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大岳山

 5年以上ぶりの大岳山。ひと言で言うと「サルギ尾根は登っても下っても削られます」。幸い今日は地面がドライ (落ち葉はわんさか) だったからなんとか下りられたものの、雪がついていたり凍っていたらどうなっていたことか。また日向の道だったので踏ん張れた。(富士山が雲隠れしていたので偶然撮れた写真をサムネに使用)

[ルート] 白倉バス停→表参道→大岳山→奥の院→綾広の滝→芥場峠→サルギ尾根 (上高岩山→高岩山)→大岳鍾乳洞入り口バス停 12km、休憩込みで7時間の山歩 ※登り標高 1350m / 下り標高 1300m

 武蔵五日市駅から始発バスに乗り (俺一人)、白倉バス停に7時過ぎに到着。面白い雲が出ていたので登山支度をしつつ撮影。出発は7時20分頃。さすがに自宅よりは気温が低いが、歩き出したら気にならなくなった (いつものこと)。途中、がさごそ音がしたので、よく見ると猿が二匹。ああ、俺も入れて三匹か。猿の写真は撮れず。

ゆっくり、もぞもぞ

 登山道に入ると猿の大家族と遭遇。子猿と目が合って仰天した顔がなんとも愛らしかった。「おーい、人間が来たぞー」の掛け声こそなかったが、皆一様に移動し始める「大人」な猿たち。「表参道」というだけあって整備された道 (現代風ではないが趣がある)。途中、年季の入った石垣もあった。温もりをたっぷり感じながら歩く。

登山道入り口
表参道入り口 (だと思う) / 庚申!
いつの時代の石垣だろう?

 標高700m (2.5km) を1時間半かけて登り、大滝方面の分岐に辿り着く (馬頭刈尾根との合流地点)。前回は天狗滝の道を登り、大滝方面に下山した。ここから1km強、200m登り大岳山。歩き進めると、何やら下方から聞いたことのない音が聞こえてくる。電鋸かバイクかと思ったがどうやら違う。直感的に「熊」だと思ったが….

分岐点

 大岳山に近づき道標のない分岐 (左に進むが正解) でGPS通りに進むと「道を外れている」との音声指示。戻ると再び唸り声が聞こえてきた。早足になるが山頂直下の急登ゆえ気持ちが早る。存在感のある大樹に「落ち着け」と諭され、バス停から2時間半で山頂に到着。先述通り富士山は雲隠れしているが江ノ島が見えた。

結構な斜度 (なかなか進めない)
大樹
大樹の根
たぶん真正面に富士山
江ノ島もよく見えた (黄金色に輝く海)

 先が長いので少し休んで奥の院へ向かう。大岳神社に下りると多くの大樹、そして、雪混じりの道。久しぶりにチェーンスパイクの出番かと思ったがそれほどでもなかった。奥の院への途中、鎖場的な箇所があるが快適な道。鍋割山/奥の院の分岐に到着し、進んで登り返し。鍋割山は巻いたが、直下はやはり急な岩場。

大樹を見ると落ち着く
油断すると滑る
「鎖場」
分岐を左に進む
「奥の院」直下の岩場

 奥の院に「初」参拝。 大岳山は3度目だが1度目は御岳山から奥多摩駅に下山 (2度目は前述)。特徴的な木があったので写真を撮り、先に進む (帰りのバスの時間が気になってきた)。少し下りると、メインルートなのだが、もう一段下の道に下りられる道があり、150m強を激下る。後に通ることになる下山のリハーサルのごとし。 

どうしてこんな形になるのだろうって?
木に聞いてもわからないんじゃなかろうか。
「写真では伝わりませんが」の一例 (急)。
下りきったところ。急坂 (再)。

 次に目指すは「綾広の滝」。「こっちですよね?」と近くの登山者に伺うと歯切れが悪い。先に進み、意味判明。少し戻る感じで下って、来た道を登り返す。この滝は過去に見たことがあるが、周辺の大きな岩が人の顔に見えてくる。凛とした滝 (滝行も行われる)。混雑ほどではないが、人々の心が高揚しているのがよくわかる。

綾広の滝 1/2
綾広の滝 2/2
3人の横顔に見えたのだが….

 次に向かうは「芥場峠」。その前に130mの登り返しがあり。軽く見ていたか、気づかなかったか。ちょっと迂闊だった。子犬連れの登山客としばし話をし少し復活するが、大岳山方面とサルギ尾根との分岐にヘトヘトで到着。初めのうちは大したことなさそうだなと思っていたのだが、上高岩山の展望台を過ぎた辺りから….

上高岩山の展望台からの眺め

 ザレた道に細かい起伏。標高が下がらない時間が延々と続き、どんどん削られ、写真を撮る余裕もなくなり、黙々と進む。「炭焼き窯跡」以降は落ち着くとの記録を目にしたが、どうだろう。サルギ尾根の記録が少ない理由がよくわかった。永遠に感じた芥場峠からの4km弱。登山口の養澤神社にお礼をいい、本日の山歩終了。

下山路 1/3
下山路 2/3
下山路 3/3 
ありがとうございました。合掌

[ルート・標高グラフ]