属性

　ある時「その曲はオリジナルですか」と問われ「そうですが」と答えたものの、腑に落ちずそのままにしていた。しばらくして「...となると作者名は俺ということになるのか。いや、待てよ、これまでの無数の出会いがなければ、生まれ得なかったはずだな」との思いに至った。いや「曲のみならず『俺自身』もだな」と。

　広がり続けていると考えられている無限大とも言える宇宙に浮かぶ、小さな小さな地球という星は特定の誰かものではないが所有者のいない場所はどこにもない。しかしそれは「人間」だけの話で他の無数の生物種には関係のない話。誰もが共有する「今」という観念を超えた場は分け隔てなくすべてを包み育んでいる。