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「イリアス・オデュッセイア」

🖌ホメロス

ヨーロッパ文学最古の作品。この二大叙事詩は、ともに紀元前八世紀の中頃に成立したものと考えられています。両方ともホメロスとういう詩人の作品なのか、また口承文学として成立したのか、書かれた作品なのか、に関しては議論があります。

📖イリアス

王子パリスに誘惑されトロイアへ渡ったヘレネ。彼女の奪還を図って十年続いたトロイア戦争。ギリシャ軍中第一の英雄アキレウスの怒りという主題を中心に全篇が展開している叙事詩です。

📖オデュッセイア

「オデュッセウスの物語」を意味するこの叙事詩は、トロイア戦争の後日談です。その中核にあるのは世界の文学に広く見られる、長らく不在だった夫の帰国とその留守を守っていた妻を巡る葛藤、夫妻の再会と妻による夫の認知、という物語の型です。オデュッセウスという冒険心に富んだ人物の漂流とそれに伴う諸国放浪、遍歴が上記の型によって物語られています。

📎「イリアス」は典型的な英雄叙事詩。ゆえに死すべきものへの挽歌、賛歌ともいえます。緊張感や悲壮感が漂います。

📎「オデュッセイア」は民話的な海を巡る漂流物語。近代的、小説的であり読み物として楽しめます。



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