2023.3.19.≪ネタバレ≫ASKA&DAVID FOSTER PREMIUM CONCERT 2023西宮公演レポ簡易版
ASKAさんと、彼が40年超のミュージシャン人生唯一にして最大の影響を受けたと言わしめるデビッド・フォスターとのコラボ公演。
DFといえば、音楽に大して明るくない私でさえ名前も代表曲も知っている世界有数の名プロデューサー。そんな彼を敬愛し、共演という夢を実現させた奇跡の瞬間を生で味わいたいと、片道約1000キロの道のりをエンヤコラ。
ワンマンライブ以外も日本のアーティストとのコラボライブは最近特に積極的に実施しているASKA。とはいえ、自身〝憧れ〟の存在と同じステージに立つって、やっぱりめったにない機会だしとても緊張したと思うの。
いち観客でしかない私にとっても、選曲一つ一つが未知で、とにかくDFプロデュースの主要名曲たちを聴きながら予習して臨みました。
ステージにASKAが登場し拍手喝采の中聞こえてきた1曲目は、42年におよぶ私の人生で最も多く耳にしたと断言できる「SAY YES」。アレンジもせず、あの日あの時初めて聞いて恋に落ちた、まさにオリジナルのあの前奏。この時点で、自分でも理由がわからないままただただ涙を流し続けていました。
それこそ、10歳のころからカセットテープやCDが擦り切れるほど聞いた曲。ファンになり、ライブに行くようになってからは生でも何度となく聞いてきた曲。
なのに、なぜこんなにも泣けるんだろう。
割れんばかりの、歌い始めるまで続く拍手を聞きながら、思えば30年以上もずっと好きでい続けている自負とか、彼が還暦を超えた今なお若干33歳の時に生み出した世紀の大ヒット曲をオリジナルキーそのままに高らかに歌い上げる尊さとか、ファンではない人をも巻き込み感動させられる名曲への誇らしさとか、いろんな気持ちがないまぜになってただただ、感動で聞きほれていました。
感動そのままに彼らしい6曲を歌った後、ついにDF登場!
せっかくのコラボライブだし、彼プロデュース曲のカバーももちろんいくつかあるだろうなとは想像していたけれど「You Raise Me Up」がくるとはうれしすぎるサプライズ!
ケルティック・ウーマンバージョンで耳になじんでいたから、男性ボーカルしかもASKAのパワフルな声量での歌声に文字通り全身がしびれました。
彼はどんな誰の曲をカバーしてもASKA節に染めあげてしまう(もちろんいい意味で)。
サビから両手を広げ体中から声を発する姿はまさに威風堂々、彼自身が醸し出すオーラとKOBELKOの雰囲気も相まってさながらオペラのような荘厳さすら感じました。
ASKAがはけるとDF単独ステージコーナーへ。映画『セント・エルモス・ファイアー』のテーマ曲かな? 演奏が始まると一気に会場のボルテージがあがりました。まさに、私も当日の朝まで予想予習し聞いていた曲!大きなスクリーンがステージ上部から降りてきて、ビジョンに映し出されるはあの!ケニーG!サックスを演奏し会場のDFのピアノ演奏とリモートの共演を果たしてくれる、そんな粋な演出にこれまた大感動!
今回の公演にはゲストボーカルがおりました。
ASKAさんの娘さん、宮﨑薫さん!
薫さんは父親の遺伝子はもちろん引き継いでいるとはいえ、いちミュージシャンとして本当に素晴らしく、これほどの大舞台でも緊張や動揺は微塵も見せず堂々とした歌声を披露しました。
歌ったのはセリーヌ・ディオンの大ヒット曲「To love you more」。細い体からは想像できないほどのパワフルでエモーショナルな声を響かせる彼女は本当にかっこよかったし、それを優しい目で見つめていたパパ・ASKAさんの表情も胸に迫るものがありました。
今回コラボライブの肝となる曲はいくつもあったけど、一番ともいえるのは「PRIDE」でした。耳なじみある定番の間奏はいつもと違う、でもこれまた耳なじみのある美しい調べ…
そう、PRIDEからなんの違和感もなく、まさにシームレスにChicagoの「Hard To Say I’m Sorry」へとつながり2番を歌い上げました。
なんだこの世紀のコラボ。見事なまでのアレンジ。度肝を抜かれたとともに、ASKA曲とDF曲の融合が本当に心地よかったです。
ラスト近くには「YAH YAH YAH」で会場総立ち。この3年、コロナのせいでエンタメ領域でさえ本当に我慢を強いられた。誰に遠慮することなく立ち上がり、拳を上げられる。思う存分、一緒に熱唱できる。それがこんなにもうれしく、ありがたいことかとかみしめながら一緒に歌いました。
私にとっては音楽の神様であるASKAと、その彼が神と慕うDF、そして彼の心から愛する娘さんである薫さんがステージ上に一つに並び、ビッグハグし合いながら一緒の写メをとるASKAのはしゃぐ姿に、ああ、夢って本当に叶うんだな、いくつになっても叶えることができるだな、って胸が熱くなりました。
夢のような2時間。
本当に贅沢な空間でした。
ありがとう。
だから、私はあなたを好きにならずにいられないのだよ。
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