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「上田哲農」

 山歩きをするようになって「山岳本」なるジャンルがあることを知った。日帰りできる近場の山にしか行かない私には縁がないプロの登山家による高峰の登山記録が多い中、まずは「辻まこと」という類い稀な人物の本に巡り合った。その次は膨大な著作を残した「串田孫一」さん。両者共に所謂「山屋」ではない。

 「玄関」は「上田哲農」さんの著書『日翳の山 ひなたの山』に収められているもの。この著作の他に『山とある日』『きのうの山 きょうの山』という本を書き残している。辻さんや串田さん同様「山屋」ではない。今気づいたが、この三者に共通するのは「絵描き」だということ。風景が浮かぶのはそういうわけか。