見出し画像

SPOOX MUSIC 第1回ライブ@Billboard Live YOKOHAMA


2022年11月15日
 Billboard Live YOKOHAMA




スペースシャワーTV  SPOOX MUSIC
その初回、一番手に抜擢された、すばるくんのライブ。

ドキドキしてる。
あのツアーファイナルから9日。今日はどんな景色を観せてくれるんだろう。楽しみでたまらない。


ビルボードでライブを観るのは初めてだ。すばるくんの飲食、着席ライブも初めてで。
そんなこともよけいにドキドキを加速させる。



時間が来て客電が消え、すばるくんとバンドメンバーたちが客席の後ろから登場する。
すばるくんはツアーの時に仙台の古着屋さんで買ったTシャツ、茂木さんはその時にすばるくんがプレゼントした "SHANNA" わんこのTシャツだ。
いつもと変わらないその姿にホッとして、なんだか嬉しくなる。



1曲目は「ぼくのうた
イントロのギターの最初の一音から、気持ちが掴まれる。ビルボードのちょっとお洒落な会場が一瞬ですばるくんの色に染まった。
初め少し緊張してる感じがあったけれど、サビくらいからはもう、いつものすばるくんの声の伸びだった。
"歌を歌わせていただけませんか"
ずっとそう願って生きてきた人が、今ビルボードのこの会場で想いを放つ。その想いが、声が、胸に刺さる。



2曲目は「BUTT
「ビルボーードーーー!!」
すばるくんの煽りで一気にテンションが上がる。
そう、ビルボードだ!でもこの煽りが出たらもう、この場所はすばるくんのホーム。
ここからのワクワク感がたまらない。バンドメンバーの楽しそうな顔もその気持ちを高めてくれる。



3曲目「これ
ますます上がるテンション。
それはすばるくんも同じだったようで、間奏のハーモニカソロ、
「行きますか、ちょっと聴いてくれ!」
と言ってステージギリギリまで出てきて、客席に音をぶつけるように吹き鳴らしてくれた。
その後、新井さんと向き合って両手を広げて。音に酔ったような、すばるくんが音そのものになったような。そんな表情が忘れられない。




4曲目「来ないで
曲の終わりの方で見せた嬉しそうな表情。何度か頷いてもいた。
この曲もツアーで何度も聴いたけれど、そんな表情は初めて見た気がする。歌い終わった後に「ありがとう」と言ってくれたことも。



そこから舞台は暗転し、本間さんの優しいピアノの音と新井さんの静かなアルペジオが聴こえてくる。
5曲目「レコード」だ。
ビルボードの会場に響く、すばるくんの優しくて少し切なさを孕んだ声。
思うように動けなかったもどかしい時間を思い出す。その時にこの歌で救われたことを改めて想う。



「レコード」が終わって、すべての音が消えて。
6曲目「
静寂の中、ブレスの音。一拍おいてすばるくんの声が会場の空気を震わせる。
疾走感あふれる音、ビルボードの天井を突き抜けてどこまでも伸びていくような声。そこに込められた想い。
アウトロのギターとピアノ。その音に身を委ねて踊るすばるくんはどこか妖艶でとても綺麗だった。



そこから一対一のセッション。
この場所でもそれが観られるとは思わなかった。
バンドの可能性。それがまた広がったと思われるようなセッションだった。


7曲目「Noise
包み込むようなピアノの音とすばるくんの声。
ツアーの時も思ったのだけれど、今回1番の歌詞の "目を合わせ流されず" のところを "手を取り離さずに" と歌うことが多い気がする。今のすばるくんの心を映しているのかな…などと思ったりした、勝手な推測に過ぎないけれど。



8曲目「さられ
すばるくんは新井さんの方に体を向けて歌っていた。ともに世界を鳴らす仲間として、一切の妥協を許さないミュージシャン同士として、声と音をぶつけ合っていた。
そしてラストの "世界を鳴らせ" で、2つの音が高め合って最高の場所へ向かっていく。それを追いかけさらに押し上げるようにアウトロで新井さんのギターがかき鳴らされていた。



