見出し画像

春来

 「『息をしているのは誰だ』と問われ『自分』と答えるも『その「自分」とは何か』と問われ、ありとあらゆる答えを考えたものの『不可知』にたどり着いてしまい『沈黙』した」「そうしたら新たな世界が立ち現れた、と」「(笑) 見方が変われば世界が変わるという話じゃ」「そして『見ているのは誰かと』と」

 「『自分』という枠から覗き見てもいるし、枠がないところからも見ている」「『不二』ということですか」「『一』というよりは『不二』の方が抵抗が少なかろう」「分からない、いや、分けることなどできないと」「だから息をするには何が必要かと」「木が必要...と。そう考えていくとキリがないですね」

 「ありとあらゆるもののつながり」「切っても切れない」「どう作用しているかは無数の考えこそあれ『自分』で確かめるしかない」「一括りには決してできないひとりひとりが….」「ひとりひとりではあるがつながっておる」「こころに扉はないですしね」「さて、息をしているのは誰だ」「春の到来ですね」