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Hot Pepper ミラクルストーリー 平尾勇司

第一章 ホットペッパーの本当のすごさ
日本は114の生活圏で成り立っている。
生活圏とは要は、働いて住んで食べて遊ぶ行動圏である。
アーバン都市 銀座・新宿・渋谷
大都市 横浜・名古屋・大阪。京都
大都市周辺衛星都市 岐阜・宇都宮・大宮
ホットペッパーではエリアを日本と言わず、114の生活圏と定義した。
「人と人のかかわりを作る」「何をやったかではなく誰とやったかが心に残る」「人と人との関わりのなかであなたは成長する」「あなたは人の成長のためにここにいる」「あなたが人を育て、人があなたを育てる」

第二章 ホットペッパーとはいったい何なのか
後発に対して参入障壁が築けるまでほんとのことは話すな!
ホットペッパーは来るべきネット時代を見据えていた。だから紙でスタートした。
ネットが引き起こしている情報無料化の流れを整理してみると、広告掲載料の無料化と情報提供料の無料化に分けられる。
クライアントにはリアルで課金する仕組みをつくって囲い込む一方で、ユーザーにはフリーペーパーという形で囲い込みと場づくりをしてブランド化する。そして、くるべきネット時代にそのクライアント情報とユーザー囲い込みをウェブに転嫁すればいいと考えた。
ホットペッパーは事業目的をクーポン文化の醸成に置いた。それが事業のビジョンであり、哲学となった。

第三章 失敗が教えてくれた11の警告
戦略とは捨てること
事業は物語だ 勝つシナリオを作れ
戦略は正しいが、どうしても結果が出ない。そして、戦略を練り直す。そんなことを繰り返している事業は多い。時に経営企画室とかの現場を知らない企画坊やがいると延々と戦略を練り直し続ける。けれどじつは、決めたことが実行されないから結果が出ないことに気づかない。考えるなら、どうすれば「決めたことをやり切れるか?やり続けるか?」を考え行動レベルに落とし込むことを考えなければならない。
悔しい、嬉しい、面白い、楽しい、泣いて、笑って、起こって、哀しみ、喜ぶ。あらゆる感情が心の底から湧き出す。そこまでシナリオを伝え続けるのだ。
伝えるとは事業マネジメントの重要な責任であり、習得すべき技術である。
新しく事業を始めることは、現状維持とは異なる。覚悟して勝負しなければならない。
組織図にはすべてが表れる。
働くモチベーションが「お金を稼ぐ」ことでつながれた一体感のある組織など成立するはずもなかった。
働く人のモチベーションを設計できない事業は必ず失敗する。
コンセプチュアルなメッセージが、人を集めるのではなく、集まる組織を作る。
必ず勝つという価値観が必要となる。マーケットに勝つ、競合に勝つ、既成概念に勝つ、自分に勝つ、というもっと大きな勝ちにこだわる組織でなければ、事業の生存はあっても、革新的な成長はない。

第四章 事業立ち上げの仕組み
札幌のカレーは大阪のカレーの3倍も高いのか?
自分にとって都合のいいものさしを用意して、会議では議論がはじまってしまうものだ。
原因が自分にあると認めるのは勇気のいることだ。既存事業が事業革新を打ち出すときに一番大切なのは自己革新だ。ホットペッパーの場合も、今起こっているすべての原因はほかの誰かが悪いのではなく、自分に問題があると心から思えるかどうかにかかっていた。
科学的ながら、情に満ちた戦略。
念仏を決める。
戦略じゃない、物語を聞きたい。
お前はメンバー全員殺す気か。
数字でコミュニケーションすれば、数字に対する執着心とともに問題を解決しようとする工夫やアイデアが生まれてくる。数字から絶対に逃げない組織を作らなければならない。数字に意味と価値を見出す組織を作らなければならない。
そりゃ、事業に合わせて制度を変えるのよ。どうしてそれができないの?人事はどうなっているの?
採用には2つのミスがある。ひとつは、採るべきでない人をとってしまうミスと採るべき人をとらないミスである。

第五章 急成長のきっかけとその仕掛け
最初は中央集権でやる。やれと言ったら絶対にやれ。でもやれと言われているからやれと言われた通りにやるだけのバカになるな。
なぜやれと言われるのかを考えながらやれ。やれと言われる背景にあるものは何か?を考えながらやり切れ。そうすればその構造が分かってくる。そして、やがて、自分でその構造そのものを創れるようになれ。
最小の努力で、最大の成果の出る仕組みをつくって、代々の努力を要望するのがマネジメントの役割である。単に目標の分配を決めて、あとは応援団になって叱咤激励する、良き相談者に収まったり、おこった問題を場当たり的に解決していくのがマネジメントの仕事ではない。マネジメントの最大の役割は仕組みづくりである。

第六章 顧客接点づくりの仕組み化

第七章 セオリーに反する営業の仕組みづくり
仕事には複雑性があるから面白い。自分で考え、決め、行動する要素が仕事には必要だ。その要素を組み込んだ業務設計がマネジメントの責任だ。
複雑なのは問題ないが、困難であってはならない。
そのために単純化するのではなくシンプル化するのだ。
フォーマット、パターンをつくる。

第八章 マネジメントリーダーの育成
リーダーの役割とは、変革し、パッケージ・パターン化し、汎用化し、構造化し、安定化することだ。けれど、その安定化に形式化・形骸化を発見し、また変革することだ。
本当に大切なのは、組織構成ん全員の思いを束ねて地道にコツコツと日々積み重ねていくことを組織文化として根付かせることだ。
リーダとは、物語を作る人だ。
汚い、せこい、弱い、おもしろくない、かわいくない 女性に嫌われる男にならないこと。

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