9曲目「
流れる水を支え路を作るような安達さんのベース。そこを流れていく、すばるくんの水のように透明なその声とハーモニカの音。その声にベースの響きが絡みついてひとつになり、光をまとって温もりを帯びて進んでいく。
その先にはきっと仲間がいる、そう思わせてくれるようなセッションだった。きっとそれが「ライオン」のラストの光景へと繋がっていくのかもしれない。



10曲目「ライオン
茂木さんのドラムが力強くリズムを鳴らす。すばるくんのギターと歌がそこに乗っていくのだけれど、歌い出しからの少し心許ないような途方に暮れたような声がだんだんと高まって力を持って。最後のライオンの咆哮のような "俺だけのもの" へと繋がっていった。
その直後にステージと会場全体にライトが当たって、すばるくんの背中を守るように仲間がいてともに音を鳴らしている。ツアーの時も胸が熱くなったけれど、ここビルボードでも…。鳥肌が立ち、涙が溢れた。


一対一のこの4曲、ボーカリストとしてのすばるくんと渋谷すばるバンドの魅力を存分に味わえる時間だった。


そこから。
「こんばんは。初めまして、渋谷すばるです。よろしくお願いします。
配信の皆さん…はいしんの…配信でご覧の皆さん、渋谷すばるです。よろしくお願いします(照れ笑)」

「スプークスミュージックです。記念すべき第1回目のライブに呼んでいただきまして本当に光栄です、嬉しいです、ありがとうございます。」


こんな言葉でMCは始まった。
配信で観ている人への配慮を忘れずに。そして自分のファンだけではなくすべての人へ向けて、想いを伝えようとする姿勢。
そこで語られたのは、自分を育ててくれた音楽とエンターテイメント、それに対しての愛と感謝。

「(こういう仕事を)長いことやってるんですけど、あの、もう感謝しかないです。」


それから新しく始まったSPOOX MUSICという番組への期待とそこに初回から関われる喜び、これから盛り上げていきたいという想い。それを繰り返し伝えてくれた。


「このライブハウスから、しかもそこだけじゃなくて配信の皆さんも一緒に、音楽、ライブ、楽しんでいこうっていうのは、もう最高やん、そんなん。」

「世界中まだまだみんな、安心しきれない日々が続いてますが、だからこそこういう音楽、エンターテイメントっていうのを大事に大事に守っていきたいし盛り上げていきたいなって思ったんです、この話をいただいて。
盛り上げていきましょう、楽しんでいきましょう。」

すばるくんがずっと伝え続けてくれている想い。今回も真っ直ぐに。

そしてこういう時のすばるくんの言葉の使い方。
"心配な" とか "不安な" ではなく、"安心しきれない" と。コロナ禍を語る時、ずっとそんなふうに伝えてくれている。
言葉をとても大切に思い、その力を信じている人だからきっと。できるだけポジティブな方へ気持ちが向くよう心を配ってくれている気がする。あたたかい人だな…と思う。


「忘れた頃に、また呼んでください。よろしくお願いします。何でもやりますよ。全然違う感じのライブもやりますから、はい。全然やりますよ。
…僕一人じゃ無理なんで、ちょっと友だち紹介していいですかね。」

と、バンドメンバーの紹介、babu会のお知らせ、新曲リリースの話、と続き。


「配信の人も楽しんでいきましょう!
近所迷惑にならない程度にボリューム上げてもいいんじゃないかな。楽しんでいきましょう!」

ここのところ、『NEED』オンラインライブで同じように伝えてくれたことを思い出した。



そして後半戦。
11曲目「ぼーにんげん
楽しくて楽しくて。座ったままで拳をあげて心で叫んでいた。
そしてなんだかツアーの時以上に、愛を感じた。不器用でうまく立ち回れない人たちへの共感と愛情。
たぶん過去と今とこれからのすばるくん自身とバンドメンバーさんたちを含めて、会場にいる人、画面の向こうでライブに参加している人へ。
わかってるよ、そのままでいいんだよ、と。伝えてくれている気がした。



