染め物だけの専売特許じゃない「日本茜」
借りている古民家周辺には、日本茜が沢山自生しています。
最初に見た時には、大興奮しました。
茜で染めた衣服を着ている人、更に染める人も稀な時代ですが、その稀な茜も、今や西洋茜でほぼ染められていて、日本茜の染め物は「幻」とまで言われています。
最初に国旗の丸い赤を染め上げたと言われる、日本茜。
茜染の現物が見つかったもので、一番古いとされているのは、近くの吉野ケ里遺。日本茜で染色された絹布が出土したものとされています。
2,000年以上前に、絹に染色していた日本人の高い知能と美意識。
来年は、草木染めをやってみようと思っているので、庭の日本茜を少し掘ってみました。なんでこんなに美しいんだろうね、自然が作り出すものって。
いつの時代も、変わらず生きている植物達と向き合い、循環し恩恵を受けるには、それぞれの時代を生きる人々の、力量にかかっているんだなぁと。
さて、茜=染め物というイメージが強いですが、今回は薬草としての利用をご紹介したいと思います。
色の様に「血」に作用するから、根を煎じて飲むと、月経不順等の婦人病全般に良いです。また、秋になると、黒い実が沢山付きますが、それも煎じると同じく良いです。
濃く煎じたものでうがいすると、口腔内の炎症に効果があるとされています。
また、根だけではなく、全草をお風呂に入れると、神経痛やリウマチに良いとされています。無駄がないですね。
茜は、プランターでも育ちます。
根を使うには、3年程かかるとされていますが、実や茎葉を利用しながら楽しみに待つのも良いですよね。
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