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【遊戯王】アームド・ドラゴン・サンダー考察【アームド・ドラゴン】

 今回はブレイジング・ボルテックスで追加された、「アームド・ドラゴン・サンダー」を使ったデッキについて考えていきます。

基本方針

 まずはなんといっても、《アームド・ドラゴン・サンダー LV10》が強力なので、これを展開することを考えていきます。

アームドドラゴンサンダー LV10

《アームド・ドラゴン・サンダー LV10》
効果モンスター
星10/風属性/ドラゴン族/攻3000/守2000
(1):「アームド・ドラゴン」モンスターの効果で特殊召喚したこのカードは、
自身の攻撃力によって以下の効果を得る。
●1以上:カード名を「アームド・ドラゴン LV10」として扱う。
●10以上:このコントロールは変更できない。
●100以上:戦闘では破壊されない。
●1000以上:相手ターンに1度、手札を1枚墓地へ送り、
フィールドの他のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊し、自身の攻撃力を1000アップする。
●10000以上:1ターンに1度、発動できる。
フィールドの他のカードを全て破壊する。

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 基本的に、最後の「●10000以上」の効果はおまけだと思っておいた方がいいと思います。
 狙おうと思えば狙えないことは無いのですが、数ターンはかかりますし、これに特化した構築にすると、逆に安定性が損なわれるだろうという判断です。何となく回しているだけでも7000~8000までは行くので、一工夫すれば発動できるとは思うんですけどね。

 さて、話は戻って《アームド・ドラゴン・サンダー LV10》。他の効果によって戦闘破壊とコントロール奪取に耐性があります。残念ながら効果破壊に耐性がありませんが、それに関しては《武装竜の震霆》が身代わり効果を持っていますので、それで代用可能です。

武装竜の震霆

《武装竜の震霆》
永続魔法
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの「アームド・ドラゴン」モンスター1体を対象とし、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●そのモンスターの攻撃力は、そのモンスターのレベル×100アップする。
●そのモンスターのレベル以下のレベルを持つ
「アームド・ドラゴン」モンスター1体を自分の墓地から選んで手札に加える。
(2):自分フィールドの「アームド・ドラゴン」モンスターが効果で破壊される場合、
代わりにこのカードを墓地へ送る事ができる。

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 元の攻撃力が高いので戦闘破壊の可能性はそこまで高くはないですが、《武装竜の震霆》と合わせて、効果破壊と戦闘破壊の耐性を付与出来れば、破壊効果とあいまって、かなり突破しにくくなります。

 で。次に考えるべきなのは《アームド・ドラゴン・サンダー LV10》をいかにして迅速にフィールドに展開するか。
 幸いにしてこのシリーズ。既存のLvモンスターとは違って、手札さえ許せば1ターンで一気にレベルアップさせきることが出来ます。一方で、適当に手札を使っていたら、いくら強力なモンスターを展開出来るといっても、ディスアドバンテージが大きくなりすぎる。
 ただ、このアームド・ドラゴン・サンダーシリーズにはLv10以外、「このカードがドラゴン族モンスターの効果を発動するために墓地へ送られた場合に発動できる。」という共通効果があります。
 その効果内容は様々ですが、全て手札を補充するという内容になっていて、レベルアップのコストを確保出来るようになっていて、手札を損なわずに展開が可能となっているのです。いくつか展開の例を書いていきます。

a.場に《アームド・ドラゴン・サンダー LV3》、手札に《アームド・ドラゴン・サンダー LV7》が存在する場合

1.《アームド・ドラゴン・サンダー LV7》をコストに、《アームド・ドラゴン・サンダー LV5》を特殊召喚
2.《アームド・ドラゴン・サンダー LV7》の効果で、《アームド・ドラゴン・サンダー LV5》を手札に加える
3.《アームド・ドラゴン・サンダー LV5》をコストに、《アームド・ドラゴン・サンダー LV7》を特殊召喚
4.《アームド・ドラゴン・サンダー LV5》の効果で、《アームド・ドラゴン・サンダー LV3》を手札に加える
5.《アームド・ドラゴン・サンダー LV3》をコストに、《アームド・ドラゴン・サンダー LV10》を特殊召喚する
6.《アームド・ドラゴン・サンダー LV3》の効果で1枚ドローする

b.場に《アームド・ドラゴン・サンダー LV3》、手札に《アームド・ドラゴン・サンダー LV5》が存在する場合

1.《アームド・ドラゴン・サンダー LV5》をコストに、《アームド・ドラゴン・サンダー LV5》を特殊召喚
2.《アームド・ドラゴン・サンダー LV5》の効果で、《アームド・ドラゴン・サンダー LV7》を手札に加える
3.《アームド・ドラゴン・サンダー LV7》をコストに、《アームド・ドラゴン・サンダー LV7》を特殊召喚
4.《アームド・ドラゴン・サンダー LV7》の効果で、《武装竜の震霆》を手札に加える
5.《武装竜の震霆》を発動し、効果で墓地の《アームド・ドラゴン・サンダー LV3》を手札に加える
6.《アームド・ドラゴン・サンダー LV3》をコストに、《アームド・ドラゴン・サンダー LV10》を特殊召喚する
7.《アームド・ドラゴン・サンダー LV3》の効果で1枚ドローする

