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ドロー先かサーチ先かを考える上で汎用的に使える思考手順

はじめに

 へきは(@zenkiruraibo)です。普段は関西でポケモンカードしてます。
 今回やさメンバーのつばさがギラティナの初手に関するツイートをして話題を呼びました。この問題について思考過程を体系化して、それを説明しているツイートが見つからなかったため自分で書くこととしました。最後には汎用的に使える思考過程をまとめたいと思います。なお、最初に打つのはVIPパスから打つかアクロマから打つかが主な2択になっていたのでどちらを選ぶべきかについてを思考対象とし、アクロマから打つべきかはなえらびから打つべきかのような部分については考えないこととします。このnoteの反響がよかったらそれも書こうかなと思います。

前提

 基本原則としてポケモンカードはドローをしてからサーチです。
 ドローをしてからサーチの方が自分の想定するプランを実行できる可能性が高まります。また、より良いプランを選択できるようになります。
具体的に話すと、パスを打ってギラティナを2匹並べた後にアクロマでギラティナを引いてもいらねーよとなりますが、アクロマでギラティナを引いてからパスでギラティナキュワワーも置くことができるので、欲しいポケモンを置くことができるようになります。うらこうさくとかくしふだで先に打つのはほとんどの場合でかくしふだと言うとより伝わりやすいかもしれません。
 ですので、VIPパスから先に使ってアクロマを打つというのは例外的なプレイの手順であり、その手順を取るなら明確な理由が必要になるということになります。何度も言いますがドローから先に打つ。これが基本です。ドローから打つ場面の方が多いので、ドローをするメリットデメリットについて深く考えるよりも、サーチから先に行うメリット、デメリットを考える方がより考えるべき項目を絞れるはずです。よってこれ以降ではサーチから先に行うメリットデメリットを考察し、今回の場面がそれにどう当てはまっているのかを考えるという方針をとります。


サーチからドローをする例外的な処理の例

 ドローからサーチが基本であることを示しました。では、サーチからドローをする例外的な場面はどのような状態でしょうか。
例えば最後のターン。ボスだけを引いたら勝てる場面。はなえらびとネストボールの順番は先にネストボールであると思います。今後の方針も何もボスさえ引ければ勝ちなのでボスを引く確率が最も高いものを選ぶはずです。よって引きたいカードが決まっているとき、サーチを先にします。あるいは、はなえらびでポケモンを引くことにメリットがないとき、ポケモン以外を引くメリットがとても大きいときサーチを先にするとも言い換えることができると思います。
 これをまとめると
1今後の方針が明確であるとき、サーチからすることが肯定される
2サーチ対象をドローで引くメリットがないときサーチからすることが肯定される
3サーチ対象以外をドローで引くメリットがとても高いときサーチからすることが肯定される
ということです。


サーチから行うことへの評価

 今回の場面に当てはめて評価をしていきます。

1今後の方針が明確であるとき、サーチからすることが肯定される

 今後の方針検討するのが難しいです。ここの考え方の違いでQ2が変わっているように思います。
 方針を考える上で重要視すべきポイントはサイドプランとその実現性です。

サイドプラン

 対ルギアではギラティナがロストインパクトとスターレクイエムを打ち続けます。これをメインプランにするべきです。カビゴンに対してもロストインパクトを打てる山札であれば打ちますし、そのように山札を作るべきと自分は結論付けています。その理由について説明します。

