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赤紫ローミラー完全分析

割引あり

みなさま、お久しぶりです。すけです。

この記事は、広島・愛知・東京第一のエリア予選の配信卓(赤紫ローミラー)の試合を分析したものです。
ゲームの進行を全て数値化・グラフ化することでローミラーの真髄と、そもそものワンピースカードの理論を学ぶことが出来ます。
無料部分だけでも!!ぜひ!!結構面白い内容のはずです!!!!

有料部分では、数値的な根拠をもとになぜ先3は5キッドレイジュが強いのか、他の択はどれくらい強いのかなども解説しています。


■ワンピースカードの駆け引きの可視化

以下は、エリア予選愛知決勝のアルパカさんV S N Jさんの試合を再現した状況と、それを数値化しグラフにまとめたデータになります。

各画像は、各ターンの終わりの状況のものになります。
各ターンの終わりを観測点として、数値化したものをグラフとして作成しています。

まずはこちらのグラフをご覧ください。
試合内容を詳細に覚えてはいないと思いますので、下に画像付きで各ターンの進行を載せておりますのでそちらをご覧ください。

アルパカさんVS NJさんの試合はかなり面白かったなと思うと共に、すごく学びのある一戦でした。
一見、アルパカさんのドンが伸びていないため苦しいような展開でしたが、下のグラフをみると拮抗した勝負だったことがわかりました。

このグラフは各プレイヤーのリーサルまでの距離を表しています。そうして見た時に、実は各プレイヤーはかなりいい勝負をしていたことがわかります。
差がついたのは、先4のプリンレイジュのターンですね。

一旦、このグラフは理解できなくても問題ないです。

-1に近づけば近づくほど良い

有料部分でも解説しますが、下のグラフは東京エリア決勝のアッコさんVS坂上智代さんの試合です。
先2でマリア4ローからの先3レイジュという一方的なゲーム展開だと、下のようにグラフ上だと大きく差が開くことがわかります。
上のグラフのように交互に綺麗に交わっているのはかなりいい勝負だったと捉えることができそうです。

東京エリア決勝アッコさんVS坂上智代さんの試合推移


さて、愛知エリア決勝の盤面を下記に示します。

◇先行1ターン目・後攻1ターン目

先行1ターン目
後攻1ターン目

互いの1ターン目は特に動きがないので割愛します。

◇先行2ターン目

先行2ターン目

ドロー:お玉
3ドン:プリン登場
リーダー:5000でLへアタック→受ける(レイズマックス加わる)

◇後攻2ターン目

後攻2ターン目

ドロー:レイズマックス
リーダー:5000でLへアタック→受ける(ゴードン加わる)
1ドン:ゴードン→プリンマイナス
3ドン:プリン
L効果:プリンデッキ下→シャチペン登場

◇先行3ターン目

後攻2ターン目

ドロー:ゴードン
リーダー:5000でLへアタック→受ける(3ゾロ加わる)
5ドン:クイーン登場(−1ドン)→サンジ×2枚引く お玉捨てる
L効果:サンジ登場(残り1ドン)

◇後攻3ターン目

後攻3ターン目

ドロー:お玉
リーダー:5000でLへアタック→4ローで1000カウンター
シャチペン:5000でLへアタック→受ける(プリン加わる)
1ドン:レイズマックス登場→サンジ−3000
5ドン:5キッド登場
L効果:サンジデッキ下→3ゾロ登場
1ドン:レイズマックス登場

◇先行4ターン目

先行4ターン目

ドロー:サンジ
リーダー:5000でLへアタック→プリンで1000カウンター
3ドン:プリン登場
L効果:レイズマックスデッキ下→レイジュ登場(2ドロー:お玉・ゾロ)
クイーン:シャチペンへアタック→KO

◇後攻4ターン目

後攻4ターン目

ドロー:オールサンデー
5ドン:オールサンデー登場→お玉ドロー
リーダー:7000でLへアタック→受ける(ブラックマリア手札へ)

◇先行5ターン目

先行5ターン目

ドロー:シャチペン
リーダー:5000でLへアタック→受ける(シャチペン手札へ)
レイジュ:5000でLへアタック→シャチペンでカウンター
1ドン:ゴードン登場→5キッド−3000
1ドン:プリンに付与 5000でLへアタック→お玉でカウンター
1ドン:ゴードン登場
L効果:5キッドデッキ下→ブラックマリア登場(6ドンへ回復)