 見てもらえれば分かると思うんですが、このデッキは基本「場と手札に共通効果持ちのアームド・ドラゴン・サンダー」という状況をいかに素早く作れるかにかかっています。
 そのため、手札補充のできるLv3~Lv7はほぼフル投入が必須で、《アームド・ドラゴン・サンダー LV3》を展開できる《武装竜の霹靂》もフル投入が必要ということになります。

武装竜の霹靂

《武装竜の霹靂》
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):デッキからレベル3の「アームド・ドラゴン」モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

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 まあぶっちゃけ、手札に存在する場面はそんなに少なくはないので、考えるべきはいかに場に展開するかなんじゃないかなぁと思います。
 スロットはやや余るので、場合によっては《仮面竜》《砲撃のカタパルト・タートル》あたりで展開することも検討していいレベルじゃないかと。自分は後者にしましたが、良し悪しなので、好みの問題。リクルーターってどうもこう今の環境だと信用しきれない感じがするので……

仮面竜

《仮面竜》
効果モンスター
星3/炎属性/ドラゴン族/攻1400/守1100
(1):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
デッキから攻撃力1500以下のドラゴン族モンスター1体を特殊召喚する。

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砲撃のカタパルト・タートル

《砲撃のカタパルト・タートル》
効果モンスター
星4/水属性/水族/攻1000/守2000
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。
手札・デッキから「暗黒騎士ガイア」モンスターまたはドラゴン族・レベル5モンスター1体を特殊召喚する。

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 それからこれは展開とは違うところですが、上記の展開ルートを使うだけで、合計6枚のモンスターが墓地に行く挙句、デッキからもリソースを相当割くことになるので、《貪欲な壺》はほぼ必須カードになってくると思います。

貪欲な壺

《貪欲な壺》
通常魔法
(1):自分の墓地のモンスター5体を対象として発動できる。
そのモンスター5体をデッキに加えてシャッフルする。
その後、自分はデッキから2枚ドローする。

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 昨今の環境だと、《貪欲な壺》でリカバリーを図るくらいなら、それ以前に決めきれるような構築をする、というのが基本筋だとは思うのですが、このデッキの場合、下手すると二度目の展開でいきなり手札から展開する羽目になりかねないレベルでデッキリソースを消耗していくので、必須かな、と。
 枚数は微妙なところですが、正直上記のリクルート用モンスターを投入している場合、3枚あってもそんなに事故らない印象でした。怖い場合は2枚でしょうか。1枚だと、デッキにモンスターが無いという事故の発生率が高すぎて逆に危ない感じ。
 ちなみに《究極封印神エクゾディオス》等でも代用は可能ですが、それを展開する必要性がある時には効果の発動が出来ずに事故要因になるし、効果が発動できる終盤では別に要らないしという難しい塩梅。
 ただ、《アームド・ドラゴン・サンダー LV10》と同じレベル10なので、エクシーズすることで《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》に出来る、という利点はあります。効果での2000ダメージは、状況によっては決して馬鹿に出来ず、攻撃でライフを削ってくると思っている相手の意表をつけるのでありといえばあり、という感じ。モンスターなので、最悪アームド・ドラゴン・サンダーのコストにも出来ますしね。

究極封印神エクゾディオス

《究極封印神エクゾディオス》
特殊召喚・効果モンスター
星10/闇属性/魔法使い族/攻 ?/守 0
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地のモンスターを全てデッキに戻した場合のみ特殊召喚できる。
このカードの(2)の効果で「封印されし」モンスター5種類が
自分の墓地へ送られ全て揃った時、自分はデュエルに勝利する。
(1):このカードの攻撃力は、自分の墓地の通常モンスターの数×1000アップする。
(2):このカードの攻撃宣言時に発動する。
手札・デッキからモンスター1体を墓地へ送る。
(3):表側表示のこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。

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超弩級砲塔列車グスタフ・マックス

《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》
エクシーズ・効果モンスター
ランク10/地属性/機械族/攻3000/守3000
レベル10モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
相手に2000ダメージを与える。

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デッキレシピ

 上記のことを踏まえた上で作成したデッキがこちら。

 いくつかポイントがあるので解説していきます。

a.《嵐征竜-テンペスト》《封印の黄金櫃》
 この2枚の使い方は概ね【ドラグニティ】と一緒。《封印の黄金櫃》《嵐征竜-テンペスト》を除外することで、実質風属性モンスターサーチとして使う、というもの。
 ただ、このデッキの場合、もう一つ重要な役割があって、《嵐征竜-テンペスト》のコストに、アームド・ドラゴン・サンダーを用いることで、ディスアドバンテージ無しにサーチ効果を使用できるんですよね。征竜のサーチ効果って一番注目されないイメージなんですけど、このデッキだとそれが有効活用されるという感じです。ぶっちゃけもう一枚くらい入れたいくらい。