ギラティナはサイド差が付かない

 ルギア側が280を倒せるのがアヤシシとバンギラスだけです。アヤシシとバンギラスはギラティナで確実に倒せます。つまり、ギラティナで殴ってるうちはサイドを常に2-2以上で交換ができます。手裏剣ロストマインなどは相手に崩れたスタジアムなどで2-2交換を防がれてしまいますが、これが起こり得ないと言うのがポイントです。ギラティナで殴り続けているうちはサイド差が埋まらないためギラティナで殴り続けます。
 それに加えてリソースに関してもギラティナは優位性を持っています。
 ギラティナがサイドを2枚取るためにはエネルギーが基本的に3枚あればよいです。それに加えて、ギラティナが倒されなければボスとエネルギーを1枚追加してサイドを4枚とってくれます。一方手裏剣ロストマインはエネルギーを4枚使ってサイドを2枚しか取れません。ミラージュゲートを2回使わないと手裏剣が打てないことも多いです。ロストマインを2回打つという手は序盤にサイドを取る手段がないです。よってロストマイン2回打つというのはプランではなく、ギラティナが殴るというプランについているおまけです。
 サイド差、リソースから見てギラティナで殴ることをメインプランにすべきであるということがわかりました。
 さらに加えると、ギラティナで1ターン目を終えてはいけないことがわかります。ギラティナ3体と非エク1体でサイドを6枚取ろうと思うとギラティナが3回、ヒエクが1回殴らないといけません。先2でギラティナが倒されるとバンギを2体用意されて殴る回数が足りなくて負けます。1ターン目にサイドプランで考えて負けている手を選ぶ理由はないと思いますし、サイドプランの基本を深掘りすると文章がまた増えてしまいますので深く理由は書かないこととします。1ターン目にアビスシークをするという方は自分が第2候補に挙げている手と比較してどう優れているのかメリットとデメリットの比較で説明して欲しいです。

ギラティナがサイドを取るためには

 それではギラティナでサイドを取るための1ターン目の動きについて説明します。

ロストを貯める

 そりゃそうだろって話ですね
 4枚以上貯めないと次のターンにミラージュゲートが打てないので4枚以上を目指します。
 はじめの手札の時点で5枚を貯められることが確定しているので5枚貯めることにどれだけの価値があるかについて考えます。
 5枚貯める価値は非常に高いです。4枚だとアクロマを打たないとほぼほぼ7枚たまりませんし、4枚の次のターンにはなえらび3回すれば良いやんとはならないと思います。だったら1ターン目に貯めろやって話なので。アクロマを引けていたとしても相手はルギアなのでナンジャモを打たれる可能性は高いですし、先2で殴ったルギアに殴ることが強く求められてるのはサイドプランを考えれば明白なのでそれのハードルはできるだけ下げたいです。

ウッウで殴る

 ベルト入ってないのでウッウで殴らないと次のターンに倒せません。ウッウで殴ることも重要です。しかしロストを5枚貯めることの方が重要視されます。ここがポイントになっているように思います。
 1ターン目ウッウで殴れないケースと2ターン目ギラティナで殴れないケースを比較します。

ウッウで殴れないケース
キュワワーエンド→ロストインパクト→ロストマイン→ロストマイン→レクイエム

のようにメインプランのギラティナで殴り続けるプランからヤミラミで殴るプランに派生させることができます。
一方ギラティナで殴れないケース

おとぼけスピット→キュワワーエンド→ロストインパクト→ロストインパクト→レクイエム

のようにこちらはギラティナで殴るプランしかありません。
 崩れたスタジアムは別にどっちでもギラティナが殴る回数が1回増えるだけです。ウッウで殴るとウッウが倒れなかった時に簡単に倒せるというメリットがあるように見えますが、別にキュワワー倒れないんだったらゆっくりはなえらびしてギラティナが殴るのに必要なカード集めても勝てます。

ギラティナを並べる

 ギラティナを並べる枚数は2以上です。1はけっこう負けです。先2でボスを打たれるからという理由もそうですが、ギラティナが進化することにものすごい価値のあるマッチなのでギラティナは早く並べたいです。ナンジャモを打たれるマッチなのでギラティナ置いた次のターンに進化できる確率は対ロストなどに比べて低く、ギラティナを1ターン目に置くということはギラティナが進化できる可能性を高めるという効果があります。2枚置きでもいいし、場合によっては3枚置いても良いです。ウッウが殴ることよりギラティナが殴ることが当然優先されます。
 以上を踏まえてサイドプランに沿うように1ターン目にしなければならないことを順に並べると

