ヨーロッパ時計まわり列車旅(232)

東経135度子午線(11)
〈随筆「日本へそ公園」訪問記(3)〉
神戸を出発して約2時間後、私は「日本へそ公園」駅に到着した。当駅を出て、東側へ道路沿いに進むと、「日本へそ公園」の入り口が見えてきた。
公園内に何らかの「へその印」があるものと予測して、案内表示板に沿って歩いた。すると、再び駅前にもどって来てしまった。南北に走る線路の西側に並行して、加古川が流れている。じつは、その線路と川の間に「へその標柱」があるのだ。高架橋を渡ってそこへ向かった。その一郭(かく)はミニ庭園のように、針葉樹で囲まれていた。さらに奥へ進むと、石柱が見えてきた。
幅約20センチ・高さ2.5メートルほどの石材の標柱で、『東経百三十五度北緯三十五度交差点海抜六十三米』という文字が刻まれている。1921年(大正10年)、国土地理院の前身の旧陸軍測量部によってなされた測量の成果だそうだ。
その(232)終わりです。次の(233)をお楽しみに。

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