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世界がわかる”資源”の話 鎌田浩毅

第一章 水・森林
人間が使える水は、地球上のうちわずか0.01%(13.5万㎦)しかありありません。海水97.47%、淡水2.53%。淡水のうち、氷河など1.76%約0.24億㎦、地下水0.76%約0.11億㎦、河川湖沼など0.01%約0.001億㎦
日本の地下水が狙われている!?北海道の森林の売買状況の調査によると、道内の私有林7か所計406ヘクタールが海外の企業によって買われた。中国が3件、イギリスが1件、残りは個人。地下水は私たちの目につきにくく、意識しずらい資源ではありますが、とても貴重です。
地下水三つのメリット① 安定した水温 ② 良質で均一な水質 ③ 持続的な取水量
水資源が豊かな日本で、ウォーターサーバーが売れる不思議 日本人はすでに水道水では満足できなくなっているのです。水という不変の資源からも新たな付加価値を生み出せるのが人間の知恵でもあり危機の萌芽でもあるのかもしれません。飲料水の確保は古くて新しい永遠の課題で、常に新しい発想が必要です。
仮にラーメンの残り汁200mlをそのまま流した場合、魚が住めるような水BOD=5mg/lに薄めるために、浴槽3,3杯分の水(990l)が必要になる。
森林伐採と文明崩壊の歴史 短期的な目的のために伐採しては人間は痛い目にあってきた。
大気中の酸素の約20%をアマゾンが供給しており、地球の肺と呼ばれている。気候変動やフェーン現象やエルニーニョ現象など。
トウモロコシなくして文明なし。穀物の中でも生産量が突出している。10.3億トン。二位小麦7.4億トン。
気候変動は問題ではない派の主張。事実と推論をきちんと見極め、冷静に判断する必要がある。

第二章 エネルギー資源
日本は電力の7割弱を液化天然ガスLNGと石炭に頼っていますが、LNGの輸入単価はここ3年間で約2.5倍、石炭は約5倍になりました。
石油は地下3~5キロの地層にたまっています。実際にどれくらいの石油が地中にあるか未知数な部分が多いのです。日本は石油消費量の99.7%を輸入に依存しています。秋田県秋田市八橋油田、新潟県新潟市阿賀沖油ガス田、北海道こまこまい市「勇払油ガス田」
原油流出事故 バーニングオーシャン 原因 いきすぎた経費削減が原因とされている。
エネルギー資源は超強力な外交カード
日本はメタンハイドレートの採掘技術を磨くことで日本の資源外交カードにしようとしています。事実中国ではレアメタルが強力な外交カードになった事例がありました。
誰もが忘れている「どこに捨てるのか問題」処理方法を決める前に建設されてしまった原子力発電所は「トイレなきマンション」と呼ばれていた。知かを掘ることは、採掘だけでなく不要なものを閉じ込めるのにも有効だが、日本は地震があるので最適な場所を見つけるのか難しい。

第三章 鉱物資源
上がり続ける銅相場
グローバルサウス ①グローバル資本主義によって不利な状況に陥る国々を指す。かつての第三世界に変わる呼び名。②あくまで豊かさによって定義される。地理的に南半球(サウス)であっても、経済的に豊かでなければ含まれない。③互いの困難を共有しあう、南の国々のコミュニティを指す
半導体、右肩上がりの需要
日本海には大きな可能性を秘めている。金が海底から採れる。
夢の酸化ガリウム
日本には資源がないわけではない 石灰石とヨードは豊富、海も広い

第四章 資源の未来
宇宙産業の市場規模の推移は右肩上がり 2040年には10530億ドル
地球環境をハックするジオエンジニアリング
節水の正解 ポイントは風呂とトイレ 風呂が全体の40%、2位がトイレ 消費量
全人口の3.5%が積極的に参加していれば、革命運動が成功するという仮説 鎮圧された者であっても、3.5%以上が関与する抗議行動は必ず何らかの変化をもたらす

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