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「ヒンバ族からお金もらった男」

靴磨き世界一周アフリカ編16日目

アフリカに来たからにはマサイ族のような、
部族に会いたいなぁと思っていた。


そして、その部族の靴を磨きたいと企んでいる。


ナミビアにもヒンバ族という先住民がいて、
「世界で最も美しい民族」と言われている。


ヒンバ族の女性と子どもは赤い土と脂肪を混ぜた
ものを髪の毛や体に塗り、日焼けや虫から体を
守っている。


生涯で一度もお風呂に入らないと言われており、
それは住んでる場所が砂漠地帯で充分な水がな
いのが理由で、その代わり体に塗った赤い土は
匂いを消してくれる効果もあるようだ。


ビンバ族は先日まで滞在していた首都
「ウィントフック」に手作りブレスレットなどを
売りに来ているという情報を入手していたが、
写真を撮るのはモデル料を払わないといけない
ようで、安易にシャッターを押して後にとんでも
ないお金を請求されることもあるというのを
ネットで書かれていた。


今回はナミブ砂漠にも行けたし、ナミビアで
やり残したことはないけど、強いと言えば
ヒンバ族に会いたかったなぁと思っていた。


そして、出会いは突然現れた。


現在滞在しているナミブ砂漠の入り口の街
「スワンコプムント」を1人で散策していると、
写真で見たヒンバ族が10名ほど雑貨やブレスレット
を売っているではないか。


髪の毛はピンクで腰にスカーフを巻き、
上半身はモロだし。


あれがヒンバ族か!


私を見つけたヒンバ族はとりあえず 
商品を見ろとアピールしてくる。


あかん、むちゃくちゃ写真撮りたい。


でも、写真撮ったら後ですごいお金請求
されるって聞くから、心のシャッターに
納めておこう。


私はその場から離れて、海沿いの方へ歩き出した。


でも、これでいいのか。


せっかく目の前にヒンバ族がいるのに、このまま
何もアクションせずに終わっても良いのか。


磨きたい!


ヒンバ族の靴を!


ヒンバ族の靴磨きたい衝動に駆られた
靴磨きトラベラー。


端っこに座っていたヒンバ族に英語で話しかける。

「あの〜、ちょっといいですか?

私靴磨きしながら世界一周してる者なんですけど、
今アフリカを旅していて、良ければあなたの
靴をちょいと磨かせてくれませんか。


これは商売じゃないので、無料で大丈夫です。」


私が話しかけたヒンバ族は近くにいるヒンバ族
と彼女らの言語で相談し始めた。


しばらくして、「OK」と言って、
サンダルを脱いでくれた。


ゾロゾロとヒンバ族と頭に円盤のような帽子
を被った女性達が集まってきた。


ちなみに頭に円盤のような帽子を被っている
人達はヘレロ族というヒンバ族と同じ原住民。


靴磨きをしながら、2つの族の話を聞かせてもらい、
それぞれの部族に尊敬と誇りを持っていること
が分かった。

 
1人の英語の達者なヘレロ族の女性は

「あなた結婚してないの?」

と質問してきた。

総将
「してないよ。」

ヘレロ族
「だったら私達の部族の誰かと結婚しなさいよ。」

総将
「え、いきなり!俺ヘレロ族と結婚すんの?」

ヘレロ族
「私もまだ結婚してないわよ。」

総将
「え、あ〜、うん。」

ヘレロ族
「なんなの、その決断力のない男はダメね。」

と言われた。


なぜかヘレロ族にフラれた。


なんでやねん!


合計4足の靴を磨かせてもらった。


ほとんどサンダルやったけど。


ヒンバ族の女性がお礼に10ナミビアドルをくれた。


日本円で85円くらいだ。


そして、写真も撮らせてくれた。


あの写真にうるさいヒンバ族が、
逆にお金もらって写真撮らせてくれ
るなんて、かなりレアなパターンだ。


コンゴ民主共和国とナミビアで41足の靴を
磨いてきたけど、まさかの1番最初に靴磨き
してお金くれたのがヒンバ族になるとわ。笑


私はこのヒンバ族からいただいた
10ナミビアドルはお守りにして
持ち歩こうと思う。


なかなかヒンバ族から10ナミビアドル
もらう奴はおらんで。


日本に帰った時にみんなに見せびらかそう。


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