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引き波

何事もはっきり決まらないまま4月に差し掛かったが、入社式を行うかすら決まっていなかった。机上の議論は「社長、常務のスケジュールをいつまで押さえておくか」

「入社式」は以前の会社では、部内総出の一大イベントであったが、こちらはそうでもないみたいだった。会場費だけで相当かかるが・・・大丈夫なんだろうか?とヤキモキしていたのは私だけだった。

結局、最終的なジャッジが下りたのは緊急事態宣言の発令が決まった時だった。そこから会場予約していた渋谷にある某有名ホテルに連絡をしていたが大揉め。遅すぎである。キャンセルチャージがかかる・・・とのことだったが当たり前だと思う。

同じ業界のものとして、そんなことで文句言っているのが恥ずかしいと感じた。

入社式中止の決定からはまだ歩みを早め・・・ついに管理部門の自宅待機が決定した。私はすでに新卒社員向けのWEB研修を組んでいたため、4月8日〜開始となった。

続々と出勤者が減り社内が異様な光景となったにも関わらず、人事部長である我らがボスは1日中会議室に閉じこもりミーティングしている内容は「雇用調整給付金」についてだった。すごく残念に思った記憶がある。

経営に関わる重要な案件かもしれないが、給与の保証やこれからの事、現在の仕事は・・・と、何も決まっていない事ばかりで疑問ばかりが残った。

自宅待機前に軽く面談をし、聞かされたのは休業補償7割、次回出社は未定。詳細はまた追って連絡を入れるとの事だった。

次はいつ会社へ行くんだろう?明日から何しようかな?なんて呑気に思っていた私よ、キミの頭の片隅にある不安は現実となるぞ。

予感は的中。

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