見出し画像

ボーリングとカーリング

スタートアップの経営はボーリングに似ていて、大企業の経営はカーリングに似ている。ボーリングでは力一杯ボールを投げてピンをいくつ倒せるかというゲームである。方向違いのところに投げればガーターになる。一方で方向性さえ合ってれば力一杯投げても、そうでなくてもピンが倒れれば良い非連続ゲームである。そもそもスタートアップには投げられる弾数は多くないし1回限りの生きるか死ぬかの勝負をすることが多いのでむしろ正しい方向に力一杯投げた方が良い。その方が多くのピンを倒せると思う。

カーリングは連続ゲームである。各チームは、ストーン(約20kgの円形の石)を氷上のハウス(標的)に向けて滑らせ、最終的にハウスの中心に最も近いストーンを多く持つことを目指し、ストーンは各チームが8回交互に投げる。カーリングでは戦略的に考えて、初期は力一杯投げて、ハウスの奥に投げ込んでしまうよりも手前に投げてストーンを退場させない方が良い。しかも8回ストーンをなげることができるからどの回数でどのストーンをどこに配置すれば良いのかの意思決定が代わり回数を踏むたびに状況が複雑になる一方で、自分のストーンと相手のストーンの戦略的な配置が重要になる。

大企業のロジックはボーリングではなくカーリングである。一方でスタートアップはボーリングなので、ルールの違いを理解しながらどこに投げ込むのがベストかを測るのが腕の見せ所になるし、ルールの違いをそもそも理解しないといけない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?