オリジナルフォント「Melete」
先日公開した新フォントMeleteについて、せっかくなので少し真面目に紹介記事(っぽい何か)を書いておきます。
(こんなに注目集めるなんて思ってなかったぞ)
Meleteのコンセプトについて
シンプルに、映画のタイトルとして使えそうな見出し書体、を目指して作りました。特にSF、アクション映画のタイトルや劇中のビジュアルによく使われている Eurostile(のExtended)や Bank Gothic を参考にしています。
Meleteではさらにそこから、アルファベットと認識できる範囲で縦線を省き、不安定さ、異質さ、独自感といったSF的要素が強くなるように調整しました。
結果としてアルファベットとしての可読性はだいぶ下がっています。また、縦線を省いたことで文字間の境界が不明瞭になったこともあって長文には全く向かないデザインとなりました。
5・6文字程度の短い単語をスペースの許す限り大きく打つ。というのがこの書体が一番輝ける使い方なのかなと思っています。
とはいえ、これはあくまで私が想定している使い方に過ぎないので、皆さんの創意工夫によって違う方向性の活用方法があるかもしれません。
面白い使い方を期待しています。
よもやま話
ちょっとしたこだりポイント
ぱっと見分かりにくいですが、トゲトゲした印象にならないよう鋭角になる部分は角を落としています。
「Melete」という名前について
SFっぽい名前が良いなと思って天文学の分野から拝借しました。
メレテ(またはメレテー)自体はギリシア神話の女神の名前ですが、これにちなんで命名された小惑星番号56メレテが元ネタになります。
Melete以前に作ったEunomiaという、これまたSF風な書体にも同じように小惑星番号15エウノミアからとった名前をつけたので、SF繋がりということで関連性を持たせてみました。
名前の候補はいくつかあったのですが、
- 他の書体で使われていない
- 特徴的なMが入っている
- Eが連続して記号・模様っぽくなり雰囲気が出る
ということでこの名前にしました。
今後
収録している文字がわりと限定的なので、もう少し増やしたいなと思っています。思い立った時にガッと作るので期待せずにお待ちください。
ではでは。