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車いすママの日常 3(車も運転できます)

車の運転が好きです。
17歳の時から教習所に通い始め、18歳の誕生日のすぐあと本免許試験を受けて普通自動車の運転免許を取得しました。

私の免許証には「アクセル、ブレーキは手動に限る」と記載されています。

私は、足での運転はできません。全ての操作を手で行うことで、車を運転しています。


赤丸のところを右手で掴んでハンドルを操作し、青丸のレバーを引くとアクセル、押すとブレーキ、手元でウインカーとクラクションを操作します。

「車いすママの日常1」にも書いた通り、人間は「その人にとっての当たり前」というものが知らずに出来上がっていて、それ以外のことをしている人に対して「大変ね」と感じる傾向があると私は感じています。

私には最初から手で運転するのが当たり前だったため、足で運転する感覚がわかりません。私は左足にはある程度力が入るため、ある時試しに左足でブレーキを踏んでみました。感覚が全くわからないためひどい急ブレーキになってしまい、危険運転そのものに。幸い前後に車がいない、私の車一台だけの状況だったため問題はありませんでしたが、「足で運転してる人ってすごいな、大変だな」と私は感じたのです。私にとっては手で運転するほうがとんでもなく簡単でした。この話をすると驚かれます。それぞれにとっての「当たり前」があること、本当に面白いですよね。

車に乗れるようになったことで、私はとても自由になりました。自分で運転できるようになるまでは電車またはタクシー移動がメインでしたが、やはりどなたかの力を借りないとならず、私はこんな性格なものの人に頼ることがとても苦手で、出かけるのが大変億劫に感じていました。でも車に乗れるようになってからは、まさに私のモットーである「思い立ったが吉日、善は急げ」を体現すべくとてもアクティブに一人で出かけられるようになりました。ちなみに車いすは、ミクニライフ&オートという会社の「オートボックス」というシステムを使って、屋根の上に収納しています。自動で積み上げてくれるので力がない私でも車いすを収納することができて、大変助かっています。

私は東京に住んでいますが、車を運転して山形、新潟、大阪など、遠方にも出かけます。旦那と運転を交代しながら、まだ暗い夜中に出発して高速道路を走るワクワク感は何度経験しても楽しくてたまりません。息子も幼い時から遠方に連れ回されているので車で出かけることが好きなようです。今はコロナの影響でどこにも行けませんが、この世が少し落ち着いたら、また遠方にも出かけたいと思っています。

続く。

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