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私に魔法をかけてくれ

映画『異人たち』を母と鑑賞したあと、うどんを食べながら私は
「いや〜実にイケてる男たちだったね。まったく素晴らしい肉体美だった。雄たちがくんずほぐれつする様を観る映画だった」
というようなことを言ったら、母は完全にアホを見る目で私を見たのであった。

その日は私が人生初のアクセサリーを購入した日だったので、母は
「今日のブログのネタはそのネックレス?今日観た映画じゃなく?今日観た映画のレビューもちゃんと書けるようにならないと」
というようなことを言う。

さっきの私の発言では作品の本質には滑稽なほど到達できてない。

まあそれもそのはず、正直言うと私はこの映画を観ても、特別な何かを感じ取ることはできなかった。

その感性が育ってなかった。

普段エンタメの世界に浸っていると、どうも本当に感性が試される場面では、なんだかもう立ち尽くすのみである。

音楽の話。

私はベートーヴェンだって好きだけどね…車で流してるのはいつもJ-popの世界で活躍してるアーティストだし、YouTubeの履歴は、それはもう愉快なことになっている。

去年の年末に聴きに行ったベートーヴェンのコンサートは確かに凄かった。

バカでもわかる凄さがあると、助かる。

でもやっぱり運転中に聴きたいのはアニソンとかだ。

どうして私は“本当に洗練されている”と評価されている…映画でもクラシック音楽でも、オペラとかバレエでも、わかりやすいエンターテイメントじゃないものからは何も感じ取れないんだろう。

私が行ってきたアーティストのライブは脳内麻薬がすごいのに。
音!
光!
歌!
興奮!
一体感!
大声…わ、私、今が…今が人生で一番楽しい!
となる。
なるんだ。
まるで魔法。
魔法なんですよ…人によって魔法にかかるジャンルが違うのか。

『異人たち』とかベートーヴェンで魔法にかかる人もたくさんいるわけだ。

多分どの魔法にもかかれるのが一番幸せなんじゃないかなーと思いました。

新刊も出たよ出たよ出たよ〜!

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