【意外すぎ?】身売りを検討中のビッグモーターを救済する最有力候補はここか!

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保険金不正やパワハラなどによって顧客離れを起こしているビッグモーターは、資金繰りが急速に悪化しており、自力での立て直しが難しい状況へと追い込まれています。

そんな中、ビッグモーターは身売りをすること、すなわち他社に救済してもらうことで経営再建を目指す方針であることが報道されています。

この身売り先の候補として世間では同業他社であるネクステージやIDOM(傘下にガリバーを持つ)が挙げられていますが、私は同業他社による救済の可能性はほとんどないと見ています。

ビッグモーターを買収して救済するためには以下の3つの条件を満たす必要があると考えられるからです。

①ビッグモーターに2000億程度の資金を費やせる
②中古車販売の経営ノウハウがある、既存事業との相乗効果が見込める
③ビッグモーターを立て直せるだけの世間からの信頼がある

特に重要なのは③です。
世間から完全に信頼を失ったビッグモーターですが、ネクステージやガリバーも同じような疑いの目を向けられ、文春砲も炸裂していることから、同業他社も信頼を失っている状況です。これではビッグモーターを立て直すのは難しいでしょう。

逆に言えば「この企業が買収してくれるなら信頼してもいいかも」と思わせるほどのブランド力があれば、ビッグモーターに対する不信を取り除けるはずです。

果たしてこれら3つを満たす企業があるのでしょうか。

最も条件を満たしており、なおかつ現時点でビッグモーターを買収する最有力候補と私が予想しているのが

伊藤忠商事です。

え、商社が?と思われるかもしれませんが、そもそも中古車販売のように「安く仕入れ、高く売る」を最も得意とするのが総合商社です。中古車販売は総合商社のビジネスととても親和性が高いのです。

総合商社の中でも伊藤忠商事が最有力である理由を、先ほど述べた条件と照らし合わせながら解説していきます。

①ビッグモーターに2000億円程度の資金を費やせる

ビッグモーターは上場していないので買収に必要な金額がはっきりとは分かりません。しかし上場している業界2位のネクステージが9/15時点で時価総額1700億円であることを踏まえると、業界1位のビッグモーターの買収にも1000億〜2000億円が必要となる可能性があります。

伊藤忠商事はの決算を見てみると、2023年3月末時点で利益剰余金は4.5兆円あり、2000億程度の買収であれば問題なく実行できるでしょう。

また、商社と聞くと海外企業を買収するイメージがありますが、2022年から続く円安によってドルで海外企業を買収するのは値段が高くなってしまうため、伊藤忠商事は国内企業の買収に注力する方針を示しています。この1年だけ見ても、西松建設やオリエンタル白石への出資、伊藤忠テクノソリューションズなどの完全子会社化を実行しています。

②中古車販売の経営ノウハウがある、既存事業との相乗効果が見込める

伊藤忠商事はファミリーマートをはじめとした様々な子会社を持っており、幅広い事業を展開しています。もちろん中古車販売もです。

伊藤忠商事は輸入車販売や中古車販売を展開するヤナセを完全子会社として保有しています。ヤナセはメルセデス・ベンツの販売を得意としており、ベンツを買えるだけの富裕層相手に接客をしていることから、ヤナセの接客対応や従業員育成システムをビッグモーターに活用することができます。

また伊藤忠商事は、オートリース(カーリース)を手掛け、ニッポンレンタカーを子会社に持つ東京センチュリーの株式を30%保有しています。(東京センチュリーは伊藤忠商事の持分法適用関連会社です)

ビッグモーターの顧客に東京センチュリーのリースを提供したり、ニッポンレンタカーの車をビッグモーターから調達・売却したりすれば、伊藤忠グループの中で売上がグルグルと循環していく仕組みになります。

たとえビッグモーターだけで利益が上がらなかったとしても、東京センチュリーなど他の子会社・関連会社の利益が上がるのなら、ビッグモーターを買収する旨味があります。そして伊藤忠商事はその旨味を十分に享受できる子会社を持っているのです。

③ビッグモーターを立て直せるだけの世間からの信頼がある

伊藤忠商事に限った話ではありませんが、「総合商社なら安心だ」と思わせるほどのブランド力や資金力が総合商社にはあります。よって③の条件も満たしていると言えるでしょう。

以上から、現時点で最もビッグモーターを立て直せる立場にあり、かつメリットを享受できるのは伊藤忠商事だと考えられます。ただ、伊藤忠商事に負けないよう双日など他の総合商社が名乗りをあげることも考えられますし、あるいは全く別業界から候補が出てくるかもしれません。

今後の動向を見守っていきましょう。

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