、あわせてコチラもご覧ください。

《SOUNDカードのメディア紹介》
『カンニング竹山の一番研究所(2024年1月20日放送回)』
https://www.youtube.com/watch?v=e8-hApeMi1o&list=LL&index=2

《SOUNDカードWEBページ》
https://www.soundmethod.jp/

《SOUNDコーチ養成講座(初級編)》
https://www.authentic-a.com/sound-coach-basic

《SOUNDコーチ養成講座イントロセッション》
https://www.authentic-a.com/sound-coach-intro


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