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高いお金と長い時間をかけてハイダメージを伴ってもかけ続けないと生きていけない。天然パーマについて知って欲しいこと。

クルクル、チリチリ、フワフワ、天パ、
癖毛、癖っ毛、、

私は、幼稚園〜小学生の頃この言葉にとても怯えていた。


私は、俗に言う天然パーマだ。
学生時代は2ヶ月半程のスパンで縮毛矯正をかけねば外を歩けない(歩きたくない)!!と思った程の癖毛だ。

この、天然パーマについてのnoteは、絶対に書きたいと思っていたテーマのひとつでもある。
それは今まで「自分の気持ちを本当にわかってくれる人が少なすぎる」と思って生きてきたからである。

この件で私は、ひとしきり、傷ついてきたと思う。
幸い、イジメなどにはあわなかったが、とにかく自分の最大のコンプレックスであることに違いない。
こんなことを言うのは良くないとは思うが、自分の天然パーマを"ハンディー"だと感じ、本当にもういなくなってしまいたいとさえ思い、親の前でも涙を流した経験もある。

そんな、天然パーマにまつわる話をしたいと思う。少しでも共感・そして触れ合い方など分かって貰えたら嬉しい。


まず最初に、自分にとって天然パーマは、死ぬまで一生向き合わなければならない問題であること。
性悪と思われるかもしれないが、SNS等で「私はくせっ毛でぇ〜」と、「癖毛」ではなく「くせっ毛」と言っている人は、確実に悩んでいない。

これは断言出来る。


本当にコンプレックスに思っていると、「っ」を入れて言う、そして堂々と人前で癖のことを語るなんて出来ない。
「本当の辛さを知らないくせに」と思わんばかりだ。


また、❶なりたい髪型やなりたいカラーになれない❷美容院に行くのに「申し訳なさ」と「恐怖感」を常に感じていることを知っていて欲しい。

❶は、察しがつくだろうが、どれだけ素敵なヘアスタイルを見つけてなりたいと注文をしても

💇‍♀️「縮毛矯正されている方は色が沈んで入りにくかったり抜けやすかったりするので、理解しておいてくださいね〜」
💇‍♀️「どうしてもペタンとなるのでこの写真のようにはならないと思いますけどいいですか〜?」

などと、まあ理想にはならない(なれない)。

また、縮毛矯正勢の気持ちを理解しきれていない美容師の方からの何気ない一言に傷つくこともある。
💇‍♂️「カラーと矯正で相当傷んでますね」
💇‍♂️「わぁ、これはなかなかですね〜(痛みが)」

などと、そんな事は言われんでも分かってる!!でも自分の元の毛がこんなんだから仕方がないだろうが!!
と悲しんだこともある。

また❷の感情も同時にあって、
新しい美容院を探すのにかなりの労力を費やす。

普通の人にとって美容院という場所は


「新しい自分になれる場所」
「リフレッシュする場所」
「綺麗になれる場所」

なはずだが、私にとっては

「マイナスを出来るだけマシに、
綺麗風に普通に戻す場所」

である。
美容院側からしても困難な髪質で時間がかかる客だということも理解しているので「申し訳ない」という想いと共に、初めから最後まで1人の担当者に施術して欲しいという願望もある。
また、もちろん失敗されたくないという想いもあるため、某美容院検索アプリでは「縮毛矯正が得意なサロン」で検索し、口コミを必ずチェックしてから向かう。
私は約18年前から2ヶ月半〜4ヶ月程のスパンで縮毛矯正をかけ続けているが、
「綺麗に仕上げて貰えるだろうか」
「途中コテで火傷しないだろうか(経験がある方は分かるだろうが、耳の付近や首付近で挟まれるとまあ熱い)」
「傷つく言葉はかけられないだろうか」
「出来るだけ早く終えるだろうか」
など、不安と共に約4時間程の施術を終え、家路につくのだ。そうそう、地味ではあるが施術の長さも中々のもので、帰る頃には半日が終わっている。つらい。


大人になった今は"ストレート風"を装うことが出来る為、髪の毛へのダメージと資金面では苦労するし生涯いくらかかるかなんて計算もしたくないが、まだ、子ども時代に比べたら、「マシ」だ。


子ども時代は本当に、辛かった。


冒頭に書いた言葉が、仮に自分に向けられたものでなくても、聴こえてくる度ビクビクと怯えていた。
天然パーマに生んだ親を恨んではいけないと分かっていても、頭と心の中で何回も恨んだ。(実際、何回かは面と向かって酷い言葉を浴びせてしまったこともある。。)
よく、特に小さい頃は
「クルクル可愛い」などと言われるものだが、本人からしたら、それは他人事だからだろ!本心じゃないだろ!なってみろよ、いつだって代わってやるよ!代わってくれよ!という苛立つ気持ちと悲壮感を感じたものだ。また、「直毛過ぎて羨ましい」なんて言われようもんなら、引き攣った笑いを浮かべることしか出来なかった。


何を言いたかったかというと、天然パーマ勢は本当に、時に命を天秤にかけてしまう程、悩んでいるということ。
これは当事者にしか分からないと思うのだ。
クラスにひとりいるか居ないかくらいの確率で、どうして自分だけこんななのだろうと思い、悩んだ。
お金ばかりかかり、髪にはダメージをかけて、でもやめられない。なりたいスタイルにもなれない。この先ずっと、、
そんな想いを抱えて、平然を装って生きている、というと大袈裟ではあるが、そういう気持ちを抱いていることを知って欲しい。

天然パーマについて当人の気持ちが語られている文献があまりに無い(少ない)ので、こんな荒ぶれた文章だが、綴ってみた。


私はこの先もし癖毛が治る薬みたいなものが発明されたら、1番に飲みたい。
これが私のコンプレックスだ。

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