Escape from Tarkovのシングル(オフライン)プレイ用mod「SPT」の導入方法


1.導入の前提

1-1.大前提としてEFTとSPT(mod)の関係性を理解する

理解っている、という方は飛ばしてオッケーですが、知らないのに飛ばして進むのであればゲームやPCそのものの動作不良、最悪機器そのものが物理的に破壊された場合にはそもそも「自己責任」、それについてEFT開発者、SPTの開発者共に責任が発生せず、八つ当たりをする先がないということを頭に入れておいてください。
いやほんと、どのゲームにもゲーム開発者やmod開発者、なんならmodを導入して遊んでいる人たちにまで八つ当たりする人が少なくない数出現するのがmod環境というものなので、modで遊びたい場合は、困ったら自己解決する気持ちで始めてください。


まずmodとは主にPCゲームを改造するデータを指す言葉であり、今でこそMinecraftを始めとする一般にも有名なゲームで使用されているため、割と簡単にできるゲーム拡張という旨で理解されていることが多いですが、本来は様々な面でグレーゾーンな遊び方であったり、PCスペックの要求度が跳ね上がった上で、その負荷を無視して稼働して最悪PCの破壊に繋がる行為です。

一応海外の購入者の権利として、原則として個人で遊ぶ範疇ではmodの利用は制限されていない(メーカーに制限する権利がない)という認識で間違いありませんが、言い換えれば販売者に責任や不利益が発生しないようにしなければいけないというものです。

Escape from Tarkovというゲームの場合、SPTというソロmodについて開発者側としては存在は認めていない(なんなら潰したいと思ってはいる)が、ゲームそのものは買い切りであり、ライブサービスに伴う月額課金や継続した利益が発生しないこと、SPTというmod自体がゲーム本体の知的財産権を侵害しないよう権利侵害に当たりそうな部分は全て独自で作り直されていることから、ゲーム本体さえ買っていれば販売者側の権利を犯していないという判断がされてしまうため、法的手段に出られないと推測されています。
というかSPT使われなくなかったら、そもそもソロ(=チーターがいない環境)で遊びたいってこちらの話に寄り添え。

最後に大事なことです。
このゲームに限らず、modやメーカーのサポート範囲外のアクションを起こすことは自己責任で自己解決できる人がする行為です。
まして公式でmodサポートがあるMinecraftやARKと違って、EFTは法的根拠はともかく、開発者に認められていない遊び方なので、自分で全て解決する努力が必要だという認識で導入してください。
もしそれが出来ないというのであれば、公式でついにPvEモードが追加されましたのでそちらでプレイしましょう。

1-2.必要なもの

・Escape from Tarkovのゲーム本体
どのエディションでもいいですが、ちゃんと買ってください。
購入前からSPTやろうと思う人はまずいないと思うので説明は省きます。

・SPT
SPTのサイトから入手できます。

・その他拡張用のmod
今回は紹介しませんが、お好みで探して自己責任で導入してください。


2.SPTの導入

2-1.EFTのインストール

SPTのインストールの過程で必要になりますので、まずは必ずEFTのインストールをしてください。
これは通常行うゲームとまったく同じ手順ですので説明は省きます。
また最新のアップデートへ更新しておいてください。
オプションの設定に関してはSPTへ引き継げるため、キーコンフィグ等々は見直しておいてもいいかもしれません。


2-2.SPTのインストール

現在この記事を書いている時点での最新版である「3.8.3」バージョンをインストールしていきます。
仮にバージョンが変わっても同様の手順でインストールし直すことができるはずです。インストーラーの仕組みが変更された場合は記事を書き直しておきます。

現在は(本家のPvE騒動&チーター大増殖のせいであまりにSPTが有名になりすぎて負荷がやばく)このような簡易的なサイトになっているはずなので、「Download the installer here,」をクリック。
もし英語が読める、またはブラウザ側で日本語翻訳できるなら一通り読んでおきましょう。(その場合、この記事はそもそもいらないんですが)


