「書くこと」が苦しかったときの話
僕がブログを始めたのは、今から2年ほど前だ。
もともと言葉が好きだったし、それを生業としてやっていけるなら幸せだろうと思い、アフィリエイトブログで生計を立てていこうと思った。
その頃の僕はとてもやる気に満ち溢れていて、稼げそうなノウハウを教えてくれる人をXで探してDMで教えて欲しいと頼み込んだ。
なかなかの大金だったので、もうこれで成功させるしかないと思った。
会社勤めをしていたので平日は3時間、土日は朝から晩までブログを書き続けた。
遊びや食事の誘いもすべて断ったし、人間関係よりも将来のほうが大事だと信じて疑わなかった。
その生活が3ヶ月ほど続いた頃、カラダに異変が起きる。
まずやる気というか、気力がまったく湧いてこない。
パソコンを開いて作業しても内容が頭に入ってこないし、言葉もなにも浮かんでこない。
そのときは3連休に入ったばかりで頑張りどきだと思っていたのに、書けない自分に焦った。
はじめは単純にぼくが書くのが下手だから、スランプになったのかと思ったが何だかちがう気がする。
身体も重いし動悸もするし、とにかくネガティブな考えしか浮かばない。
書けないものはしょうがないと、その時はマンガを読んだりYouTubeをみたりした。
久しぶりに好きなことができたから明日は大丈夫だろうと思ったけど、そんな事はなくやっぱり書けない。
気持ちが焦るばかりで、時間だけが過ぎていく。
そしてこの不調がブログだけでなく、会社勤めしていた方の仕事にも影響がでてきてしまった。
誰とも話したくないし、理解に時間がかかるし、なにより自己嫌悪で泣きたくなるというか泣いていた。
いわゆるうつ状態でもう限界だと思い心療内科を受診して、このままでは回復する見込みがないので休職することになった。
ここまで来てやっと、自分にとって書くことがこんなにも苦しかったのだと知った。
正直、ブログを書いている途中から「書きたくない」という意識があったが無視してしまった。
「書くことを仕事にするなら、これぐらい書けなくてどうする」と自分にムチを打ちつづけた結果がこれだ。
今はだいぶ回復してきているが、もう1度あのブログを始めるかと問われるとなんとも言えない。
そのブログはワードプレスで書いているが、なんかもうトラウマに近い感情で開くことさえできないし、読むのもイヤだ。
なぜ読むのがイヤなのかと言えば、薄っぺらい中身でビックリするくらいつまらないからだ。
もう絶望的につまらない。
そりゃ商品を売るためのブログだから、面白さより相手の悩みを解決できるような文を書かないといけないのは分かる。
だから書いていた時はやる気があっても、楽しいという感覚はほぼ無かった。
そしてもっとも致命的なのが、ぼくは誰のためにも書いていなかったということだ。
ましてや自分の為ですらないし、稼ぎたいというお金の為でしかなかった。
苦しくなって当然だ。
書いた先に誰も、そして自分さえもいなかったら書いていないも同然だと思う。
タイトルでアクセス数はある程度きているし、クリック数もそれなりにあるが、滞在時間があっとう的に少ないのが何よりの証拠だ。
文字数を稼ぐために無理やり引き伸ばした言葉をみてくれる人なんていない。
そのことに気づいて、僕はこの3ヶ月間うけ取ってくれる人がいない記事を書きつづけていたのかと思うと虚しくなったし、書きたいことが書けないというのはかなりのストレスだったと自覚した。
もう一度言うけれど、以前のぼくは書くことが本当の本当の本当に苦しかった。
だから僕には思ったことを伸び伸び書ける環境が必要だと思って、noteをはじめた。
いまは書くことが楽しいし、自由に書いていいと思えると色んなアイデアが浮かんでくる。
朝起きてから眠るまで、書きたかったこととか伝えたいことが頭のなかで一杯になると僕はうれしかった。
まだ思い出すと苦しくなる事もあるけれど、ぼくの中の「書くこと」に対する「好き」が満タンになるまで、このnoteでリハビリしていこうと思う。
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