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分断された世界で豊かさを思う

2022・1月追記:こちらのカケラから新作ができました。
詳しくはこちらから


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開いてしまいました、note。
少し前からため書きをするようにしてきていたのですが、先週の水曜日、更新ボタンを忘れて穴があきながらの夜中に更新したのですが、木曜日になってびっくり。66回目だったのです。あーshortshortは書いてない!ということで夜中に更新しているしもう今回は泣こうと泣いた木曜日。
やってしまったー
新しくアップ日を設定したのでこういうことも起こり得まして。
すみません・・・。
週明けまして本日の更新です。

ちなみに今回の作品。
今まで、短編でわかるようにとしているのですが、過去のものを読んだ方がしっくり感があるのかもしれないと超絶不安になっております。
でも不安になっていても仕方ないということで。
とりあえず過去のもので読んだ方がわかるかもというものを貼りますのでそちらもよかったら。



分断された世界で豊かさを思う

ナルの一番有名だという通りを歩く。
通りと言っても道路は舗装されておらず、建物も多いわけではない。
建物の間に勝手に生えてきたのだという木々が多く存在する。
牛がひく荷車が2台すれ違えれるかどうかの道。
世界が分断された200年以上前に多くの建物を壊してここから始めたから通りと言われているそうだ。

それでもナブンと比べてナルはとても自然が豊かだった。ナブンのように大きなドームがあるわけではなく小さなドームがいくつか重なりながらできていてところどころ、穴もあるので、天候にも左右されやすいし、酸素量もナブンのように一定ではないという。
でも明らかにナルの方が自然が多い。
鳥がさえずり、緑が眩しい。
クウがさえずりを聞いて「かなり久しぶりに聞きました!」と言った。
感情がないAIのくせに、どこか嬉しそうに聞こえるのは私の気持ちのせいか。

夏である今は確かに昼間は暑すぎて外に出ることはできないが、夕方と早朝は緑が豊かな木の下で鳥のさえずりを聞きながら本を読むこともできる。
ナブンでは普通の生活をしていて鳥のさえずりを聞くことなんてほとんどない。
これが「自然」っていうものなんだな。


ナブンも空気を作り出す機械を取り入れていることもあり木や花はあるが完全にコントロールされ、鳥や昆虫でさえ、ほぼ数が管理された作られたものだ。ナルのこれとは違う。
これをナブンの人たちが見たらどう思うだろう。

ナブンの人たちは口には出さないけれど、どこか自分たちの生活が幸せで豊かだと、ナルの人間は自分たちとは違うのだと思っているところがある。
実際、ナルの人たちをナルの生産者と呼ぶ人たちもいた。
ナブンの中での生産者は奇特なもので、限られた人たちしかなることのできない地位が確立されたものだけれどそれと対比してわざと揶揄してそう呼ぶ人たちがいるのだ。

もしかしたらそう揶揄する人たちの中にはナブンの生産者をも馬鹿にしている人たちもいるのかもしれない。
多くの今の人間の仕事は頭脳を使う仕事だったりAIなどを用いてシステムを管理する仕事で、そういう人たちから見れば肉体を動かす仕事はコスパが良くないと思う人たちもいるだろう。
自分たちはその食べ物で生きながらえているのに。
でもきっと、彼らから言わせれば、それは水と空気がなければできないことだというのだろうけれど。

でも、私はずっと違うと思っていた。
それは私のルーツがナルにあるから色々知っていたこともあるけれど、私が実際にナブンの中で生産者として、野菜などを作って暮らしてきたからだ。
私の先祖が大切に育ててきた大地があるからできることだけれど、私はこの暮らしが重要だと信じてきた。
ドームのおかげで天候には左右されなくなったけれどそれでも大地に根差した生活をしてみて生き物としてこういう生活の方が明らかに豊かだと思っていた。
これを繰り返しているナルは間違えなく生き物として幸せな世界なのではないかと思っていたのだ。

だからこそ、そういう生活をナブンに取り戻すべきだと、いつまでも世界を2つに分断して役割を担っていくのはおかしいし、無理がくると思い訴えてきたのだけれど、こんなにも違うなんて。
訴えていた自分自身でも少しショックを受けるほどナルは違っていた。
確かに、車は本当に限られた台数しか走らず多くはナブンに食料として提供される役割も持つ牛などがひく荷台で、不便さもあるけれど、では豊さとはなんなのか私はずっと考えながら歩いた。

どう出すのが正しいのか悩みに入った感じ。

自分で始めといてなんなんですけど一つ一つを完結させながらでも続き物って結構難しいということに続けてみて気がつきました。
でもやってみないとわからない、し、おかげで見えてきているものもあるもので。

次回はもしかしたら企画書の発表になるかも。
なんて思いながら今回の投稿でした。
読んでいただきありがとうございました。

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