12曲目「きになる
すばるくん自身もバンドメンバーも、思いきり楽しんでいた。すばるくんはカメラを存分使って、顔を近づけてアピールしたり、客席に降りたり、バンドメンバーと絡んだり。
メンバーもそんなすばるくんを見て楽しんでいたし、もっともっと熱が上がっていった。



そこから切れ目なく
13曲目「ワレワレハニンゲンダ」へ。
初めてのアレンジだった。
とても好きだ。めちゃめちゃカッコいい。
jazzyでどこか哀愁も感じられて、でも確かに血の通った、体温を持つ "ニンゲン" の歌で。
この会場のためのアレンジだ。ツアーが終わった後の短い時間であれを仕上げてきたのかと思うと改めて彼の音楽への、ひとつひとつのステージへの向き合い方に驚かされる。そしてそれは、彼が深く信頼するこのバンドだからできたアレンジであり演奏だったのだろうと感じた。



14曲目「爆音
再び「ビルボードーーーーー!!」の煽り。
すばるくんと新井さん、安達さんの3人で近づいてかき鳴らす弦の音、絡み合うメンバーたちの楽しそうな音。叫ぶような "初期衝動" 、間奏前の雄叫び、何もかもが。
すばるくんの声もバンドの音も客席の感情も。全部がひとつになって爆音に飲み込まれていく。どこまでも行ける。
"空高く繋がる体感" "誰にも奪えない本当の事"
その歌詞の通りに。



そしてそのまま
15曲目「ないしょダンス」になだれ込む。

「ないしょダンスって曲やります!踊っていこうぜ、OK!」

すばるくんもバンドも私たち客席も。昂った感情のまま、最後まで突っ走っていった。



歌い終わって、荒い息のまま
「ありがとうございます。」
「ありがとうございました。」
と繰り返すすばるくん。

「ここにいる皆さんと、画面越しで観てくれてる皆さん、伝わりましたよ。あの、皆さんの熱が。伝わって、すごく…あの、伝わっていると思う、そっちにも。あの、熱いです…最高です。」


「だからあの、続いてほしい、ホントに。スプークスミュージック、何度だって言います。盛り上げていきましょう!」

「本当に、音楽とかエンターテイメント、ライブ、なんでもいい。本当にたくさんの人がこれから一緒に、楽しい、心が動く時間、瞬間がちょっとでも増えていくことを、本当に心から願っています。みんなで楽しんでいきましょう!」



そしてラスト16曲目「7月5日
やさしい声だった。やさしい音だった。ツアーの時と同じように、柔らかく微笑んで会場のひとりひとりを、画面の向こうのひとりひとりを、見てくれた。想いを受け止めてくれた。
バンドメンバーの笑顔、すばるくんの笑顔、何度も頷いていた表情。



曲が終わって、もう一度お礼を述べて。
「ありがとうございました。
配信でご覧の皆さん、最後までありがとうございました。またね。」

と言ってライブは終わった。



配信が切れた後、すばるくんは
「配信、終わった?」
とスタッフさんに確認して、客席を見て。

「配信も無事終わったようで。ありがとうございました。皆さん最高でした!」


そんなふうに言ってくれて、最後はツアーの時と同じようにステージの一番前まで出て、バンドメンバーを呼んで。ちょっとだけワタワタしながら手を繋いで挨拶をしてくれた。
みんな、最高の笑顔だった。



すばるくんたちが退場した後も鳴り止まないアンコールの拍手。
彼らが再び登場することはなかったけれど
"最高だったよ!"
の想いはきっと届いてくれたと信じている。

…そう、最高だった。
どこにいてもどこで歌っても、すばるくんはすばるくんだった。
いつもの爆音で、どこまでも突き抜ける声で。
ただただ自分の音楽を届けてくれた。

でもそれだけではなく。
ビルボードの会場ならではの「ワレワレハニンゲンダ」のアレンジやカメラを使ってのアピールや演出もあって。
これまでやってきた自分の音楽と自分が生きてきたエンターテイメントの世界への、愛情と自信とプライドを強く感じた。
音楽を、エンターテイメントをどこまでも愛し、聴き手を大切に想ってくれるすばるくんが大好きだ。



