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言葉を右手に、絆を左手に、そしてココロをコスプレする ~ バーチャル美少女ねむ

みなさんこんにちは。低予算バーチャルレイヴァー、空色せいらです。
今回はれのそらさんらによる「推しマガ3」の企画に参加するにあたり、数ある好きなVtuberの中から「バーチャル美少女ねむ」さんを紹介することにいたしました。それでは少しの間、お付き合いください…

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最初の個人勢

ねむちゃんを語るにおいてまず最初に取り上げることといえば、やはりこれでしょう。彼女は世界初の完全個人運営のVtuberとして2017年9月にデビューしました。(そもそもデビュー時には「Vtuber」という言葉がありませんでした)

ねむちゃんが革新的だったのは「個人のワンオペレーションでもできる形で活動する」ために、2017年当時のスタンダードであった「3Dモデルをモーションキャプチャで動かしてUnity内の空間で撮影する」スタイルではなく「Live2DとFacerigの連携で二次元の絵をトラッキングで動かす」方式を採用したことです。
つまり現在活動しているVtuberの大半が用いる手法の先駆者だったのです。

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本人から聞いた話ではVtuberブーム以前からニコニコ動画のコミュニティ「ヴァーチャルアイドルちゃんねる」において十数人の先進的な同好の士によるさまざまな実験(お遊び)が行われており、それらと並行してYoutubeの活動に手を出した…とのことです。ここからデビューしたVtuberは他にのらきゃっとさん、ターキーさん、あまちじょんこさんなどがいます。

言葉にするチカラ

ねむちゃんのここがすごい!というところを挙げていくならば、ひとつは「言語化能力の高さ」があると思います。とにかく言葉に長けている。
みんながなんとなくイメージできていながら言葉に落とし込めなかった概念をスパッと説明できる。それがねむちゃん第一の能力だと思います。

この能力はNHK「ねほりんぱほりん」の「バ美肉おじさん」回出演時にいかんなく発揮され、「名言メーカー」と評されていました。

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ねむちゃんのブログ人類美少女化計画では配信企画の告知などに加えて「バーチャル」についての鋭い考察が読めます。
(上の画像もブログ「人類美少女化計画」より引用しました)

そしてこの「第一の能力・言語化」をフルに駆使して書き上げられたのが
SF小説「仮想美少女シンギュラリティ」です。

脳と機械を繋ぐ「ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)」研究者の「私」は、実験中に意識を失っている間に、自分がバーチャルYouTuberとしてアイドルデビューしたことに気づく。YouTubeに残されていたのは謎の仮想美少女「ねむ」が「お前は誰だ」と自問自答する奇妙な動画だった…
ねむの目的は何なのか? 人類はついに現実の肉体のくびきから開放され、新人類へと進化するのか? 進化を目前とした人類の葛藤と恐怖を鮮やかに描く黙示録。

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本作は「このセルパプがすごい!2020」にて3位にランクインしています。

繋いだ絆をチカラに変えて

ねむちゃんは自身が技術面において「よわよわ」であると明言しています。

なので人を頼ることに躊躇がない。だからこそ交流の幅の広い方です。

それによって生まれた絆を企画に変えていくことでねむちゃんの動画や配信活動は成り立っています。これがねむちゃん第二の能力コネクト」です。

小説を書くとなれば出版費用をクラウドファンディングし、
歌を作るにも「ソーシャル作詞」と称して歌詞や曲タイトルを募集し、
世界初のバ美肉議員をVR世界のあちこちに連れ回し、
バーチャル探検家の漫画家に自分を描け描けとせがみ、
仮想通貨界の大事件の真相に迫る17歳JKを即座につかまえて対談し、
バーチャルCEOやバーチャル研究者を巻き込んで未来を語る。

そんなつながりの中心にいるのがバーチャル美少女ねむちゃんなのです。
ひとりでは何もできないと自覚するからこそ誰かとともにあろうとする。
台風のような大きなソーシャルの渦の中心で雷鳴とともに佇み、問う。

⚡️⚡️⚡️「お前は、誰だ…」⚡️⚡️⚡️


わたし(空色せいら)はまだ配信のゲストになったりはしていませんが、ねむちゃんを含むバーチャル女子会でウワサのVR蕎麦屋さんに行ったりして仲良くしています。

そして、ココロコスプレ。

ねむちゃんは今も、言葉と絆を携えて新たな地平へと歩みつづけています。
その中で、また新たな概念を世に送り出しました。
ハイコンテクストすぎる「バ美肉」に代わるキーワード
ココロコスプレ」です。

アバターを、「ココロ」に纏うという考え方は「バーチャルで美少女の体を受肉する」よりも直感的ですんなり受け入れられるものがあります。
(そもそも「受肉」という宗教用語が一般に馴染みがなさすぎるのですが)
コスプレ」は一般の人でも「ああ、アニメとかのカワイイ服着るアレね
くらいの雑な認識が普及していると思われます。

Vtuberとかよく知らない人にアバターを動かすスマートフォンアプリを体験してもらうとだいたい「自分の動きに追従する画面内のアバターを自身と認識する」傾向が強く見られます。鏡を見てるのと感覚的に同じだからでしょう。そこから、自分の魂の器は一つでなくていい、生まれ持った肉体だけでない自分を発見して気軽に「ココロコスプレ」ができるようになっていけばねむちゃんの野望「人類美少女化計画」は実現していくはずです。

わたしも人類美少女化計画信奉者の一人として、その未来を推し進めたい。
今回の推しマガ記事もそんな思いで書かせていただきました。

ねむちゃんと一緒に、同じ未来を見に行きませんか?

空色せいらでした。現場からは以上です!

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