福岡の家の思い出

5年3か月住んだ福岡の家とのお別れがあと1週間になりました。

今のうちにこの家との思い出を書き記しておこうと思います。

私はずっとマンションに住んだ経験しかありませんでした。なのでいつも住むならばマンションしか視野に入れていなかったのですが、福岡で住むことになった町にはマンションが少なく、希望する間取りに近いものはアパートばかりでした。マンションも含めて数件内見をし、悩んだ挙句初めてアパートに入居することに。

その部屋は築浅で内装もキレイ、収納も多い。何より驚いたのが都会では考えられない安い家賃で想定していた間取りより1部屋多く広い物件が借りられることでした。全部屋フローリングであることと、台所の設備が気に入らなかったのですが、立地も良く、買い物に不便することも無さそうだったので決めました。

住んでみると収納が多いのでほとんどの荷物は収納に入れてスッキリした状態に出来ました。お風呂は今まで住んできたどの家よりも広く、初めて足を伸ばして入れて気持ちいい。トイレも洗面所も広くてゆったり使えます。気にしていた台所も使ってみると多少不便でしたがそれほど困りません。フローリングも傷を多少はつけてしまいましたが、問題ありませんでした。日当たりも良くて夏の暑さには困りましたが、冬は日中暖かくてよかったです。

周辺にはショッピングモールやホームセンター、ファミリーレストランが徒歩5分程度の範囲にあり、普段の買い物に苦労する事がなかったし、駅も徒歩10分くらい。気になるような騒音もなくて、静かに暮らせました。

今思うと、とてもいい環境です。都会みたいに密集して狭い部屋に高い家賃を払って住まなくていい。ベランダや玄関の扉を開けたら目の前が建物なんてことも無い。少し散歩すれば自然に触れる事が出来て、夜は空を見上げれば都会では見れなかった沢山の星が見える。こんな生活が出来る場所があるなんて、ずっと関東で暮らしてきた私は知りませんでした。もし5年前にここに引っ越してくる時の私にアドバイス出来るならば、「そんなに悲観的にならなくていいよ。都会に比べたら不便だと感じるだろうけれど、落ち着いてゆっくりした時間で過ごせることもいい事だよ」と伝えてあげたいです。

福岡ではいろいろあったけれど、住環境だけはとても恵まれた。そうでなかったらきっと私はここでの暮らしに耐えられなかったと思います。福岡で住んだこの家には感謝の気持ちでいっぱいで、離れるのが辛くてたまりません。もしこの土地にまた戻ってくることが出来るなら、またこの部屋に住みたいくらい。

5年3か月の間、この部屋は私の心の拠り所でした。本当にありがとう。あと少しの時間しか居られないけれど、最後までよろしくね。

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