後日、スペースシャワーTVで生中継されたビルボードライブの録画を観た。
当日の空気が蘇って心が熱くなる。と同時にその熱は画面越しにもしっかり伝わってくることが実感できた。


会場では座席の関係もあり、またずっとすばるくんを中心に追いかけていたのでバンドメンバーの方の細かい動きや表情がよくわからないところがあったが、映像では一人一人の手元、表情、メンバー同士の絡みやアイコンタクト、すばるくんを見る楽しそうな顔、優しい目線…細かいところまでまでよくわかって嬉しかった。
もちろん、すばるくんの表情や体の動き、ギターの手元、首筋の汗、カメラ目線や近づいてのアピール等々も。最高だった。
カメラのアングルや表情の捉え方、画面の切り替え…ライブ映像としても素晴らしいものだと思う。



"生のライブと配信" ということを考える時、
"氣志團万博" と "大阪GENKi PARK" のライブの後にすばるくんが伝えてくれた言葉を思い出す。

「表現している側の人間が、どんな形で、どんな場所にいようと、心の根っこがブレないならば、目に見えないものはそのまま産地直送で届けられる」

どこにいても、想いは伝わる。音は伝わる。熱は伝わる。ずっと変わらない、すばるくんの信念。

見えないものに理不尽に心と行動を止められていた当時の私は(そして今も)、この言葉にどれほど救われたかわからない。


すばるくんとバンドメンバーとファン…信頼と愛と熱。大好きな人のあんな表情を観られるなんて、すばるくんのファンは幸せだ。
今回の放送が広く、遠くまで届いてほしい。世界中の人に観てほしい。心からそう願っている。


babu会から全国ツアー、その後のビルボード。
今年の活動の集大成のようなライブだった。
すばるくんのパフォーマンスも "渋谷すばるバンド" としての一体感も最高だった。


すばるくんの音楽はすばるくんの中からしか生まれないから、バンドメンバーの方は彼の出したい音を理解するために、すばるくんをまるごとわかろうとしてくれているように思う。
すばるくんの音楽をすばるくんごとわかってくれて、彼の出したい以上の音を出してくれている感じがする。

そんなふうに一緒に音を作り上げる仲間はすばるくんにとってはサポートではなく、紛れもないバンドなのだろうな…と改めて思う。彼が初めから言っているように。


ビルボードの舞台に立つすばるくん、新井さん、茂木さん、本間さん、安達さん。
いつもの熱いステージ。でも今日ここでしか観られないライブ。
なんだか勝手に誇らしかった。幸せな時間だった。ここまで連れてきてくれて、本当にありがとう。



今までのすべては間違いじゃなかったんだ、と。
すばるくんを信じてよかった、ずっと信じさせてくれてありがとう、と思う。

そう、すばるくんとすばるくんの音楽には
信頼しかない。それはもう初めから、ずっと。

信頼できる音楽があるって幸せだ。
そこにいけば安心して心を預けられる。
固かった心がほぐれていく。
泣くことさえできなかった頑なな心が柔らかく満たされて…泣けるようになる。


私にとってそれは、すばるくんの音楽だ。
渋谷すばるという人間が放つ、熱くてやさしい、強くて儚い、唯一無二の音楽だ。



SPOOX MUSIC
〜渋谷すばるLIVE〜
@ Billboard Live YOKOHAMA


1. ぼくのうた
2. BUTT
3. これ
4. 来ないで
5. レコード
6. 塊
7. Noise
8. さられ
9. 水
10. ライオン

(MC、メンバー紹介)

11. ぼーにんげん
12. きになる
13. ワレワレハニンゲンダ
14. 爆音
15. ないしょダンス
16. 7月5日

ボーカル、ハーモニカ、ギター
:渋谷すばる
ギター:新井弘毅
ドラム:茂木左
鍵盤:本間ドミノ
ベース:安達貴史


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?