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仕事後にギャラを減額された話

これは、フリーランスの舞台照明家として活動していた時の話。

現場は首都圏にごく近い都市部。発注元は知人が勤務しているイベント会社。内容は野外イベントで、2日間の発注だった。

2日目は転換も仕込み替えもないため、作業内容はバラシのみ。終演と同時に、バラシ開始。さくさくとイントレに吊ったパーライトをバラしていきます。

慣れない野外作業なので段取りは悪かったが、何事も無く無事に積み込みまで終えて、帰途に着いた。

帰りの電車に乗っている時のこと。いつも仕事を発注してくださる方から連絡が来たのだけど、その内容に驚いた。今日の分のギャラは最初に提示した額では出せないと会社から言われたという。

もともと、この会社の出すギャランティーの額は、相場よりもかなり低めである。ただでさえ低いのに、交渉された金額は5万円の減額。交通費と源泉徴収分を引くと、泣けるほどの額になる。

理由は、2日目の本番日は朝からいてほしかったのに、バラシしかいなかったからということだった。もちろん、前日の夜に翌日の入時間をチーフに確認した上で、19時30分になった。しかし、チーフ自体が雇われの身だったので会社の意向が伝わっていなかったらしい。

理由が理由だけに、納得のいかないくらげ。でも、依頼してくれる方がくらげと会社で板挟みになるのも申し訳ない。考えた挙句、最初に提示された額と減額して提示された額の間の2万円減額で交渉する。その結果、交渉した額でいただけることになった。

このことで一気にその会社への信頼を失くした。せっかく社員達とも親しくなってきたところだったので心残りはあるけど、今後いっさい引き受けるのをやめることにした。

おそらく首都圏であれば大小様々な舞台やイベントの会社がひしめいているので、噂も伝わりやすく下手なことはできない。しかし、都市部から少し離れてしまえば、大手やまともな会社が引き受けないような地域のイベントを一挙に引き受けていて強豪がいないため、やりたい放題である。

管理しているホールもかなりひどいもので、照明音響の会社だけど常駐2人規模を1人分で受けている。さらには保守点検業務も請け負っているのだけど、一切保守をしていないことは目に見えて明らかだった。

こういう会社は、地方に行けば行くほどわんさと出てくるのだろうと思う。こういう会社はさっさと滅びてくれることを願うばかりである。


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