縄紋病

縄紋病(ｼﾞｮｳﾓﾝﾋﾞｮｳ)
病者の精神が不安定な時に発現する病
常に首を絞められた感覚になり
気分の落ち込み次第で絞まりは強くなる
特徴として首に縄の模様が浮き出る

「まじか、、、、俺やべーじゃん」
首にできた謎の模様、検索してみたらとんでもない事が出てきた
「えー、、、みんな知ってんのかな、、、？」
俺は未来(ﾐｸﾙ)最近配信してる配信者
枠の雰囲気は陽そのもの
そんな俺が、、、病んでるとかバレたら恥ずかしい！！
とりあえず冬でよかった、、、今はマフラーで誤魔化そう

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今日の間に友達とかに聞き回ったけど知ってるやつは少なかったが
それでもかなりの量だった、、、
まずい、かなりまずい
なんとか治す方法ねぇのかな、、、てか配信どうすんだよ
とりあえずマフラーしたままでいいか、、、
「やっほい！皆あー今日も来てくれてありがとうー！」
、、、、まぁ、原因はこれだろうな
俺の枠は人が来ない
今日も今日とて集まり悪いな、、、
なんてことを思っていると
「あぐぁ、、、っ」
(未来くん！？)
(え、どうしたの！？)
数少ないリスナーが俺の心配をする
「い、やなんもねぇよ、、大丈ｯ夫、、、っ！」
これは、思ったよりやばい
何がやばいってこの症状で否が応でも気分が嫌な気持ちになって沈む
それに呼応するかのようにどんどん絞まりが強くなる
「ごめ、、一旦配信ｯ、閉じ、、、」
(わ、わかった)
(大丈夫かな、、、)
「っざけんな、、、、クソｯ、、、、ぐぁ、、、っ」
意識、、が遠のく、、、、、
目の前が真っ暗になっていく

目を開けると、知らない天井の景色が目に飛び込んだ
「こ、ここは、、、」
『ここは病院です。あなたは縄紋病という奇病にかかっています』
あー、天国じゃねーんだなあ
とか呑気に考えていると
『縄紋病は厄介な病気です。1度発症すれば治す事は困難を極めます。何より絶対にこの病で死ぬことは出来ません』
は、、、？治せない、、？てか、、死ねない、、？あの苦しさで、、？
『理由としては気持ちの落ち込みにより喉を縄で締められたような苦しみが続きます。が、しかし、必ず途中で皆意識を手放し、気持ちというものがない状態になるからです』
理屈はわかった
ただ納得ができない
なんで俺が、、、、
「なんで、、、、」
「なんで俺なんだよ！！」
病院に声がこだまする
『治すためには、あなたが現在心が沈む原因から完全に離れなければ行けません』
『ただ、治る確率がほんの少し上がるだけです』
『離れた人はかなり居ましたが、皆治ってはいません』
もう思考は止まっていた
「別に、もうどうでもいいです」
「原因からはなれるつもりも治すつもりもないです」
『、、そうですか』

好きで始めた配信
いつの間にか本気になって
本質が見えなくなっていた
もう全部どうでもいい
苦しいのも
病むのも辞めだ
楽になればいいんだ
最期の配信を終えた後
俺は消えない縄の模様を本物にした