Podcastが好調なSpotify、2019年Q4決算発表とThe Ringerの買収

成長を牽引したのがポッドキャストで、前年から200%成長した。月間アクティブユーザー(MAU)の16%超がポッドキャストコンテンツを聴いている(おそらくThe Ringerのような人気ポッドキャストブランドを買収しようとしている噂があるのはこれが理由の1つだろう(アップデート:SpotifyはThe Ringerを買収していた)。
ポッドキャストは力強い成長を見せ、Spotifyの中で存在感は大きい。Spotifyには70万タイトルものポッドキャストがあり、新たなディスカバリー機能でユーザーはカタログ内を探検できる。
Spotifyは昨年、ポッドキャスト関連事業の買収に4〜5億ドル(約440〜550億円)を使ったとされている。そして今年に入ってもポッドキャストを買収した。Bill Simmons(ビル・シモンズ)氏のThe Ringer networkだ。
今回の買収をSpotifyはスポーツコンテンツの強化のためだけでなく、オーディオを超えた人気のメディア展開という大きな動きをつくりだすために活用している。「我々がここで投資しているトレンドは、ラジオのオンラインへの移行だ」とCEOのDaniel Ek(ダニエル・エク)氏は決算報告で述べた。「我々は次のESPNを買収した」。
Spotifyは長い間、アーティストがコンテンツを売って収益をあげるのをサポートするツールを提供する、両面マーケットプレイスの構築に取り組んできた。またポッドキャストにも守備範囲を広げ、いまやSpotifyはオリジナルのコンテンツとサービスに力を入れ国際展開もしている。日本での「Hypnosis Radio」(ヒプノシスラジオ)、メキシコでの「Fausto」(ファウスト)、ドイツの視聴者向けの「SEKTEN & KULTE」と呼ばれるParcast社「Cults」のリメイク、インドにおける3つのオリジナルポッドキャスト「22 Yarns」「Love Aaj Kal」「Bhaskar Bose」などがある。

The Ringerとは

スポーツおよびポップカルチャーのWebサイトであり、2016年にスポーツライターのBill Simmonsによって設立されたポッドキャストネットワーク

ESPNとは

ESPNは、アメリカのメディア・エンターテインメント企業大手 ウォルト・ディズニー・カンパニー傘下のスポーツ専門チャンネル。衛星およびケーブルテレビでチャンネルを提供している。

新たなディスカバリー機能(?)

MacのSpotify.app、Browse画面

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昨年、2018Q4決済時の記事

GimletとAnchorの買収によってSpotifyが音声コンテンツを強化しようとしていることを踏まえると、Spotify for Podcastersの利用時間も増える可能性がある。現在1万人のポッドキャスターが同社の分析ツールを利用して聴取者数などのデータを取得しているとSpotifyは言っているが、これはまだまだ少ない数字だ。他の分析サービスとあわせて今後に注目したい。



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