正常にダウンロードできた場合はこのファイルがご自身のダウンロード指定されている場所にあるはずです。
次にSPTを管理したい場所にフォルダを作ります。


SPTのデータ+EFT本体のデータが入ることになるため、容量の多いドライブにフォルダをつくりましょう。
フォルダ名はわかりやすく「SPT」とでもつけておけば判断しやすいでしょう。
作ったらダウンロードしてあるSPTInstaller.exeをそのフォルダに入れて起動します。
windowsのセキュリティ状況によってはブルースクリーンの画面で本当に起動するの?って聞かれるので適当に聞き流して起動してください。


正常に起動できたらこのウィンドウが表示されます。
右側に4つのチェックマークを確認して緑のチェックであれば右下のStart Installをクリック。

.Net Framework4.7.2
たぶんwindows10以降の人ならインストールされている気がします。
欠けていた場合はリンク先からランタイムをダウンロードしてください。

.Net 8 Desktop Runtime
こちらもwindows10以降なら恐らく。
欠けていた場合はリンク先からインストーラーをダウンロードしてください。

・Free Space
文字通りインストールするだけの空き容量があるかどうかです。
ダメな場合は別のドライブを選ぶかファイルの整理をして容量を空けましょう。

・EFT Launcher Closed
本家のランチャーを開いている場合は閉じてください。 


正常に始まった場合はこのようなウィンドウが開くのでしばし待ちましょう。

・Startup
インストーラーの起動段階。ここで詰まることはないはず。

・Release Checks
本家EFTのバージョンチェック。本家EFTを最新バージョンにしていないとここで止まって本家のランチャーからバージョンの確認してこいよという旨のメッセージが出ます。

・Download FIles
必要なファイルのダウンロードをしています。
ここで何かトラブルがあった場合は恐らくSPTのサーバーが死んでいるので時間を置いてからやり直しましょう。(本家のPvE騒動があってからSPTの需要が増しすぎてサーバーダウンはしょっちゅう起きているのです)

・Copy Client Files
本家EFTから必要なファイルやコンフィグ等のコピーを行っています。
ここまで順調であれば問題なく終わる項目です。

・Setup Client
SPTのインストール。
本家とSPTのバージョンのすり合わせをここで行うため、ダウングレードやファイルの整理も行っています。

これが出ていればその作業中ですのであと少しで終わりです。
余談ですが、ちょっと前まではダウングレードの作業やバージョン合わせのチェックはこちらで行わなければいけなかったので、今のSPTの導入は大変楽になっております。


2-3.SPTの起動

SPTの起動には通常のゲームとは違いますのでこの項も飛ばさずに確認してください。

正常に全てのインストールが終わった場合、先ほどのフォルダの中身はこのようになっています。

ここから「Aki.Server.exe」と「Aki.Launcher.exe」を起動します。
最初に「Aki.server.exe」を起動し、ファイルの作成やらインポート処理をしますので少し待ちます。

このように楽しんできてください!と言われたら「Aki.Launcher.exe」を起動します。
同時に起動してもいいですが、サーバーが立ち上がっていないと接続し直しになりますので、トラブルを避けたい(仕組みがわからない)場合は順番に起動しておきましょう。

2つとも起動できたらこうなってると思います。
この状態で出ているウィンドウは本家EFTの設定をSPTでもコピーして使う?と訊かれています。設定し直しが面倒な場合は「はい」を選択しましょう。

終わったらユーザーIDの作成をします。
これはオフラインサーバーとして稼働させているプログラムに登録するもの、要するに誰かに見せたりセキュリティの問題が発生するものではありません。
ユーザー名の欄に好きな名前を入れて下のログイン/新規登録のところを押します。

エディションの選択というのは本家EFTにあるものと同じです。
下に説明が出ますので使いたいものを選択。
これは本家EFTのあなたが購入したエディションに合わせる必要はありませんので、縛りプレイでもない場合はEdge of Darkness、いいや俺は安いエディションで充分だぜ!って人はStandard。
他にも配信者の遊び方で有名な現地調達縛りをしたい場合はZero to Heroなんてモードも用意されています。

