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煉獄

さざ波の頂点が、六角を形作っては、また崩れる。

見えない月に引き寄せられた波は、一度高みを目指し、静止する。

日のきらめきは、気まぐれにもその角の間を渡り歩く。

私たちの永遠は、光となって、無数に存在する。

岩肌は波に濡れ、高熱に溶け、泣き叫んでいた過去を失った。

今は波が運ぶ、命の洪水をその身に受け止め、濡れるに任せる。

語りつくせなかった過去を、煉獄は、静かに語られる事を待っている。

きらめきと、命に焼かれて、言葉は熱を帯びる。

言葉は、世界に意味を与える。

光の鎖は丹念に編まれ、自由だった波の形は、高みを目指して凍ってゆく。

意思が鏡となり、その中で光がこだまする。

やがて同じ軌跡を青く残しながら、永遠を刻み始める。

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