  1. ロストを5枚貯める

  2. ギラティナを2体並べる

  3. ウッウで殴る

  4. ギラティナを3体並べる

2サーチ対象をドローで引くメリットがないときサーチからすることが肯定される

 ロストを5枚並べるとギラティナを2体並べるとウッウで殴るを全て実行しようとするとベンチを全て並べる必要があります。アクロマでたねを引くことが求められているのでこの視点から見てもアクロマから打ちます。

3サーチ対象以外をドローで引くメリットがとても高いときサーチからすることが肯定される

 手札に何を引いてもナンジャモを打たれる可能性が高い時点で1ターン目に使えないカードの価値は低めになっています。アクロマやミラージュゲートは欲しいカードではありますが、たねに比べるとその価値は低いのでこの視点から見てもアクロマから打ちます。

 サーチからドローをするメリットデメリットから考察してアクロマから先に打つことにメリットがあるとわかりました。しかし、今回の場面はひとつ例外があります。それはカードをロストに送るということです。今までの説明はアクロマが5枚から3枚を手札に加えて2枚を山札の下に戻すみたいなテキストだった時には確実にアクロマから打つということがわかったのみにすぎません。以降ではカードをロストに送るから先にサイド落ちを確認したいという視点で考えてみます。

おかしいなぁと思うこと

 サイド落ちが怖いから先にVIPパス!ゲッコウガをおいてドローを進めればこれくらいの確率でたねが引けるから大丈夫なんだ!雪道まで引けるとなお良い!
 前項で触れたようにゲッコウガを置く場のスペースがないのでそれはないと思います。雪道引いたら隠し札打てないので単純に場が弱くなります。げっこうしゅりけんのプランは対ルギアに弱いですし。。。
 ポケモンを引く確率については言及しているのにサイドに欲しいカードが落ちる確率とロストにそのカードを送らなければならない確率から求められる条件付き確率について述べていません。
 単純に比較できるものではないので、計算をする必要性はありませんが、サイド落ちのリスクがあるからダメ!で終わらせるのではなく、どっちの確率が大きいのかな?とか、期待値はどっちの方が大きいのかな?みたいな議論はするべきだと思います。

適切にリスクを取るということ

 軽くしか考えませんが、ロストに送ってはいけないカードを順番に並べると
アクロマ
ギラティナVstar
ミラージュゲート
雪道
エネ
ギラティナ
いれかえ系
ボス
だと思っていて、たとえば、はなえらびでゲッコウガと草エネだったらアクロマに一度も触れていない場合を除いて草エネを加えています。
 対ルギアに対してロストに送ってはいけないカードって複数枚採用されているんです。だからサイド落ちのリスクを考えてもアクロマから打つのが適切だと思います。なにより、ポケモンを置くことのメリットが大きすぎます。サイド落ちのデメリットはありますが、それはメリットと比較すると無視できるほど小さいものであると思います。適切にリスクを取らないプレイは悪手です。

 自分が考えられる全ての視点から見てアクロマから先に打つことが適切であると言えました。これを踏まえて汎用的に使えるようにまとめると


  1. 先ドロー先サーチを判断するためにはサイドプランなどの方針を明らかにする必要がある

  2. サーチ対象が方針にとって必要である場合、先にドローを行う

  3. サーチを先にしないことによってリスクが生じる場合もあるが、そのリスクがどれほど大きいものなのかを考える必要がある


 長くなってしまいましたが以上になります。アクロマを打った後にはなえらびをするかVIPパスを打つかは先ほどのまとめに沿って考えればいいと思います。
 自分の考えはまとめきれたかなと思います。面白い議題ではあるのでまだ自分で考えきれていない項目もあるかもしれません。また、急いで書いたものなので表記揺れなどで読みにくい部分があるかもしれませんが、多めに見てください。
 長い間お付き合いいただきありがとうございました。

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