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コンセプトの教科書 細田高広

第一章 コンセプトとは何か
コンセプトは、価値の設計図。判断基準になる。一貫性を与える。対価の理由になる。
機能するコンセプトの条件 ①顧客目線 ②ならではの発想 ③スケールは見込めるか ④シンプルか
きちんと誰かに愛されるためには、ときに嫌われる覚悟を持つ必要があります。
コンセプトはキャッチコピーではない。実体を魅力的に伝える言葉か、実体をつくる言葉か。そこにキャッチコピーとコンセプトの大きな違いがあります。

第二章 コンセプトを導く「問い」の作り方

いい問いは、いいパスに似ている。
問いを変えることで視点を変え、視野を広げ、それまでになかった領域での思考を導くことを「リフレーミング」と呼びます。

第三章 顧客目線で設計する「インサイト型ストーリー」


Airbnb 世界中を自分の居場所にする。
突然ですが「仕事と私、どっちが大切なの?」とパートナーから効かれたら、どのように答えるでしょうか?こう尋ねるとたいていの場合は、あなたに決まっている。かどっちも大切だという答えが返ってきます。しかしある知人はどちらも大間違いだと断言します。正しい答え方は「寂しい想いをさせてごめんね」と謝罪して抱きしめることだ、というのです。「この手の質問を投げかけるとき人は、本当の答えなんて求めてはいない。『寂しいから、もっとかまってほしい』と言えないだけなのだ」というのがロジックです。
インサイトとは「言われてみたら、そうかも!」という反応を生み出す言葉でなくてはなりません。
インサイトの次は競合について考えていきます。
ストーリーを設計する上では競合の「弱み」と顧客に対する「手抜かり」を見つけるのがポイントです。簡単に言えば「ターゲットが困っているのに、誰も、何の手も打とうとしていないじゃないか」と指摘できる市場の空白、つまり自社にとっての機会を見つければよいのです。


第四章 未来目線で設計する「ビジョン型ストーリー」
ミッションとは、組織が担い続ける社会的使命「なんのために生まれたか?」
ビジョンとは、組織が目指すべき理想の形「なにを目指すのか?」
コンセプトとは、価値の設計図「いま、何をつくるのか?」
そもそも、私たちは「村の平和と安全を守る」ために立ち上がった。(ミッション)
いつか「悪い鬼を退治して人々の心配をなくす」ことを目指す。(ヴィジョン)
そのためにいま「違いをチカラに変える」のだ。
ミッションとは、社会から要請された使命。
ヤマハ発動機は自分たちが作ってきたものをA地点からB地点まで効率よく「移動する」ための道具ではなく「感動する」ための道具だと捉え、自らを「感動創造企業」と定義しました。

賛否両論がなければビジョンではない

第五章 コンセプトを「1行化」する
最初に言いたいことを整理し、次に余計な情報を削ぎ落し、最後に磨き上げていく。


第六章 コンセプトを「最適化」する
マーケティングコンセプト 1顧客目線で書く 2コピーライティングしすぎない 3200~300文字に収める
ミッション・ビジョン・バリュー バリューとは組織で共有すべき価値観と行動原則 バリューの条件 条件1 簡単に 条件2 明確に 条件3 覚えやすく
お客様ファースト 社長より顧客が優先

パーパスは、旧来から存在するビジョンと何が違うのでしょうか。新しい言葉を理解するには「意味」と「文脈」の2つの側面から考える必要があります。 まず意味です。
目指す星を見つける、ビジョン。
根差す大地を決める、パーパス。
本業を意味づけるミッションとは違い、経営理念は経営者や経営スタイルに紐づくものなのです。
経営理念は、経営者の価値観について語り、ミッションは企業の存在理由について語る。
経営理念は本業と無関係でも成立するが、ミッションは本業を抜きにして語れない。
経営理念は経営者の哲学に由来し、ミッションはその企業の歴史に由来する。

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