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【エピソード有】自分の体験を企業理念にする。
前半の記事からの続きとなります。
企業理念を考えている中、思い返したのが自分の体験です。
どんな時に楽しかったのか、どんな時間を増やしたいのか、それを思い返してみました。
会社勤めの時、寮生活をしていました。独身寮ということで男ばかりの寮ですが、5年間寮に居ることができました。
先輩に変わった人がいて、いや尊敬できる方がいて、寮なのに運動会をするのです。
普通やりません。参加もしません。私もそうでした。いや忙しいですし。彼女もいましたし、寮の人と運動会するくらいなら彼女に会いたいですし。しかも運動会だけじゃないです、他にも遠足とか色々あります。
でもその面倒な、いや尊敬する先輩は、休みの日、いつも寮の門横でバーベキューしてるのです。
外に出られる寮の門は一つしかありません。つまりバーベキューの横を通らないとコンビニすらいけないという事態です。
目を合わさないように、そーっと通り過ぎようとすると、声かけられるんですね。おう、一緒にやらないか?って。
どこかに出かける場合はまだいいんです。実際に出かけてしまうわけですから。コンビニ行くとかだと厳しいですね、断るのは。コンビニ行ってまた帰ってきてしまうので。
何回か上手くすり抜けていましたが、いつもいつも寮の門の横でバーベキューやられると、どうしても断れないシチュエーションというのも出てきてしまうので、いつの間にかその先輩に取り込まれるようになっていきました。
ということで私もそっち派?になっていくわけです。
数年後メキメキと力を付け?、4年目には寮の役員としてイベント担当になりました。
イベント担当として運動会を始めとした数々のイベントを実施するのですが、その中で夏といえばキャンプだ!ということで寮キャンプを実施することになりました。
イベント担当なので、場所を決めたり、道具の手配したり、食材手配したり、移動手段考えたり、現地での行事考えたり色々やらないといけないわけです。
そんな時に、その変な先輩、いや尊敬する先輩から一言あったんですね。
今考えると、既に寮を出て行っていて関係ないはずですが、当然のように寮キャンプに参加してきます。
その先輩から、おう、キャンプと言えば、キャンプのしおりだよな、と一言ありました。
つまりキャンプのしおりを作成しろということです。
いやー、めんどくさい。ただでさえ、準備で色々とやることあるのに、仕事だってだいたい夜10時終わりです。そこに来て、さらにしおりまで作らされるのか!
そう思ったことを覚えています。
ただ、そのあと救いの一言が。
俺が以前作ったやつがあるから、それ送ってやるよ
おお、ありがたい。助かった。そう思いました。
それを元に少し変更加えて完成させてしまえばいいんだな。
ということで、その日だったか後日だったか忘れましたが、メールでしおりデータが送られてきました。
それを見た瞬間、愕然としました。
いや、これ、企画書やん。
A4の紙に、行先とかタイムスケジュールとかが少し書かれているだけでした。
この時、私の中で何か弾けました。
(言い方悪いですが)こんなものの為に、時間とられたくない!
どうせ作るなら本気で作ろう。
みんなが見てくれるキャンプのしおりにしよう。
そこからスイッチが入りました。
自分一人では難しいので、寮の役員として当時6人ほどいましたので、みんなに、一回、本気でしおりを作ってみたいと懇願して協力してもらうことに。
構成を考え、それぞれパートに分かれて情報集めから執筆、重たい企画には全員で取り組んだりもして。
キャンプ地紹介、寮長あいさつ、(なぜか)前述の名物先輩からのあいさつ、メンバー紹介、イベントやルール説明、三重対談(キャンプ場所が三重県だったので三重県にかかわりのある寮生を集めて対談記)、もしものキャンプサバイバル術、キャンプ当日の星占い、流行りの水着紹介、キャンプソング特集、寮の歴史、とにかく考えうるすべての企画を詰め込んで、総ページ数60ページに及ぶ大作のキャンプのしおりが完成しました。
参加者が30名強くらいで、一人当たり60ページあり、それを会社でコピーしてきてもらって(やってはダメです)、キャンプ前日の夜にみんなで製本して、完成したときには、達成感でいっぱいでした。
もちろんキャンプ当日、みんなに喜んでもらえて嬉しかったですが、
何よりも、やっていた自分たちが一番楽しかったという経験だったのです。
最初はあれだけ面倒がっていたのに、いつの間にか楽しい時間になっていた。
こんな体験を思い出したのです。
考え方次第、思い一つ、味方一つ変えるだけで、楽しいものにできる。
そんな時間をもっと増やしたら、そんな人がもっと増えたら、世の中もっと楽しくなるのではないだろうか、もっとかっこいい大人が増えるのではないだろうか。
これは仕事じゃなかったから、とか会社だからとか、そんな壁を作らずに、ただ、こんな経験をいつまでもできる場を作りたい。
そう考えることにしました。
そしてそれを会社の理念にしました。
それがいまのそらのしたの理念である、遊び心あふれる仲間づくりです。
面白い物を作ろう、良い物を作ろう、と本気で考える仲間で、一緒に過ごす場を作ろう。
そして、人生を楽しんでいるかっこいい大人が増えることで、より良い世の中にしていく。
そんな思いが込められています。
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