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車いすママの日常32 骨の治療始まりました

昨年私の障害である『先天性骨形成不全症』の研究に参加させていただき、その後この病気を扱っている数少ない医師のもとに通院し始め、もろもろ詳細な検査を受けたり治療を始めたりと色々今までとは違うことが目まぐるしく起こっています。

骨形成不全症は1/2の確率で遺伝していく病気で、私の母も、息子も同病です。この病気は短命だと言われていることは知っていたけど、私の母は今年81歳で長寿の域に達しており、痛みは出やすくなっているものの特養で元気に暮らしています。私の場合は幸いにも母という超身近に同病の人がいたので、彼女がある程度普通に生きているのを見てこられたため、そんなに未来に不安はなかったのが本音。だけど年々年老いていく母を見ていると、おおこの病気はこういうふうに少しずつ姿を表していくのか、と恐ろしくなるところもあり、このままではいかん、なんとかしたい、と思っていたところに、まさに渡りに船。ありがたいことに専門医のところへの通院が開始できました。

この病気は簡単にいうと遺伝子に異常があることでカルシウムを十分に骨に取り込めず、骨の痛みや骨折、変形が起こるというもの。他に難聴や心臓、脳血管にも影響が出ることがあるとか。幸いにも検査の結果、私の場合は今のところどれも正常の域で、安心しました。ただし今まで頑なに拒んできた骨密度測定は、治療を開始するにあたっては必須事項であったので素直に受けたところ、自分で予想していたよりも低い数値が。まぁそうですよね、そういう病気ですからね。。

そして歯科のほうの八方塞がりな状況(私の歯の根は人の倍近くあり、それで顎の骨を支えているため抜歯ができない→でも親知らずが斜めに生えていて、これはいずれ炎症が起こるかもしれないため抜きたい→でも抜くと顎の骨が多分折れる→じゃあ顎の骨をボルト固定してから抜くか→骨がボルトに耐えられないから無理っぽい→さぁどうしましょう←イマココ)もあり、自分の体のことだけど、色々わかってくると怖くて怖くてすくんでしまう。ずたぼろです、メンタル。

でも今回出会った先生方が本当に熱心で、誰一人とも私を放り出したりしない、それにものすごく感動しています。小さい頃にこの病気で受診していた時は「できない」「仕方ない」「無理」「諦めよう」ばかりな印象で、なんというかこの病気は暁を見ないものなんだなと漠然と感じてきた。それなのに今は、先生たちは未来しか見ていない。それがありがたくて、毎回受診のたびに涙が出そうになります。あれはどうだ、これはどうだ、ととにかくいくつも手を考えてくださる。まだあなたは若いんだから、まだまだ生きるんだから、最善の方法を考えましょう、といつも言ってくださる。本当にありがたいです。出会いに感謝しかありません。

とにかくまずは治療(月に一回お腹に2本の注射を打つことで、骨を作り出す力を増進させる)を開始して、その後骨密度がぐっと上がったところで歯科のほうも考えていこう、と決まりました。まずは骨の治療を。現実を知って今は結構落ち込むこともあるのだけど、気づけば今後は良くなる一方じゃないの、と自分を奮い立たせる日々。まだまだ生きたい、元気にいたいので、適度な運動も必要と聞いてからは毎日少しだけど散歩に出かけるようになりました。今まで車で出かけるのが主流で、行き先はショッピングモールなど平らな場所ばかりで、だから車いすをこぐのも楽だった。しかし外をこぐというのは…しんどいの連続で。車いす生活30余年(10歳前後までは歩いていたよ☆)、あらためて外界の厳しさを知る。でも不思議なことに、毎日少しずつでも続けていると、ある時ふっと「あれ、前はキツかったこの坂が今日は楽だな」とか気づく時があって嬉しい。

今日は休日なので、腰が痛くて最近学校を休んでいたけれどやっと良くなってきた息子も一緒に。うちの犬たちは普段、外といえばドッグランなので、普通の散歩に大喜びでぴょんぴょんしてました。こういうのんびり散歩もいいもんだ。一緒に行ってくれた息子に感謝です^^

まだまだまだまだ、元気に楽しくいきますよー!!!

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