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氷結界デッキ考察(2020.10)

 既にストラクチャーデッキが発売されてから数日が経った【氷結界】。今回はそのデッキ構築に関してざっくりと触れていこうかなと思います。
 先に断っておきますが、真面目一本のデッキ構築記事ではありません。自分の感想とかもざっくりと混ぜ込んだ半分読み物のようなものとしてお考え下さい。

まずは組んでみた

 で、氷結界。何はともあれまずはデッキレシピを組んでみないことには始まりません。カード名は出たものの、効果がなかなか出なかった最後の一枚はきっと投入することになるだろう。
 それが全体を上手い具合につないでくれるだろうという希望をもって作られた、100%机上の空論で組まれたデッキレシピがこちら。

 ちなみに詳しく見てもらうとわかりますが、死者蘇生をはじめとする汎用札が微妙に足りていません。そのあたりは後から追加しました。
 このデッキレシピをたたき台にして、最終的に効果が判明した《氷結界の依巫》をフル投入する形で、まずはデッキ枚数も絞り切らずにある程度テストプレイをしてみた、という訳です。

氷結界の依巫

《氷結界の依巫》
効果モンスター
星4/水属性/魔法使い族/攻1000/守1800
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「氷結界」モンスターが存在する場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
(2):自分フィールドに他の「氷結界」モンスターが存在する限り、相手フィールドの守備表示モンスターは表示形式を変更できない。
(3):自分フィールドに「氷結界」モンスターが存在する場合、墓地のこのカードを除外して発動できる。自分フィールドに「氷結界トークン」(水族・水・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。

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実際に回してみた感想

 さて。そんな氷結界。実際に回してみました。
 動画は撮っていませんが、最近作ったスプリガンや、アームド・ドラゴン。ストーリー的にも対立していると思われるドラグニティ。さらにはドラゴンメイドともやらせてみました。そんなテストプレイで感じた正直な感想を簡潔に言いましょう。

「え、弱っわ……」

 いや、正直覚悟はしてました。対戦はさせてみたものの、ドラゴンメイド相手に仮組み状態で戦えるとは思ってませんよ、流石に。
 それにしても弱い。こういうのってやっぱり回してみないとわからないもんですね。正直、もう少し戦えると思ってました。
 そんなテストプレイ結果を踏まえていくつかの感想を纏めていきます。

・全体的に効果がビビりすぎ

 一体何を恐れているのかは分かりませんが、全体的に効果がビビりすぎの制約付きすぎで使いにくいというのが第一印象でしょうか。
 例えば《氷結界の虎将 ウェイン》。このデッキの中心になるカードで、サーチに特殊召喚と、一枚で何でもこなす万能モンスターです。流石に最初に情報が出ただけのことはあります。

氷結界の虎将 ウェイン

《氷結界の虎将 ウェイン》
効果モンスター
星5/水属性/戦士族/攻2100/守 400
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドに「氷結界」モンスターが存在する場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「氷結界」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、フィールドから相手の墓地へ送られる魔法・罠カードは墓地へは行かず除外される。

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 ただ、こいつの大きな問題として「相手フィールド上にモンスターがいる状態でしか展開が出来ない」ということがあります。つまり「先行1ターン目での展開が不可能」ということです。

 展開力不足の氷結界にとってこの制約は結構痛く、もしその制約がなかった場合、《氷結界の霜精》を通常召喚したのちにこのカードを特殊召喚し、サーチしてきた《氷結界の紋章》を使って《氷結界の依巫》を手札に加えて、そのまま展開することで《神樹の守護獣-牙王》あたりに繋げて相手ターンに回すことが出来ます。
 ある程度の耐性持ちを立てることが出来るので、取り合えずの場繋ぎとしては悪くない選択肢になるはずなんですよね。それが先行1ターン目だと出来ないのは結構気になる点。

氷結界の霜精

《氷結界の霜精》
チューナー・効果モンスター
星1/水属性/海竜族/攻 400/守 200
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに他の「氷結界」モンスターが存在する限り、
相手フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は500ダウンする。
(2):自分メインフェイズに発動できる。
デッキからレベル3以下の「氷結界」モンスター1体を墓地へ送る。
このカードのレベルはターン終了時まで、そのモンスターと同じになる。

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氷結界の紋章

《氷結界の紋章》
通常魔法
(1):デッキから「氷結界」モンスター1体を手札に加える。

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神樹の守護獣-牙王

《神樹の守護獣-牙王》
シンクロ・効果モンスター
星10/地属性/獣族/攻3100/守1900
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードは、自分のメインフェイズ2以外では相手のカードの効果の対象にならない。

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・ドゥローレンが足りない

 これは多分想定してのエラッタだとは思うのですが、明らかに《氷結界の虎王ドゥローレン》が一枚じゃ足りないです。

氷結界の虎王ドゥローレン

《氷結界の虎王ドゥローレン》※エラッタ後テキスト
シンクロ・効果モンスター(制限カード)
星6/水属性/獣族/攻2000/守1400
チューナー+チューナー以外の水属性モンスター1体以上
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカード以外の自分フィールドの表側表示のカードを任意の数だけ対象として発動できる。その自分の表側表示のカードを持ち主の手札に戻す。
このカードの攻撃力はターン終了時まで、この効果で手札に戻ったカードの数×500アップする。

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 デッキとしてもセルフバウンスを押したいのか、ストラクチャーで永続罠をある程度再録した他に、《氷結界の晶壁》みたいなカードを新規で作ってるんですよね。

