鍼灸国家試験に向け①(教科書の重要性)
今回は鍼灸専門学校の国家試験に向けた勉強の進め方について書こうと思います。
覚え方の語呂などはググれば出てくると思いますので、僕個人が思う効率のいい勉強の進め方について書きます。
学内の定期試験については各々先生のやり方があると思いますので、それに従ってもらえたらと思います。あくまで国家試験に向けてです。
教科書をメインにする
まず、使用するテキストは教科書をメインにする方がいいということです。
他にも参考書や授業で先生が配るプリントがあると思いますが、参考書や授業のプリントはメインにするのではなく、
・教科書を理解するために使う
・教科書の要点を覚えやすくするために使う
というのが理想的です。
教科書を読んでも内容が理解でき、その中の要点もある程度掴んだら、最後は教科書を使うというのが近道です。
というのも国家試験問題はほぼ教科書から出題されるからです。難問とされる問題もよくよく見ると教科書に記載があるということがほとんどであり、ごく稀に教科書に載っていない時事ネタなどが出題されますが、その稀にしかない1.2問を取りにいく必要はないということです。
例を挙げると
顎動脈の枝はどれか。
1 中硬膜動脈
2 顔面動脈
3 後頭動脈
4 舌動脈
という問題が鍼灸の解剖学で出題されています。
解答は
1 中硬膜動脈
ですが、これは顎動脈の枝を列記すると
深耳介動脈
前鼓室動脈
中硬膜動脈
下歯槽動脈
咬筋動脈
深側頭動脈
翼突筋枝
頬動脈
後上歯槽動脈
眼窩下動脈
下行口蓋動脈
翼突管動脈
蝶口蓋動脈
と、13もあります!
これを全部覚えていないと解けない問題かというとそうではなく、
実は解剖学の教科書では顎動脈の枝は中硬膜動脈しか紹介されていません!
ですので、教科書さえ見て、覚えていれば解ける問題です。かなり極端な例ではありますが。
授業のプリントは要点をまとめることを目的にしているので、プリントのみを見ていて、教科書にしか記載のない問題を落とすことはよくあります。
他の参考書をメインにしていると教科書より読みやすいかもしれませんが、どこが覚えるべきところなのかがぼやけると思います。
教科書はリンクする
また教科書同士はリンクすることも多いです。
例えば、臨床医学各論での出題で
白血病についてウイルスが原因で日本の西南地方に多いのはどれか。
1 成人 T 細胞白血病
2 慢性骨髄性白血病
3 急性骨髄性白血病
4 急性リンパ性白血病
という問題で、解答は1の成人T細胞白血病なのですが、臨床医学各論の教科書では上記問題の記載部分は見落とすぐらい小さいですが、もっと詳しい内容が病理学の教科書でも記載されています。
臨床医学各論の問題ですが、教科書ベースで勉強していると、病理学の教科書からもアプローチでき、より解きやすくなったのではないかと思います。
以上が僕の思う、教科書を重視する理由です。
参考書や授業のプリントは不必要というわけではないのはここまで読んでいただけたら理解はできると思います。
あくまで国家試験に向けての教材の立ち位置の問題です。
最初は教科書の文章を読んでも頭で描いたり理解するのは難しいと思うので、まず理解する、要点を押さえるというのに参考書や授業での先生の話、配られるプリントは重要だと思います。
それらが終わり、国家試験に向けて勉強となれば教科書が範囲なので、そこをしっかりフォローする方が効率がいいと個人的に思うわけです。
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