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南高尾・北高尾

 皆様ご存知「高尾山」。そして、山歩きをしない方々はご存知ないと思われる「南高尾山稜」と「北高尾山稜」。どちらも「高尾」という名が含まれているものの別世界。毎年行おうと思っていた「富士登山」を今年も見送ることにならなければ、共に歩かなかったであろうルートである。

 南北どちらのコースも歩行距離は15kmほど (共にエスケープルートあり)。アップダウンが多く、累積標高 (上り) は1000mを超える。富士山の場合、富士宮もしくは吉田ルートであれば五合目から1400m程度。では「富士山の代わりに」と軽い気持ちで登ったら、とんだ思い込みに気づかされた。

 まずは真夏の炎天下に「南高尾」。高尾山口駅から登る。「セブンサミッツ」と呼ばれているコース。ピークが7つあり、登り返しが7回あるということ。高尾山のすぐ側なのに閑散としている。真夏の低山とはいえ「大垂水峠」まで擦れ違った人は数人。眺望もほとんどない地味なトレイル。

 久しぶりということもあり苦行だった「南高尾」からひと月置いて「北高尾」。事前の調べが甘かった「南高尾」を反省し、しっかり調査し覚悟を決めての山行。南高尾を超える地味さ、そして、静かさ。数え切れないほどのアップダウン。八王子城跡から堂所山まで擦れ違った人は2人。

 山歩きを始めて数年になるが登山には「登り返し」が付きものであることがはじめて脳に刻まれた。遅まきながらも、大いなる学び。そうかといって、アップダウンが楽になることはないだろうが、心に余裕を持つことができるだろう。またひとつ、山から無言の教えを得た今年の夏の山歩。

[南高尾ルート] 高尾山口>草戸峠>草戸山>榎窪山>入沢山>コンピラ山>大洞山>大垂水峠>大平林道大垂水分岐>一丁平>高尾山> (いろはの森コース経由) 日影バス停>(バス) 高尾山口 *観音像の記憶がないので調べたら、疲労困憊のせいか「中沢山」には気づかず巻いていた。

[北高尾ルート] 高尾駅>(バス) 霊園前・八王子城跡入口バス停>八王子城山>八王子城跡>本丸>富士見台>杉沢ノ頭>狐塚峠>黒ドッケ>大嵐山>関場峠>堂所山>底沢峠>明王峠>石投げ地蔵>太平小屋跡>與瀬神社>相模湖駅 *與瀬神社から相模湖駅へは橋を渡らないと遠回りすることになるのでご注意を。