◇後攻5ターン目

NJさんリーサルへ

◇①ゲーム進行全体の折れ線グラフ

この場合、アルパカさん側を[A], NJさん側を[B]としています。

-1に近づけば近づくほど良い

◇②互いのゲームの有利不利の遷移

上に行けばB側有利 下に行けばA側有利

◇③リソース(手札枚数)と面の強さの関係

面の強さと手札の強さについてもグラフ化してみました。レイジュのアドの取り方がすごい

◇グラフから見えてくること

具体的な数字の説明については後述します。
一旦、このグラフの全体的な概念とどう見るべきかを説明します。
①のグラフは、ゲームが進んでいくごとに数値が減少していきます。
−1に近づいたあたりで、カウンター値によってはリーサルがある計算になります。
このゲームは、いかに効率的にこのグラフの数値を−1に近づけるかというゲームと置き換えても良いのではないかと考えています。

このゲームの性質上、互いのターンごとにこの数値は基本的には下がっていきます。
ただ、自分の数値を下げる行為もあれば、相手の数値を下げさせない行為もあり、大きく2種に分けることができます。

【自分の数値を下げる行為】
・相手のライフを削る
・相手の手札を削る
・自分の面を強くする…etc

【相手の数値を下げさせない行為】
・相手のキャラをKOする
・自分の手札を増やす

【先4】に注目すると、赤色のグラフが上昇していることがわかります。
これは、レイジュによって[A]側の手札が増えた=【相手の数値を下げさせない行為】をしたために[B]側の数値が増えたことになります。
[B]側視点だと、相手の手札が増えたことによって自分のリーサルが遠のいたように見えるわけですね。

次に、②のグラフに注目してみてください。
このグラフは、①のグラフのそれぞれの数値の差分を取って可視化しているものです。

縦軸を[A]-[B]としているので、
[A]-[B]>0の場合、[A]>[B]となり、[B]側の数値の方が低いことになります。
数値が低ければリーサルに近づくことを考えると、このグラフの上側(>0)はB側が有利な状況にあると表していることになります。

逆に、[A]-[B]<0の場合は、[A]側の数値の方が低い、つまり[A]が有利な状況ということが言えるはずです。

さらに、この数値の絶対値が大きければ大きいほど一方にゲームが傾いているということになります。
均衡したゲームだと、このジグザグのグラフは0の軸に対称の形を取るはずです。
実際、後攻3ターン目までは綺麗なジグザグを描いています。

ただ、先4のプリンレイジュによってグラフが急に下に振れました。
レイジュ分の2ドローがこのゲームを分けていたと考えてもいいかもしれません。

③のグラフは、参考までに。
手札の枚数と盤面の強さを数値化してグラフにしております。

この試合、素人ながらにみていると[A]側は、ゴードンプリンシャチペンが飛来し、ドンも少なく苦しい展開に見えていましたが、先3のクイーンサンジから、手の枚数と盤面の強さだけで見ると実は負けていなかったことがわかります。

もちろんドンの数は重要ですが、それよりも面の強さと手の枚数がもしかすると大事なゲームなのかも、と推察することができます。

■数値化の定義

ここからの有料部分では、このグラフがどういった要素で出来ているのかの説明と、どなたでもこのグラフが作成できるようにお伝えいたします。
自分でグラフを作成することにより、試合の分かれ目がどこにあったのかを振り返ることのできるいい指標になると思います。

まず、先ほどのグラフをどう作っているのかを説明する前に、何をどう数値化しているのかについて説明していきます。

◇最大必要攻撃回数(NNA)

NNA(最大必要攻撃回数)の定義は、ワンピースカードゲームにおいて相手に勝利するために必要な攻撃回数を表します。具体的には、相手のライフと手札の状況に基づいて計算されます。以下がNNAの定義の詳細です:

NNAの計算式

NNA=(相手のライフ数)×2+(相手の手札の数)+1

この計算式の各項目は以下のように解釈されます:

  1. 相手のライフ数: 相手のライフがいくつ残っているか。ライフが残っている限り、相手はダメージを受けても負けにはなりません。ライフを削り、加わった手札を削るためにはもう1回アタックが必要です。そのため、ライフ数に2を掛けています。

  2. 相手の手札の数: 相手の手札にはカウンターが含まれている可能性があり、これが攻撃を防ぐために使われます。見かけ上は、相手の手札が3枚あれば5000アタックを3回守られてしまいます。もちろんこれは全てカウンター値だった場合の話なので、実際のNNAというのはこの式から求められた値より小さくなる可能性があります。だから”最大”必要攻撃回数と定義しているわけです。

  3. +1: 最終的な一撃で相手のライフをゼロにした上でさらに1枚のダメージを与える必要があります。これは相手を完全に倒すための追加の一撃を表します。

この内容については以前の記事でも詳しく触れていますのでそちらをご覧いただければ幸いです。

◇盤面のポテンシャルアタック回数(盤面の強さ)

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