見出し画像

【KBO】Erick Feddeがメジャー復帰

KBO経由の投手としては最高額に

ついにこの時が来てしまったと言うべきでしょうか。
NCダイノスからFAとなっていたErick Fedde投手がシカゴホワイトソックスと2年1500万ドルで契約しました。
これはKBO経由でMLBに移籍した外国人投手としては最高額です。

参考として「歴代KBOからMLBへ移籍した外国人投手の契約一覧」を掲載します。

Merrill Kelly(SK→AZ) 2+2年 1400万ドル
Josh Lindblom(斗山→MIL) 3年912万5000ドル
Chris Flexen(斗山→SEA) 2年475万ドル
Drew Rucinski(NC→A's) 1+1年800万ドル

活躍した筆頭の選手はMerrill Kellyですね。
WBC決勝戦の先発からワールドシリーズで好投といまやチームに欠かせないエースといえるでしょう。
Flexenも韓国からの翌年はローテーションの一員として活躍しました。
一方で怪我や実力足らずで消えてしまった投手もいます。

KBO シーズンMVP受賞者の翌年が悲惨

さて、ここ5年にシーズンMVPを受賞した選手の翌年がまあ悲惨であると個人的に話題となっております。ここでまとめて見たのでご参考ください。

2019年 Josh Lindblom
翌年にMILと契約も怪我や実力不足で解雇される

2020年 Mel Rojas Jr.
翌年に阪神タイガースと2年契約するも来日が遅れたりと活躍できず。
個人的な話題は、阪神在籍中に韓国時代の外野手同僚へ友達のRonald Acuña Jr.に激励メッセージを送らせたことくらいか

2021年 Ariel Miranda
ソフトバンクホークス→中信兄弟→斗山とアジアを回ってきた1年目にMVPを受賞
再契約するも怪我でノーコンになってしまう。そして怪我は治らずシーズン途中に解雇されてしまう

2022年 Jung-Hoo Lee
翌年である今シーズンは開幕から低空飛行、調子を上げてきた時に怪我で負傷し後半はほぼ全休。
アピール不足な中でポスティングシステムを利用しメジャー挑戦を行う。
余談だが、父親の‪李鍾範‬(元中日)もLGツインズのコーチを退任し将来監督になるための研修として息子とは別に渡米予定である。

2023年 Erick Fedde
ホワイトソックスと2年1500万ドルで契約。さて、ここからどうなるか注目してみたいですね。

不安要素はあり

先発ローテーションの一員としての期待も大きい中で不安要素も多いのがFeddeです。

イニング数を多くこなした経験が少ない→今年はキャリアハイの180.1回と投げましたがマイナーやメジャー含めても100イニング以上がそこまでないです。
怪我→今シーズンは活躍したもののプレーオフで怪我による登板回避がありました。
代理人Scott Borasの戦略か?とも言われるくらいでした。そこまで健康の部分で大きな期待はできないかもしれません。
勝負できる変化球が少ない→今年飛躍の要因としてスイーパーを磨いたのが要因です。
しかし、それだけで抑えられるような簡単な世界ではありません。KBOは2Aクラスと言われているのでMLBではどのように抑えていくか注目です。

なぜ年俸高騰

今年まで在籍したNCダイノスがFeddeに出した再契約オファーが
2年400万ドルといわれています。
安いと思われるかもしれませんが、KBOという世界では外国人選手は3人までで総額が400万ドルまでというルールがあります。
つまり、他の2人の年俸を安く抑えてでもFeddeに残ってもらいたいという球団として最高の待遇をオファーしたということです。

しかし、日本やMLBが相手となるとマネーゲームでは必ず負けます。
日本の球団も撤退し、5日の時点で「メッツかホワイトソックスが2年1000万ドル級のオファーを出した」と言われています。
そこから6日に2年1500万ドルで契約をしました。
500万ドルの上積みです。SNSによる情報戦でより多くの額を出したのでしょう。

投手が枯渇?

MLBのアジア担当スカウトの話では「投手がいないのは🇺🇸も同じ」という。
これまであまり噂がなかった高祐錫咸德柱(LGツインズのリリーフ)に身分照会がされ、1年だけで結果を残したFeddeに2年1500万ドルとMLBでは今全体的に良い投手が枯渇しているという現状です。
また、3Aのレベルが過去に比べて低くなったという球界関係者の証言もあります。

Feddeクラスが来ることはもうない?

Erick Feddeは元々韓国に来る前からそれなりに有名な選手でした。
しかし、Feddeを最後にもう実績ある4A選手はもう来ないのでは?という懸念があります。

それはMLBの最低年俸保障が上がるということです。
2022年70万ドルから毎年2万ドルずつ上がっています。26年には78万ドルになるということです。
KBO→MLBの逆輸出伝説」を作った Eric Thamesが14年シーズンにNCダイノスのユニフォームを着た時点でMLBの最低年俸は40万ドルでした。
また異文化の環境に慣れないといけません。
これは簡単な事ではなく、それならマイナーリーグやMLBの往復でも良いからアメリカに残る方が良いなってなります。
日韓の助っ人探しは今後さらに苦戦するものと思います。

さて最後に、KBOを見ている私からすれば、Erick Feddeのメジャー復帰は非常に喜ばしいものです。 
韓国での活躍を是非MLBで見ることができれば最高ですね。


関連note

参考の記事


・無断転載禁止

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?