嵐征竜-テンペスト

《嵐征竜-テンペスト》
効果モンスター(制限カード)
星7/風属性/ドラゴン族/攻2400/守2200
このカード名の(1)~(4)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):手札からこのカードと風属性モンスター1体を墓地へ捨てて発動できる。
デッキからドラゴン族モンスター1体を手札に加える。
(2):ドラゴン族か風属性のモンスターを自分の手札・墓地から2体除外して発動できる。
このカードを手札・墓地から特殊召喚する。
(3):このカードが特殊召喚されている場合、相手エンドフェイズに発動する。
このカードを手札に戻す。
(4):このカードが除外された場合に発動できる。
デッキからドラゴン族・風属性モンスター1体を手札に加える。

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封印の黄金櫃

《封印の黄金櫃》
通常魔法(制限カード)
(1):デッキからカード1枚を選んで除外する。
このカードの発動後2回目の自分スタンバイフェイズに、
この効果で除外したカードを手札に加える。

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b.《強欲で金満な壺》の採用
 思ったよりもエクストラデッキを使わなくても戦えたので、思い切って入れておきました。
 とにかくアームド・ドラゴン・サンダーを場に出さないことには始まらない以上、ドローソースは大事かな、と。エクストラデッキのモンスターは割とお好みですが、サポートでドラゴン族以外の特殊召喚を封じられるので、そのあたりを頭に入れてチョイスするといいかと思います。

強欲で金満な壺

《強欲で金満な壺》
通常魔法
(1):自分メインフェイズ1開始時に、自分のEXデッキの
裏側表示のカード3枚または6枚をランダムに裏側表示で除外して発動できる。
除外したカード3枚につき1枚、自分はデッキからドローする。
このカードの発動後、ターン終了時まで自分はカードの効果でドローできない。

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c.《貪欲な壺》の採用とその枚数
 前述の通り、《貪欲な壺》を採用すること自体には全く問題はないのですが、その枚数は若干悩みどころ。
 正直なところ事故も怖いのですが、ある程度手札にキーカードを引き込める確率は上げたので、思い切って3枚フル投入しました。体感としては、複数枚一気に引いてしまわない限り、腐るという心配はいらない感じでした。もちろん、初手に引いて、展開する手段がない場合は派手に腐りますが。

d.《武装竜の震霆》の枚数
 かなり重要なキーカードである《武装竜の震霆》ですが、その投入枚数は1枚にしました。理由は色々あるのですが、一番は「2枚目以降はほぼ死に札」ってことでしょうか。
 このカード、重複させても意味がないうえに、サーチ、サルベージ自体がかなり簡単なので、正直1枚でも回るんですよね。似たようなカードだと《影依の偽典》を思い出しますね。あれも1枚あれば十分なので。
 ちなみにサルベージ用の《武装竜の万雷》は、万全を期して2枚にしておきました。《武装竜の震霆》自体の除外が気になる場合は比率は逆でもいいかもしれません。

e.《アームド・ドラゴン LV10-ホワイト》の不採用
 悩んだんですけど、抜きました。効果自体は決して悪くないんですけど、いかんせんオーバーキルというか、正直通常体を2枚並べておく方がよっぽど戦いやすいというか……
 全力で介護はしてるんですけど、《白のヴェール》 自体のデメリットをかばいきれてないのもよくないですね……アームド・ドラゴン・サンダーのコストにも出来ないので微妙にかみ合いが悪いですし。ロマンを追い求めるなら入れてもいいカードだとは思うのですが、今回は抜きました。一応「戦えるデッキ」をコンセプトにしてるので。

実際に回してみた

 最後に、上記のデッキを実際に使ってみた動画になります。

 時折プレイングが怪しかったりするのはご愛敬。垂れ流しなので、気になる部分は一時停止してみてください。
 この動画ではやってないのでわかりにくいですが、古代の機械において大事な初動である、《歯車街》を自分で破壊するという動きが取れなくなってるんですよね。《アームド・ドラゴン・サンダー LV10》はフリーチェーンで相手のカードを破壊してくるので、見事にタイミングを逃すというマジック。そのおかげで全く動けないというのがこの動画になります。

歯車街

《歯車街》
フィールド魔法
(1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
お互いのプレイヤーは「アンティーク・ギア」モンスターを召喚する場合に
必要なリリースを1体少なくできる。
(2):このカードが破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
自分の手札・デッキ・墓地から「アンティーク・ギア」モンスター1体を選んで特殊召喚する。

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 まあ、そんなにうまくいく場合だけではないと思いますが、フリーチェーンの除去はこういうことが起こりうる、というのは覚えておいて損はないかなぁと思います。

最後に

 と、いうわけでアームド・ドラゴン・サンダーデッキに関する考察でした。ブランクもあるので、入っているべきカードが入っていないこともあるかもしれませんが、基本的にはベストに近い構築に出来た、ハズ。 
 ちなみに同パックで追加されたおジャマも入れた「万丈目デッキ」に関しては機会があれば考えてみます。多分とてつもなくデッキ構築難易度が高いと思うので。

 

※定価は4,950円です。

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