sosoの素 (46)
登校日記 その6
友達を待ってればスムーズに教室にもいけるようになり、サッカーも始められて家の中の雰囲気も随分よくなった。やっぱり1ヶ月くらいは慣れるのにかかるんだなーなんて思いながらも一人で家から行けるようになれるといいなと思っていた。
通ってる小学校では年に何回か「ノーテレビノーゲームday」いう出来る限りゲームとテレビは見ずに、家族と話したりトランプやオセロなどをしようという1週間があり、学校に順調に行き始めた時にノーテレビノーゲームdayがやってきた。
御構い無しでいつも通り過ごす子たちもいるみたいだけど、娘は昔からルールに従ってテレビとゲームをやめていて、息子もそれに付き合うように渋々従っていた。
朝はいつも一人早く起きてテレビとゲームをして過ごしてたけど、ノーテレビノーゲームdayが始まった次の朝は図鑑を出して絵を描いていた。その日は友達と行く作戦がうまく行きだしてきっともう大丈夫なんじゃない?と息子とも話していて、今日から玄関でバイバイできるように頑張ってみようかと相談していた。ノーテレビノーゲームdayの約束をちゃんと守って偉いなーと褒めながら玄関を出て、すこし歩き出した途端、雰囲気がみるみる変わっていく。あれ、これ行けない感じだ。それでも息子には友達と一緒にいく作戦があるから学校の門の中にさえ行けばなんとかなるかな?と予定を変更して付き添いながら集合場所の手前まで一緒に行き、ここからは頑張って行きなと声を掛け、お姉ちゃんと二人で集合場所まで行くも泣きながらこっちに引き返してくる。ああ、これは無理だ。そう思い、歩み寄って集合場所まで行き、班に遅れながら渋々学校まで歩かせた。
僕らには友達と一緒に行く作戦があるので友達が来ちゃえばなんとかなるはず!と少しの期待をしつつ、待つ間も声をかけていたけどGW前の行けない時と同じで表情がなくただただたってるだけ。友達がやってきてもピクリとも動かず立っている。このままでは友達も遅れちゃうから先に行ってもらう。作戦も失敗。
翌日からはGW前の状態に戻り、一人うじうじしながらなかなか行けずに時間だけが過ぎていく。
門の近くだと他の児童の教室から見えるから死角になる下駄箱の近くまでいき、色々話掛けながら気持ちが切り替わるのを待って見守ると時間はかかるけどなんとか一人で教室に行ってくれる。
次の日もその次の日も同じで、なんでだろうと思っていたらノーテレビノーゲームdayでいつもと違うリズムになってしまって気持ちが落ち着かないようだった。
その1週間はなんとか終り、終わったと同時にゲームをたくさんして満足げ。その週はお姉ちゃんの誕生日会をするからサッカーもお休みで元気を充電した週末だった。
本人も大変だっただろうけど僕ら親もくたびれた。
話し合って翌週から作戦を変更することに。
友達を待たずに門の外でバイバイをして、息子が見えなくなるまで見送ることにした。元気が充電された息子は別れ際にタッチをしてすんなりと入って行き、途中で止まって頑張れなさそうになった瞬間にお姉ちゃんが駆け寄り僕の代わりに学校内でタッチをしてくれた。そして少し寂しげな背中をしながら何度も振り返り、その度に手を振りゆっくりゆっくり歩いて教室まで行ってくれた。いつもこんな時のお姉ちゃんは頼もしい。
たかだか息子が学校にすんなり行ってくれるのがこんなにもうれしいのかと思うくらい嬉しくて軽い足取るく帰宅した。
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