左上がこのように表示されていれば大丈夫です。
Wipe Profile~の項目はチェックを入れてスタートすると、文字通りワイプが発生してデータが吹き飛びますので普段は触らないようにしましょう。
ゲームを開始をクリック。

お疲れ様でした。
あとは本家と同様にゲームをスタートできます。

今後はServerを起動してからLauncherを起動さえ守れば問題ありません。
以下は余談というか、SPTという環境に夢を見ている人達への注意事項です。

3.SPTと本家EFTの違う点

3-1.SPTのほうが敵が強い

当然ですが、PMCもいわゆるBOTになります。
そのため本家のPMC戦が嫌いな人が簡単なタルコフをやりたい!というつもりで始めると、最初のグラゼロタスクで絶望する可能性があらかじめはっきり言っておきます。
スカブですら本家のプレイヤーPMCより強いです
スカブ全員がそうというわけではなく、数段階強さの設定が分かれていて、一番の上のAI設定を引くと、そのくらいやばいやつらが徘徊し始めてしまうのです。
一度認識されると所持武器がなんであろうが100m~200m、なんなら300m先からでもアイアンサイトで走ってる顔面を抜いてきますし、グレも音なしで(これは本家のバグのせいですが)正確に足元へ投げてきます。
一度エイムを置いたら完全にロックされていますし、グレで足音消して裏取りしようとしてもちゃんとグレと足音を聞き分けてきます。
なので、元々本家のセオリー以上に丁寧な戦い方ができないとスカブにすら負けて逆にストレスが溜まる可能性があることはあらかじめ明記しておきます。
なんなら脱出場所付近に湧きが設定されてるPMCなんかはずっとしゃがんでたりするので、いわゆる出待ち状態が本家より増える印象すらあります。

3-2.アイテムの直湧き、ボックスの中身がしょぼい

これについてはSPTのバグでもなんでもなく、SPT開発者による仕様です。
当然ながらレイドに出撃しているのは自分だけなので、つまりマップにある全ての物は極論あなたの物です。
はい、おわかりの通り、それなら湧きの確率を下げておこうというバランス調整の結果です。
それは確かにそうなんだけども!でも色つきカードキーとかLEDXとかグラボとかさぁ!そもそもソーラーパネルつけられるのがLv50とか毎回そのくらいなんだよなぁ!!
って文句言いながらラボダッシュ大好きマンになると思います。
今期Kappa2周しましたが、2周目は確率いじる方法を覚えてちょっと楽にしました。自分の遊びやすい環境作りが出来るのもmodの楽しみ。

3-3.場所指定キルタスクがハイパーしんどい

ファクトリー事務所でPMCキルしろと言われても、プレイヤーと違って殺意という感情がないBOTじゃ事務所に来ないんじゃが?
ニキータハウスでPMCキルしろと言われても、プレイヤーと違って物欲という感情がないBOTじゃ高額直湧き覗きに来ないんじゃが?
浄水場でPMCキルしろと言われてもローグが狙撃しちゃってPMC生き残ってないんじゃが?
サニター君、また通りすがりのPMCにころころされてる……。
たぶんSPT初プレイは誰もが通る道だと思います。
こういった状況も追加modで調整しないと正直快適にプレイできるとは言えないのが現状です。

3-4.なんだかんだ他にもいっぱい面倒なことはあるのがSPT

なので、結局自己責任で自力解決が出来ないとmodとは不便な遊び方なんですよね。
私はFalloutのようなゴミ拾いをしつつ廃墟になった都市巡りをするゲームが大好きなんですが、なかなかその需要を満たしてくれるゲームが出ないのでこうしてmodどころか自力でSPTのコードを書き換えて遊ぶことを覚えました。
そこまでしろとは申しませんが、結局何かかしら詰まるところは出てくるので、ブラウザの翻訳表示機能を利用して海外のサイトまで含めて調べる努力ができるようになると楽しくなると思います。


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