氷結界の晶壁

《氷結界の晶壁》
永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードの発動時に、自分の墓地のレベル4以下の「氷結界」モンスター1体を対象にできる。その場合、そのモンスターを特殊召喚する。
(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在し、自分フィールドに「氷結界」モンスターが3体以上存在する限り、自分フィールドの「氷結界」モンスターはEXデッキから特殊召喚された相手モンスターが発動した効果を受けない。

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 効果的には正直単純蘇生でもいいんですが(二つ目の効果が死ぬには死にますが)あえて永続魔法にしたのはやっぱり《氷結界の虎王ドゥローレン》の存在を意識してのことだと思うんですよね。

 実際蘇生したあとバウンスして、次のターンに使うって流れは結構綺麗に決まるんですよ。ただ《氷結界の虎王ドゥローレン》の枚数が一枚では厳しい。
 使いまわしもなかなか効きにくいですし、ストラクチャーで押されているようなセルフバウンスとフィフティ・フィフティみたいなデッキ構築は《氷結界の虎王ドゥローレン》の規制が解除されてからでしょうか。エラッタした以上準制限以下になるのは間違いないと思うので。

・ぶっちゃけ還零龍が強い

 これもある程度分かっていたことですが、新規で追加された《氷結界の還零龍 トリシューラ》が強いです。

氷結界の還零龍 トリシューラ

《氷結界の還零龍 トリシューラ》
シンクロ・効果モンスター
星11/水属性/ドラゴン族/攻2700/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがS召喚に成功した時に発動できる。相手フィールドのカードを3枚まで選んで除外する。
(2):S召喚したこのカードが相手によって破壊された場合に発動できる。自分のEXデッキ・墓地から「氷結界の龍 トリシューラ」1体を選び、攻撃力を3300にして特殊召喚する。相手フィールドに表側表示モンスターが存在する場合、さらにそれらのモンスターは、攻撃力が半分になり、効果は無効化される。

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 大分変なレベルになっていますが、その分だけ効果は強力で、除去にアフターケアと万全の効果を備えています。
 また、氷結界だと比較的簡単に出るレベルで、前述の展開ルートである《氷結界の霜精》《氷結界の虎将 ウェイン》《氷結界の依巫》という流れで展開が出来るようになっています。ただ、この時デッキにレベル2の氷結界モンスターがいないと成立しないルートではありますが。

 オススメはやっぱりVジャンプの付録である《氷結界の随身》でしょうか。

氷結界の随身

《氷結界の随身》
効果モンスター
星2/水属性/戦士族/攻 500/守 300
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードをリリースして発動できる。手札からレベル5以上の「氷結界」モンスター1体を特殊召喚する。
(2):このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドのレベル3以上の水属性モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターのレベルを2つ下げ、このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

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 まあオススメといっても選択肢が少なすぎるだけではあるんですけどね。一応相性はいい(と、いうか悪かったら何のために付録にしたのかわからない)んですけど、こいつも微妙に制約が強いので使いにくいんですよね……
 ただ、今後強化されていったとして、使わなくなるのはあったとしても大分先だとは思いますが。なんだかんだ一枚挿しておけば使えるのは良いところですね。

デッキを組みなおしてみた

 上記のような点を踏まえて作り直したデッキレシピがこちら。

 基本的な動きは変わってません。ただ、いくつか変更点があるのでピックアップしていきます。

《氷結界の水影》の投入

 これは本当に苦肉の策です。理由は単純で「蘇生に対応したレベル2のチューナーが欲しかった」というもの。

 しかもこれ、サーチなどの関係上氷結界カテゴリに属していることが必須という難しさで、それに該当するのがこれと《氷結界の術者》しかないんです。現状。
  効果はどうでもよくって、ぶっちゃけそのためだけで入ってます。しかもこいつらストラクチャーに入ってないでやんの。あのさぁ……

氷結界の水影

《氷結界の水影》
チューナー・効果モンスター
星2/水属性/水族/攻1200/守 800
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスターがレベル2以下のモンスターのみの場合、このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。

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氷結界の術者

《氷結界の術者》
チューナー・効果モンスター
星2/水属性/水族/攻1300/守 0
(1):自分フィールドに他の「氷結界」モンスターが存在する限り、レベル4以上のモンスターは攻撃宣言できない。

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《氷結界の還零龍 トリシューラ》の積み増し

 これは単純に「もっと使うわこいつ」って感じです。

 自分のイメージとしては切り札的に出すものだと思ってたんですけど、全然そんなことは無くて、相手が展開してきた返しに「取り合えず」で出すくらいのイメージなんですよね。
 と、いうか、そうしないととてもじゃないけどカードパワーが足りなくて死ぬ。要するにこいつでアドバンテージを稼ぐデッキなんじゃないかなって思ってます。

もう一度回してみた

 上記のデッキレシピを回してみた動画がこちら。

 これを撮るのも結構苦労しました。多分相手側にプレイングミスがあると思うのですが、多めに見てください。ちなみにドラゴンメイドとも一応やりましたが軽くひねられました。駄目だこりゃ。

終わりに

 そんなわけで【氷結界】のデッキ考察でした。正直これでも大分頑張ったのですが、まさかここまで戦えないデッキだとは思いませんでした。おかしいなぁ……

 一応ドラグニティなんかだと、うまくやれば大会で戦えないことはない(もちろんサイドチェンジや環境に合わせた構築は必須だとは思いますが)と思えたんですけど、こっちは正直……

 ここから強くするとなると、若干孤立していると思われるM・HERO軸を抜いて妨害札を入れるか、ドゥローレンを基軸にしたフィフティ・フィフティにシフトするか、いずれにしても方針をある程度絞って、出張パーツなどの力も借りていく必要がありそうです。
 回ると面白いんですけどね。セルフバウンスの使いまわしはデッキを回している感があっていいんです。そこに至るまでに負けそうなのが問題なだけで。


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