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fruits

死んだように生きて
死んでしまったほうが
いっそ楽なのに…
そういった感情を抱きながら
一日一日を過ごしていた私

底なし沼にある
小さな岩を恐る恐る
踏みしめるように
生きてきた身からしたら
〝まだまだ生ぬるいんだよ…〟
とつい、言い放ってしまいそうになる

でも、その言葉は
過去に甘い蜜を吸いながら
生ぬるい人生を歩いていた
私に対する言葉にもなりえてしまう

もう、自分責めから卒業したのだ
あの時の私はあの時の私で
沼よりももっと奥深い底に
沈んでいる気持ちだった
〝苦しみ〟というカテゴリーでは同じだ

そんな日々を暮らしていたのだから
未来を生きた私と
過去の私を比べてもしょうがない

自信やプライドなんて
自分や大切な人を守るために
捨ててしまうほかなかったからこそ
強くならざるを得なかったから
まだこの地にとどまっていられている

死にたくてたまらなかった
もがき苦しんでいた
日々が嘘のようだけれど
誰と比べようもない物事から
解き放たれたと同時に
私は孤独から解放された
それでも、今現在の私は
ただの結果にすぎない


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