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第26話「観光バスにヒッチハイク乗せてもらった」

札幌から始まった靴磨き日本一周ヒッチハイク旅
も名古屋まで来ていた。


名古屋では大学時代お世話になった恩師の
家に泊まらせてもらい、近くのサービスエリア
まで送っていただいた。


サービスエリアのトイレの近くでヒッチハイク
を開始した。


これまでヒッチハイクをやってきて学んだ
ことの一つに、乗せる側の立場になれば
「コイツを乗せるかどうか」考える時間が
必要だということ。


稀にヒッチハイカーを見たら何の抵抗もなく
"乗せる"と決めている人もいるが、ほとんど
の人は咄嗟に見かけてもよく分からない奴と
車内でまぁまぁの時間を一緒にするのはリスク
があるのでそのまま通りすぎてしまう。


トイレの前でヒッチハイクをするメリットは、
トイレに行くドライバーさんが私を見つけて、
用を足してる間に私を乗せるかどうか考える
時間を作ることができる。 



これを「ヒッチハイクin fron of トイレ」
と名称することにした。
#日本語訳はトイレの前でヒッチハイク
#日本語で言え


トイレの前でヒッチハイクをしていると、
60歳前後のおじさんが「滋賀方面」と
書かれた画用紙をチラッと見て、トイレに
入っていくのを確認した。



今、あのおじさんは用を足しながら私を乗せる
かどうか考えてくれてるはずだ。


と、前向きに考えた。


数分後に、先程チラッと見たおじさんが
話しかけてきた。

おじさん
「日本一周してるの?」

総将
「はい、そうです。今靴磨きしながら日本一周してます」

しばらくことの経緯を話した後、

おじさん
「今仲間とバスで移動してるんだけど、
君を乗せたら靴磨きをしてくれたりするの?」

と聞いてきた。

「はい、ぜひ磨かせてください!」

と言った。


おじさんについていくと、、、観光バスだった。


観光バスやん!!


乗せてもらっても大丈夫なんかな。


なんか嫌な気持ちなる人とかいないかなぁと
少し不安だったが、


バスの中に入るとおじさんが

「ヒッチハイカー拾ったぞーーー!」

と大きな声で伝えた。


そしたらバスの中にいた人達が爆笑した。


私の祖父母世代の人達が20人くらい乗っていた。


「帰ってくんの遅いなぁと思ってたら、
ヒッチハイカーを口説いてたんか!!」

と後ろの方に座ってたおじさんがツッコミを
入れて、また笑いが起きた。


「はい、自己紹介して!」

と言われてバスガイドさんが使う用のマイク
を渡された。


「今靴磨きしながら日本一周してます。

もし良かったら靴磨きさせていただきます
ので遠慮なく靴を預けてください!」


おじさん、おばさん達はすごく歓迎してくれた。


この方々は50年前の小学生の同級生で、
還暦を超えてから毎年同級生で旅行をして
いるそうだ。


なんて仲の良い同級生なんだ!


みんな本当にいい人達で、お菓子やジュース
をくれたりした。


靴も5足ほど磨かせてもらった。


滋賀県のバス停で何人か降りるタイミング
で私も降ろしてもらった。


1人のおじさんが

「これ、少しでも旅の足しにして」

と言って2,000円をいただいた。


何とありがたい。


他にもおばさま達からお菓子やパンなど
の差し入れをしていただき今夜の晩御飯
に充てさせてもらった。


この先も日本、海外と何度もヒッチハイク
をしてきたが、後にも先にも観光バスに
乗せていただいたのはこの時が最初で最後だった。

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第27話

人生初のオーダーシューズを作ることにした。

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